代表的な呼吸機能検査は 2つあります。 すなわち 換気機能検査、動脈血ガス分析です。 換気機能検査では スパイロメーターと呼ばれる機器を用いて スパイロメトリーと呼ばれる一連の検査を行います。 スパイロメトリーにより 肺気量分画、努力性呼出曲線、フローボリューム曲線の 3項目を測定し、評価します。 肺気量分画とは 肺活量等のことです。 スパイログラムから読み取ります。 スパイログラムとは スパイロメータをつけた状態で 穏やかに3回呼吸後、大きく息を吸って吐いてもらい また穏やかに数回呼吸をしてもらった時の 肺から出入りする空気の量を 画面にかいたもののことです。 % 肺活量です。 % 肺活量が 80 %未満だと、拘束性換気障害です。 努力性呼出曲線は スパイロメーターをつけた状態で、思いっきり息を吸って できるだけ早く息を吐いてもらった時の 1秒量と、1秒率が重要な指標です。 1秒率が70%未満だと、閉塞性換気障害です。 フローボリューム曲線は 努力性呼出曲線から自動的に計測される曲線です。 ピークフローメーターという スパイロメーターよりも安価な装置を用いることで フローボリューム曲線における重要な指標の一つである PEF(peak expiratory flow)を測定することもできます。 この PEF を自己測定することにより 気管支喘息の管理、治療薬の効果判定等に用いられています。 動脈血ガス分析は 血液との間で酸素や炭酸ガスのやり取りを行うという 肺の呼吸機能の検査です。 血液を注射針を用いて採取した後、自動分析装置にかけて分析を行います。 pH PaO2(酸素分圧) PaCO2(二酸化炭素分圧) SaO2(酸素飽和度)等が測定されます。 |