1) 移植に関連した病態生理、治療薬、注意点


移植医療は、大きく2つに分類されます。臓器移植と組織移植です。臓器移植とは、心臓、肝臓、肺、腎臓といった臓器の移植です。組織移植とは、角膜、皮膚、骨といった組織の移植です。

移植においては、移植を受けるものをレシピエント、臓器や組織を提供する人をドナーと呼びます。移植における問題点は、ドナーの臓器や組織に対する、レシピエント側の「拒絶反応」です。すなわち、ドナーの臓器や組織を、レシピエントが「異物」と判断し、過剰な免疫反応が惹起されることにより、臓器や組織が定着しないことがあるのです。また、逆にドナーのリンパ球が、レシピエントの組織を攻撃してしまうこともあります。これは「移植片対宿主病(GVDH)」と呼ばれます。

移植における問題点である、過剰な免疫反応を抑制するために用いられるのが、免疫抑制剤です。作用機序により、カルシニューリン阻害薬、代謝拮抗薬、生物学的製剤、T-cell/B-cell増殖抑制剤、その他の免疫抑制剤に分類されます。




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