1-4 1) 原子の構造、放射壊変







原子とは → 原子核+電子です。
原子核とは → 陽子+中性子です。

原子番号→陽子の数のことです。
質量数→陽子の数+中性子の数のことです。

放射壊変とは→不安定な原子核が、状態を変化させる現象のことです。
放射性崩壊、原子核崩壊、崩壊ともよばれることがあります。


放射壊変は、その形式により大きく6つに分類されます。
それぞれの形式の内容と、その壊変をする代表的な原子を覚えることがポイントです。

1:α壊変→α線=ヘリウム原子核(=陽子2個+中性子2個)を放出するような
放射壊変のことです。

代表的原子:226Ra (数字は質量数です。数字が大きい原子は、α壊変をしやすいです。)


2:β壊変→電子(e-)を放出するような放射壊変のことです。
この結果、中性子1個が陽子1個に変換されます。
※β壊変においては、電子だけでなく、ニュートリノ(ν)と呼ばれる粒子も放出されます。

代表的原子:H(陽子1個、中性子2個の水素です。
中性子の方が陽子より多いと、β壊変しやすいです。)


3:β壊変→陽電子(e+)を放出するような放射壊変のことです。
この結果、陽子1個が中性子1個に変換されます。
※β壊変においては、電子だけでなく、ニュートリノ(ν)と呼ばれる粒子も放出されます。

代表的原子:11C(陽子6個、中性子5個の炭素です。
陽子の方が中性子より多いと、β壊変しやすいです。)


4:軌道電子捕獲(EC(electron capture))→陽子が、軌道電子1個をつかまえて
中性子1個になるような壊変のことです。
この壊変では、軌道電子が1個つかまるため、軌道上に空の部分ができます。
その空の部分を埋めるために、軌道電子が移動し
その際X線が放出されるのを観測することができます。
このECに伴って放出されるX線は、特性X線と呼ばれます。

代表的原子:26Al。


5:γ壊変→α壊変やβ壊変(β-、β+壊変を併せたものの呼び名)の後で
エネルギー的に不安定な原子が、安定な原子へと状態が変化する現象のことです。
γ線と呼ばれる波長10pm以下の電磁波が放出されます。

代表的原子:137mBa。
※高エネルギー状態の原子には、質量数にm(metastableの略)をつけて表します。


6:核異性転移(IT(isomeric transition))→α壊変やβ壊変の後で
高エネルギー状態が長く続いて、ゆっくりとγ線を放出しながら
安定な原子へと状態が変化する現象のことです。
要はゆっくりのγ壊変といえます。

代表的原子:99mTc