原子とは → 原子核+電子です。 原子核とは → 陽子+中性子です。 原子番号→陽子の数のことです。 質量数→陽子の数+中性子の数のことです。 放射壊変とは→不安定な原子核が、状態を変化させる現象のことです。 放射性崩壊、原子核崩壊、崩壊ともよばれることがあります。 放射壊変は、その形式により大きく6つに分類されます。 それぞれの形式の内容と、その壊変をする代表的な原子を覚えることがポイントです。 1:α壊変→α線=ヘリウム原子核(=陽子2個+中性子2個)を放出するような 放射壊変のことです。 代表的原子:226Ra (数字は質量数です。数字が大きい原子は、α壊変をしやすいです。) 2:β-壊変→電子(e-)を放出するような放射壊変のことです。 この結果、中性子1個が陽子1個に変換されます。 ※β-壊変においては、電子だけでなく、ニュートリノ(ν)と呼ばれる粒子も放出されます。 代表的原子:3H(陽子1個、中性子2個の水素です。 中性子の方が陽子より多いと、β-壊変しやすいです。) 3:β+壊変→陽電子(e+)を放出するような放射壊変のことです。 この結果、陽子1個が中性子1個に変換されます。 ※β+壊変においては、電子だけでなく、ニュートリノ(ν)と呼ばれる粒子も放出されます。 代表的原子:11C(陽子6個、中性子5個の炭素です。 陽子の方が中性子より多いと、β+壊変しやすいです。) 4:軌道電子捕獲(EC(electron capture))→陽子が、軌道電子1個をつかまえて 中性子1個になるような壊変のことです。 この壊変では、軌道電子が1個つかまるため、軌道上に空の部分ができます。 その空の部分を埋めるために、軌道電子が移動し その際X線が放出されるのを観測することができます。 このECに伴って放出されるX線は、特性X線と呼ばれます。 代表的原子:26Al。 5:γ壊変→α壊変やβ壊変(β-、β+壊変を併せたものの呼び名)の後で エネルギー的に不安定な原子が、安定な原子へと状態が変化する現象のことです。 γ線と呼ばれる波長10pm以下の電磁波が放出されます。 代表的原子:137mBa。 ※高エネルギー状態の原子には、質量数にm(metastableの略)をつけて表します。 6:核異性転移(IT(isomeric transition))→α壊変やβ壊変の後で 高エネルギー状態が長く続いて、ゆっくりとγ線を放出しながら |