2-3 6) 熱力学関数の計算結果による、自発的な変化の方向と程度の予測







自発的な変化の方向と程度の予測を
具体例を通じて説明します。

例)氷が水に融解。(25℃)


氷が水に融解するというのは
自然に進行する反応であることは
直感的に理解できると思います。
直感的な理解を、熱力学的に改めて解釈しなおしてみます。


融解エンタルピーは
6983J/molとわかっているものとします。

2-3 3)の例において、0℃における氷から水への融解を例に挙げました。
その時の融解エンタルピーは6.01kJ/molという値を使いました。

今回の例において、0℃の時よりも融解エンタルピーが高くなっていることに
疑問を持つ人もいるかと思います。

イメージで説明すると、系の温度が上がっている
→系中の分子は全てより激しく動いている
→氷が水になる時に、より分子が運動している水になる
→より分子が運動している水になるには
エネルギーがより必要というイメージです。)


次に融解に伴うエントロピー変化は
25.46J/Kとわかっているものとします。
(※単純に、融解エンタルピーを、298Kで割ると、23.43J/Kです。
少しずれてしまうのは、25℃における融解であるため
氷→水の変化に伴い乱雑さが増加する分も含まれるためだと考えられます。)


ここから、ΔG = H-TS = 6983 - 298 × 25.46 = -608 < 0
であるため、この反応は自発的におこると判断されます。
確かに、直感的な理解と符号する結果が解釈できました。