2-3 7) 自由エネルギーの圧力と温度による変化







自由エネルギーは、圧力及び温度の変化に伴い変化します。
すなわち

圧力一定ならば、温度が上昇するにつれて、自由エネルギーGが減少します。
温度一定ならば、圧力が増大するにつれて、自由エネルギーGが増大します。


これは、定義である
ΔG=ΔH-TΔS から考えると理解の補足になるかと思います。

すなわち、温度が上昇するとは、Tが上昇するということなので
TΔSの項が大きくなることから、式全体でみれば値は減少します。

又、温度一定で圧力が増大すれば
Hの定義が
H=U+pvであることから(物理化学まとめました 2-2 7) エンタルピー 参照)
Hが増大するためΔHの項が大きくなり、式全体で見た時値が増加するといえます。



補足)
pが増大したら、vが小さくなって
結局Hは変わらないのではないかと考える
かもしれません。

vは確かに小さくなりますが
温度一定という条件があるため
Hの値が大きくなる程度しか
vは小さくなりません。


これはエンタルピーの定義に立ち戻って考えるとよいと思います。
そもそもエンタルピーとは、定圧条件下において設定した量です。
その意味は「定圧下における系に出入りする熱の量」であり
言い換えるなら「定圧下における系が持ちうるエネルギー量」といえます。


ところで、「圧力が高い」とは、系中の分子が激しく運動していることを示しています。
系中の分子が激しく運動していれば、それぞれの分子が持つエネルギーも大きいといえます。
つまり、系全体が持つエネルギ-も大きいといえます。


つまり、本来定圧で考える量であったエンタルピーですが
もしもいくつかの圧力においてエンタルピーを計算したとすれば
圧力が高いほど、エンタルピーも大きいと考えられるわけです。