4-1 7) 衝突理論、遷移状態理論







衝突理論とは
A+B→Cという反応が進行するには
2つの分子が特定の方向から衝突し
衝突する分子のエネルギーが
反応の活性化エネルギ-を超えている必要がある
という理論です。


遷移状態理論とは
A+B→Cという反応が進行する途中で
遷移状態(A・・B 活性複合体)と呼ばれる状態を
通過する必要があるという理論です。


どちらの理論も、熱を上げれば反応速度が
一般的に上がることを説明することができる理論です。


すなわち、衝突理論に基づけば
熱を上げれば
各分子のエネルギーが上昇するから
反応速度が速くなると考えられます。


また、遷移状態理論に基づけば
熱をあげることで
遷移状態になるためのエネルギー(活性化エネルギー)を超える分子が
多くなるため、反応速度が速くなると考えられます。


さらに、遷移状態理論によって
酵素(触媒)の存在下で
反応速度が変化することを
理論的に詳しく説明することが可能になります。



酵素は反応を行う作業スペースのようなものを提供することで
遷移状態を物質がとりやすくなると考えることができます。
(イメージとしては、「遷移状態をとる」=「勉強をしようと決意する」だとして
酵素が無い状態は、散らかっている部屋で、酵素がある状態は
きれいな作業スペースがあるというイメージです。)


これらの理論に関して、実験により検証が進んでいます。
すなわち、測定技術や分析技術の向上により
遷移状態にある物質を測定することが、近年可能になってきています。