衝突理論とは A+B→Cという反応が進行するには 2つの分子が特定の方向から衝突し 衝突する分子のエネルギーが 反応の活性化エネルギ-を超えている必要がある という理論です。 遷移状態理論とは A+B→Cという反応が進行する途中で 遷移状態(A・・B 活性複合体)と呼ばれる状態を 通過する必要があるという理論です。 どちらの理論も、熱を上げれば反応速度が 一般的に上がることを説明することができる理論です。 すなわち、衝突理論に基づけば 熱を上げれば 各分子のエネルギーが上昇するから 反応速度が速くなると考えられます。 また、遷移状態理論に基づけば 熱をあげることで 遷移状態になるためのエネルギー(活性化エネルギー)を超える分子が 多くなるため、反応速度が速くなると考えられます。 さらに、遷移状態理論によって 酵素(触媒)の存在下で 反応速度が変化することを 理論的に詳しく説明することが可能になります。 酵素は反応を行う作業スペースのようなものを提供することで 遷移状態を物質がとりやすくなると考えることができます。 (イメージとしては、「遷移状態をとる」=「勉強をしようと決意する」だとして 酵素が無い状態は、散らかっている部屋で、酵素がある状態は きれいな作業スペースがあるというイメージです。) これらの理論に関して、実験により検証が進んでいます。 すなわち、測定技術や分析技術の向上により |