3) 代表的な緩衝液




緩衝液とは、外部から酸や塩基が加えられた時
pH 変化への影響を和らげようとする作用を有する溶液のことです。


イメージとしては、緩衝液とは
塩酸や水酸化ナトリウムを入れても、なかなかpHが変化しない溶液です。

一般に、緩衝液は、弱酸+その酸の塩 (例:酢酸と、酢酸ナトリウム) 
もしくは、弱塩基とその塩 (例:アンモニアと、塩化アンモニウム)
の混合溶液で、この作用が強くなります。

なぜこのような組み合わせで緩衝作用を有するのか、具体例を通じて説明します。
酢酸と、酢酸ナトリウムの混合溶液に対して
外から酸(H+)、塩基(OH-)が加えられた時についてまとめたのが、下の式及び解説です。



緩衝液は、一般に弱酸(もしくは弱塩基)の pKa ± 1.0 程度の pH で
よく緩衝能を示します。


先ほどの例にあげた、酢酸と、酢酸ナトリウムの混合溶液では
酢酸の pKa =4.7 であり、混合溶液は pH 4.0 ~ 5.0 付近でよい緩衝能を示します。

また、緩衝液の無機成分が影響を与えてしまう、生物系の実験においては
有機物質を用いた緩衝液が用いられることもよくあります。
例えばグリシン緩衝液や、トリス緩衝液です。