問132
以下に構造を示す2-アセチルアミノフルオレンの代謝と発がんに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
1.2-アセチルアミノフルオレンはCYP3A4によりN-水酸化体に代謝される。 2.N-水酸化体はアセチル化されて解毒される。 3.N-水酸化体のアセチル化反応において、窒素原子にアセチル基が付加する。 4.N-水酸化体は硫酸抱合を介して代謝的活性化を受け、ニトレニウムイオンが生成する。 5.N-水酸化体から生じるメチルカチオンが、DNAに共有結合することにより、発がんに関わる。
正解 (4)
アセチルアミノフルオレンは 芳香族アミンの発がん性などの 陽性対照物質として用いられます。 N-水酸化されたのち 硫酸抱合をうけて、活性化されます。
選択肢 1 ですが CYP 3A4 ではありません。
CYP 3A4 で代謝される 発がん性物質といえば アフラトキシン B1 です。 3A4により、エポキシ化されます。 よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが アセチル化されて代謝活性化されます。 解毒されるわけではありません。 よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが N-OH→N-O-COCH3 となります。 すなわち、酸素原子にアセチル基が付加します。 よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい記述です。
選択肢 5 ですが メチルカチオンが DNAを化学修飾するのは ジメチルニトロソアミンです。 よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 4 です。
類題 98-131 |