問185
てんかんとその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1.脳に器質的な損傷があるために起こる症候性てんかんと、脳に明確な障害がなく原因が特定できない特発性てんかんがある。 2.単純部分発作は意識消失を起こす。 3.欠神発作は、身体の一部が瞬間的に強く収縮する発作で、意識障害を認める。 4.てんかんの診断には、脳波検査よりもCTやMRIなどによる頭部画像検査が有用である。 5.原発性てんかん患者において抗てんかん薬を中止するには、2年間以上の発作消失が必要である。
正解 (1)、(5)
選択肢 1 は、正しい記述です。
選択肢 2 ですが てんかんの発作は 意識消失の有無・程度により 次の3つに分類されます。
「部分発作(意識消失なし) 欠神(けっしん)発作(数秒間意識消失) 強直間代発作(数分程度の意識消失)」
単純部分発作は 意識消失を起こさない発作です。 よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが てんかんの発作は、大きく 部分発作と、全般発作に 分類することもあります。
欠神発作は 全般性発作の一つです。 意識消失し、けいれん等は おきないタイプの発作です。 「身体の一部が瞬間的に強く収縮する発作」 という記述が明らかに誤りです。
選択肢 4 ですが てんかんの診断では 脳波検査が最も有用な検査です。 よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、正しい記述です。 本試験時、ガイドラインにおいて 「2年以上発作が寛解してから 治療終結を考慮する」とあります。
以上より、正解は 1,5 です。 |