問96-37 解説



問37

漢方処方に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 当帰芍薬散や加味逍遙散は、桂枝湯を基本とした処方である。

b 補中益気湯や大建中湯は、人参が配合されている処方である。

c 葛根湯や小青竜湯は、麻黄が配合されている処方である。

d 八味地黄丸や牛車腎気丸は、柴胡と黄苓が配合されている処方である。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 
4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)




漢方処方には
「桂枝、麻黄系」・「柴胡・大黄系」などの
系統があります。

系統の、基本処方から
色んな生薬が足したり引いたりされて
系統をなしています。



桂枝湯を基本とした処方としては
葛根湯や、麻黄湯などがあります。


当帰芍薬散や、加味逍遥散は、
四物湯を基本処方とした処方です。


よって、記述 a は誤りです。


※補足 基本処方としては
桂枝湯、麻黄湯、小柴胡湯
四君子湯、四物湯、四逆湯
八味地黄丸、温清飲
などがある。



記述 b ですが
補中益気湯は、四君子湯を基本処方とする処方です。

四君子湯は、人参、白朮、茯苓、甘草、生姜、大棗 からなります。
補中益気湯も、人参を含みます。


大建中湯は、腸管麻痺に用いられる処方です。
基本処方は、四逆湯です。

構成生薬は
山椒、乾姜、人参、膠飴(コウイ) です。


共に、人参が入っています。


記述 b は正しいです。



記述 c ですが
葛根湯は、桂枝湯に、葛根と麻黄を加えたものです。
小青竜湯は、麻黄湯を基本処方とする処方です。

共に麻黄が入っています。


記述 c は正しいです。



記述 d ですが
八味地黄丸や牛車腎気丸は
八味地黄丸を基本処方とする処方です。


八味地黄丸は、地黄、山薬、山茱萸(サンシュユ)、沢瀉(タクシャ/オモダカ)
牡丹皮、茯苓、桂枝、附子 から成る処方です。

柴胡や黄芩は含まれていません。


記述 d は誤りです。



以上より、正しいものの組み合わせは
(b , c)です。


正解は 4
です。



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