問25 粉末X線回折測定法に関する記述のうち 正しいものの組合せはどれか。 a 無配向化した粉末試料にX線を照射し その物質中の原子核を強制振動させることにより生じる 干渉性散乱X線による回折強度を 各回折角について測定する方法である。 b X線の波長をλ、面間隔をd 結晶の入射角及び反射角をθ、反射次数をηとすると 2 d cosθ=ηλを満たす角度でのみ X線回折が生じる。 c 結晶、結晶多形及び 溶媒和結晶の同定、判定、定量などに用いることができる。 d 明確な構造の規則性をもたない非晶質や 結晶性の著しく低下した試料の場合 そのX線回折パターンは散漫性の極大をもつハローパターンを示す。 1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d) 記述 a ですが X線回析の原理は X線を照射して、試料の電子による散乱、干渉した結果を測定する というものです。 原子核を強制振動させることにより生じる 干渉性散乱X線を測定するものではありません。 よって、記述 a は誤りです。 記述 b ですが X線回析が生じる条件についての式を ブラッグの式と呼び、以下の式になります。 cos θではなく、 sin θです。 よって、記述 b は誤りです。 記述 c ですが これは、その通りの記述です。 よって、記述 c は正しいです。 記述 d ですが これは、その通りの記述です。 よって、記述 d は正しいです。 以上より、正しい組み合わせは (c , d)です。 正解は 6 です。 問題へ戻る |