問97-141~150 解説一覧


問141

医薬品の製造販売業及び製造業に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 1 製造販売業者が、医薬品を自社工場で製造する場合には、製造業の許可が必要である。

 2 製造販売業者が、自ら輸入した医薬品を薬局開設者に販売する場合には、医薬品販売業の許可を必要としない。

 3 製造業者は、製造する品目ごとに製造許可を受ける必要がある。

 4 製造業者が、自ら製造した医薬品を店舗販売業者に販売する場合には、医薬品販売業の許可を必要としない。





選択肢 1 はその通りの記述です。
製造販売業者(アステラス製薬や武田製薬みたいな、いわゆる製薬会社)は
医薬品を自社工場で製造する場合は、製造販売の許可とは別に、製造業の許可が必要です。
「製造販売業者」とは、その製品についての、全責任を負う業者のことです。
市販後の不具合などについても責任を負います。


選択肢 2 はその通りの記述です。
製造販売とは、医薬品を市場へと供給するということです。
よって、輸入した医薬品を薬局開設者に販売するという行為は、製造販売であり
必要な許可は、製造販売業の許可です。
よって、医薬品販売業の許可は必要ありません。


ちなみに、医薬品販売業とは、実際に医薬品を患者さん、もしくは販売業者等に供給するという行為です。
薬局から、患者さんに薬を販売するといった行為が代表例です。
又、販売業者から販売業者への売買も、代表例です。

製造業者は、製造所ごとに許可を受ける必要があります。
よって、選択肢 3 は誤りです。


製造業者から、店舗販売業者への医薬品の販売は、医薬品販売業です。
よって、医薬品販売業の許可が必要であるため、選択肢 4 は誤りです。
※これは、「製造販売」ではありません。
※又、製造業者から、製造販売業者への医薬品の販売は、医薬品販売に該当しません。
→製造業の許可があれば大丈夫です。






問142

医療法の規定に照らし、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 大学の附属病院であれば、特定機能病院と称することができる。

 2 病院の管理者は、診療に従事していなくても、臨床研修を修了した医師でなければならない。

 3 外来患者の処方せんをすべて院外処方せんとしている病院であれば、専属の薬剤師を置かなくてもよい。

 4 病院においては、医薬品に係る安全管理の体制が確保されなければならない。






特定機能病院とは、高度の医療の提供、開発、研修ができる病院で
病床数500以上などの要件を満たし、厚生労働大臣が承認したものです。
よって、大学の附属病院であるというだけでは、特定機能病院と称することはできないので
選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 は、その通りの記述です。
医療法10条によれば、管理者は、臨床研修等修了医師/臨床研修等修了歯科医師です。


医療法第18条によれば、病院、、、、にあっては、開設者は、、、条例の定めるところにより
専属の薬剤師を置かなければならない。ただし、、、県知事の許可を受けた場合はこの限りではない
とあります。よって、処方せんがすべて院外処方せんであるかは関係ないので
選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 は、その通りの記述です。
医療法第 6 条の 10 及び、医療法施行規則第 1 条の 11 により
医薬品に係る安全管理の体制が確保されなければならないとあります。



以上より、正解は 2,4 です。







問143

麻薬小売業者AとBの間における麻薬小売業者間譲渡許可(以下「許可」という。)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 許可を受けた場合、麻薬の在庫不足で調剤することができない場合に限り、その不足分をAとBの間で譲渡・譲受することが可能となる。

 2 許可を受けるためには、AとBの麻薬業務所が同一の都道府県内にある必要はない。

 3 許可の申請書は、共同して地方厚生(支)局長に提出しなければならない。

 4 許可を受けた後は、AがBとの間で譲渡・譲受を行った麻薬については、品名、数量等を麻薬帳簿に記載する必要はない。





麻薬小売業者とは、薬局を開設していることを前提として
麻薬処方せんによる調剤を行うために免許を受けた薬局のことです。

選択肢 1 はその通りの記述です。
許可を受けた薬局間においてのみ、在庫不足で調剤できない場合に限り、譲渡・譲受が可能です。
※許可を受けずに、薬局間で麻薬の譲渡・譲受を行うと、法違反です!


麻薬小売業者間での麻薬の譲り渡しは
同一都道府県内の薬局と共同して、譲渡許可を得ることが必要です。
よって、同一の都道府県内にある必要があるので、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 はその通りの記述です。
許可の申請書は、共同して地方厚生(支)局長に提出します。
許可証の交付も、地方厚生(支)局長より受けます。


許可業者間における譲渡・譲受についても、麻薬帳簿への記載は行わなければなりません。
よって、麻薬帳簿に記載する必要はないわけではなく、選択肢 4 は誤りです。



以上より、正解は 1,3 です。






問144

毒物及び劇物取締法に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。


 1 毒物は、毒薬と区別することなく、一緒に鍵のかかる設備に貯蔵することができる。

 2 毒物劇物営業者は、毒物又は劇物を直接に取り扱わない営業所についても毒物劇物取扱責任者を置かなければならない。

 3 医薬品の店舗販売業者であれば、毒物及び劇物を販売できる。

 4 毒物の容器及び被包には、「医薬用外」の文字及び赤地に白色をもって「毒物」の文字を表示しなければならない。

 5 毒物劇物営業者は、その取扱いに係る毒物又は劇物が盗難にあい、又は紛失したときは、直ちに、その旨を警察署又は消防機関に届け出なければならない。




毒物と毒薬は、鍵のかかる所に、一緒においてはいけません。

よって、選択肢 1 は誤りです。


毒劇物を取り扱う施設ごとに、毒物劇物取扱者の中から責任者を1人専任・届出することが

毒物及び劇物取締法で義務づけられています。

よって、毒物又は劇物を直接に取り扱わない営業所に関しては、責任者を置かなくてよいので

選択肢 2 は誤りです。


医薬品の店舗販売業とは、いわゆるドラックストアなどです。

一般用医薬品を販売することができます。

毒物や劇物の販売には、店舗ごとに、所在地の都道府県知事の登録を受ける必要があります。

よって、医薬品の店舗販売業者であれば、毒物や劇物を販売できるというわけではないので

選択肢 3 は誤りです。

※製造業者が、自社製品販売の場合であれば、登録は不要で、販売が可能です。



選択肢 4 はその通りの記述です。

下図のような表示が必要になります。


盗難・紛失された時は、直ちに警察署に届け出る必要があります。

消防機関ではないので、選択肢 5 は誤りです。

※飛散や漏れにより、保健衛生上の危害が生ずるおそれがある時には

保健所、警察署又は消防署に届け出る必要があります。



以上より、正解は 4 です。




問145

医薬品副作用被害救済制度の説明として、誤っているのはどれか。1つ選べ。


 1 医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による健康被害を救済する制度である。

 2 救済は、医療費や障害年金などの給付によって行われる。

 3 救済給付金は、国の補助金で賄われている。

 4 救済給付の申請は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対して行う。

 5 輸血用血液製剤などの生物由来製品を介した感染による健康被害は、この制度の救済対象ではない。





選択肢 1 は、その通りの記述です。
医薬品は、有効性と安全性のバランスの上に成り立つものであるから、使用に当り万全の注意を払ってもなお
副作用の発生が不可避である場合があることをふまえ、このような制度が存在します。


選択肢 2 は、その通りの記述です。
医療費や障害年金の他、遺族年金や葬祭料といった給付も、場合により行われます。


救済給付に必要な日用は、許可医薬品製造販売業者から納付される拠出金が原資となっています。
よって、国の補助金ではないので、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 はその通りの記述です。
健康被害者は、医薬品医療機器総合機構に給付請求を行い
医薬品医療機器総合機構は、厚生労働大臣に判定の申出を行います。


選択肢 5 はその通りの記述です。
生物由来製品感染等被害救済制度という、別の制度による救済対象となります。



以上より、誤っている選択肢は 3 です。







問146

我が国の社会保障制度に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 社会保障は、憲法に根拠を置いている。

 2 年金制度は、杜会保険方式の社会保障である。

 3 医療保険制度は、社会扶助方式の社会保障である。

 4 生活保護制度は、社会保険方式の社会保障である。





選択肢 1 はその通りの記述です。
社会保障とは、国民の生活保障です。
これは、憲法25条1項の、いわゆる生存権を守る具体的な制度です。
よって、根拠が憲法であるといえます。


選択肢 2 はその通りの記述です。
日本の年金制度は、社会保険方式です。
社会保険方式の社会保障とは、被保険者を、国が強制的に制度に加入させ
加入者が出しあった保険料の納付に応じて社会保障を実現する形式のことです。


社会保障制度の仕組みは、社会保険方式と、社会扶助方式の2つに大別されます。
医療保険制度は、社会保険方式の制度です。
よって、社会扶助方式の社会保障ではないので、選択肢 3 は誤りです。


生活保護制度の仕組みは、社会扶助方式です。
すなわち、保険料を加入者が納めるのではなく
税金を財源としてサービスの給付が行われる方式です。
よって、社会保険方式の社会保障ではないので、選択肢 4 は誤りです。






問147

医療経済に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 医薬品生産金額の約50%は、一般用医薬品が占めている。

 2 国民医療費の財源には、保険料と公費のほかに患者の一部負担金が含まれる。

 3 新医薬品の薬価は、通常、後発医薬品が薬価基準に収載されるまでの間は変動しない。

 4 薬剤経済分析は、薬物治療を効果と費用の両者から評価するために行われる。





医薬品生産金額において、医療用医薬品が約90%を占めています。
一般用医薬品は、およそ10%程度しか占めていません。
よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 はその通りの記述です。
国民医療費の財源は、保険料、税金に加え、窓口での患者一部負担金が含まれます。


薬価は、2年に1回改正されます。
よって、後発医薬品が薬価基準に収載されるまでの間変動しないわけではないので
選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 はその通りの記述です。
薬剤経済分析は、臨床試験だけでは明らかにできない、費用対効果の価値の定量を
目的として行われる分析です。


以上より、正解は 2,4 です。






問148

医薬分業及び保険調剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 いわゆる医薬分業率とは、全患者のうち投薬が必要とされた患者への処方件数に対する院外処方せん枚数の割合である。

 2 医薬分業の機能を活かすためには、処方せんを発行する医療機関と保険調剤を行う薬局の経営が一体となっていることが望まれる。

 3 保険調剤された後発医薬品の割合に応じて、当該保険薬局において算定する調剤報酬が異なる仕組みがある。

 4 保険調剤を受けた者に交付する領収書には、調剤報酬の内容がわかるような記載が必要である。






医薬分業率とは、外来処方件数に対する、薬局への処方せん枚数のことです。
全患者のうち、投薬が必要とされた患者への処方件数ではないので
(これだと、入院患者への処方も含まれてしまうことになります。)
選択肢 1 は誤りです。


医薬分業の機能を活かすためには、医師と、調剤を行う薬局薬剤師が独立して職務にあたり
それぞれの観点から、最良の薬物治療に貢献することが求められます。
そのため、処方せん発行医療機関と、保険調剤を行う薬局の経営は独立していることが望ましいと
考えられます。
よって、経営が一体となっていることが望まれるわけではないので
選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 はその通りの記述です。
調剤された後発医薬品の割合に応じ、後発医薬品調剤体制加算という制度により
調剤報酬に重み付けがなされます。


選択肢 4 はその通りの記述です。
2010年4月から、領収書に加え、調剤明細書の無償交付が義務づけられています。
調剤明細書には、調剤報酬の内容がくわしく記載されています。



以上より、正解は 3,4 です。







問149

新有効成分含有医薬品(既に製造販売の承認を与えられている医薬品と有効成分が明らかに異なる医薬品)の製造販売承認プロセスに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 承認申請書に添付すべき資料には、製造方法に関する資料は含まれない。

 2 審査報告書は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構が依頼した大学や医療機関の専門家が作成する。

 3 提出資料の信頼性を調査するため、治験を実施した医療機関に対して現地調査が行われる場合がある。

 4 薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、厚生労働大臣が承認する。






医薬品の製造販売承認申請書には、製造方法並びに規格及び試験方法等に関する資料などが
含まれます。
よって、選択肢 1 は誤りです。


審査報告書は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が作成します。
作成された審査報告書は、薬事・食品衛生審議会へと送られ、諮問が行われます。
よって、依頼した大学や医療機関の専門家が作成するわけではないので
選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 はその通りの記述です。
GCPに基づき、治験が適正に実施されているか等を実地見聞、考察することがあります。


選択肢 4 はその通りの記述です。
承認を行うのは厚生労働大臣です。
その際、薬事・食品衛生審議会に諮問を行い、答申を受けます。



以上より、正解は 3,4 です。







問150

コミュニケーションに関する説明として、正しいのはどれか。2つ選べ。


 1 対人コミュニケーション(パーソナルコミュニケーション)では、情報が送り手から不特定多数の聞き手に一方向に送られる。

 2 対面で会話をする場合、情報の受け手は、話し手の表情や声の調子など言葉以外のものから多くの情報を得ることができる。

 3 聞き手が話し手の伝えたい言葉を共感的に繰り返すことは、話を受け止めていることを話し手に伝える方法のひとつである。

 4 答える側が決まった答えではなく、どのようにでも答えられるように聞く質問の形式を「閉じた質問」という。






対人コミュニケーションでは、情報は双方向的に送られます。
よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 はその通りの記述です。
言葉以外によるコミュニケーションは、ノンバーバルコミュニケーションと呼ばれます。


選択肢 3 はその通りの記述です。
単なるあいづちだけではなく、共感的に繰り返すことにより、話を受け止めていることを相手に
伝えることができます。


はい、いいえで答えることができる質問を「閉じた質問」と呼びます。
どのようにでも答えることができるような質問は「開いた質問」と呼びます。
よって、選択肢 4 は誤りです。



以上より、正解は 2,3 です。