中枢神経系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 随意運動に関与する一次運動野は、大脳皮質の頭頂葉に存在する。 2 大脳辺縁系は系統発生的に古い皮質であり、本能や情動及び記憶に関与する。 3 線条体は被殻と淡蒼球からなり、錐体外路系に関与する。 4 間脳の視床には、自律神経系の高位中枢が存在する。 5 中枢神経系に分布する血管の血液脳関門では、物質の透過性が制限されている。 正解 2,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問111 解説へ 問112 消化器系に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。 1 胃では、胃底腺の主細胞がトリプシノーゲンを分泌することにより、タンパク質の消化が行われる。 2 回腸では、膵液と腸液や胆汁の作用によって、三大栄養素すべての消化が行われる。 3 消化された栄養素は、主として空腸と結腸の上皮細胞から吸収される。 4 脂質は、吸収された後にキロミクロンとなり、主に門脈から肝臓を経て全身へ送られる。 5 消化管の運動や腺分泌は、副交感神経刺激によって亢進する。 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問112 解説へ 問113 ほ乳類細胞の細胞膜を介した物質移動に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 細胞膜の透過性は分子やイオンの大きさに依存するので、H+は自由に移動できる。 2 酸素分子は、細胞内外の濃度勾配に従って単純拡散により移動する。 3 細胞膜にあるCa2+ポンプ(P型Ca2+−ATPアーゼ)は、細胞外のCa2+を細胞内へ輸送する。 4 多くの細胞において、グルコースは特異的なトランスポーターによって細胞内へ運ばれる。 5 エキソサイトーシス (exocytosis) は、トランスポーターでは運べない大きな分子を細胞内に取り込む膜動輸送である。 正解 2,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問113 解説へ 問114 下図に示すヒトのバソプレシンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 下垂体前葉から分泌されるホルモンである。 2 腎臓に作用して水の再吸収を促進する。 3 エドマン (Edman) 分解を行うと、最初にグリシン残基が切断される。 4 カルボキシ末端のアミノ酸残基は、翻訳後修飾を受けている。 5 塩基性アミノ酸は含まれていない。 正解 2,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問114 解説へ 問115 酵素に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1 酵素は、反応に必要な活性化エネルギーを低下させ、反応速度を増加させる。 2 ミカエリス (Michaelis) 定数が小さいほど、基質と酵素との親和性が高い。 3 最適pHとは、酵素活性が最大になる反応系のpHのことである。 4 酵素は、競合阻害剤と不可逆的に結合して活性が阻害される。 5 酵素活性に必須の因子(補因子)の中には、酵素と共有結合しているものがある。 正解 4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問115 解説へ 問116 真核細胞における遺伝子の転写及びその生成物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 メッセンジャーRNA (mRNA) は細胞質で合成される。 2 RNAは、1種類のRNAポリメラーゼにより合成される。 3 合成されたmRNAの5'末端にはキャップ構造が、また、3'末端にはポリAがそれぞれ付加される。 4 成熟mRNAにはイントロンが含まれる。 5 RNAポリメラーゼのプロモーターヘの結合には、基本転写因子が必要である。 正解 3,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問116 解説へ 問117 遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1 点突然変異の結果、コードされるアミノ酸が変化するものをナンセンス変異とよぶ。 2 DNAの相同組換えを利用し、特定の遺伝子を破壊したノックアウトマウスを作製できる。 3 一塩基多型 (SNP) は、薬物代謝酵素活性の個体差の原因となることがある。 4 複数の遺伝子を体細胞に導入することで、多能性を獲得した幹細胞を人工的に作製できる。 5 糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病は、通常、多遺伝子性疾患である。 正解 1 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問117 解説へ 問118 免疫に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 ナチュラルキラー (NK) 細胞は、あらかじめ抗原感作を受けなくとも、腫瘍細胞やウイルス感染細胞を傷害する。 2 マクロファージの表面にあるToll様レセプターは、細菌の菌体成分の識別のための受容体としてはたらく。 3 好中球が同一の異物により反復刺激を受けると、記憶細胞となり食作用が増強される。 4 T細胞は、細胞表面に免疫グロブリンをもたないため、抗原を認識することができない。 5 肥満細胞(マスト細胞)は、細胞表面の主要組織適合遺伝子複合体 (MHC) クラスII分子により抗原を認識する。 正解 1,2 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問118 解説へ 問119 ヒトの抗体及びその遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1 定常部は、重鎖(H鎖)及び軽鎖(L鎖)に存在する。 2 H鎖の定常部及び可変部をコードする遺伝子は、染色体上で離れて存在する。 3 H鎖の可変部は、V、D及びJの3つの遺伝子断片によってコードされる。 4 遺伝子の組換えにより、可変部の多様性が生み出される。 5 L鎖の可変部の種類は、V遺伝子の数とほぼ等しい。 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問119 解説へ 問120 ウイルスに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1 インターフェロンは、ウイルス表面の受容体に結合して作用する。 2 A型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害することにより、ウイルスの増殖が抑制される。 3 成人T細胞白血病 (ATL) の原因ウイルスHTLV−1は、RNAウイルスである。 4 ヒト免疫不全ウイルス (HIV) は、宿主T細胞表面のCD4とケモカイン受容体を介して感染する。 5 B型肝炎ウイルスにより肝炎を発症した患者の血清には、感染性のウイルス粒子が検出される。 正解 1 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 問120 解説へ |