問97-205 解説


問205

60歳男性。以下の薬剤が処方されている。労作性狭心症の診断のため、イオパミドールを用いて造影検査を実施することになった。

 (処方)

   アムロジピンベシル酸塩錠 5 mg 1回1錠(1日1錠)

   メトホルミン塩酸塩錠 250 mg  1回1錠(1日1錠)

                   1日1回 朝食後7日分


(物理・化学・生物)

 画像診断薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。

2つ選べ。


 1 X線造影剤として硫酸バリウムが利用されるのは、X線のバリウム原子に対する透過性が高いからである。

 2 MRI造影剤として常磁性物質を利用するのは、常磁性物質がプロトンのT及びT 緩和時間を変化させるからである。

 3 超音波診断用の造影剤は、エコー信号を増強させる。

 4 14Cは、PET検査で用いられるポジトロン放出核種である。






X線は、そのままだと通過してしまうため、X線を吸収するバリウムを飲んで撮影します。

よって、X線のバリウム原子に対する透過性は高くないので、選択肢 1 は誤りです。


常磁性物質とは、外部磁場にさらされると磁化するような物質です。

MRI造影剤として常時性物質が用いられるのは、常時性物質がT1、T2 緩和時間を変化させるためです。


ちなみに、MRIの原理は、原子を構成する原子核(特に1H、すなわち、 水、及び脂肪におけるプロトン)

が磁石のような性質を持つことを利用して

1:強磁場をかける→整列させられる

2:照射をやめる→元に戻ろうとする(緩和すると呼ぶ。方向によって、T1緩和、T2緩和と呼ぶ)

この戻り方が、各組織によって異なるので、それを画像化するというものです。


造影剤を使う理由は、診断における情報量を増やすためです。

具体的には、細かい血管の描出のためのコントラスト増加や

脳腫瘍のような造影剤の取り込みが行われる場合に用いられます。

選択肢 3 はその通りの記述です。


14Cは、年代測定法において用いる炭素の放射性同位体です。

PET検査で用いられるのは、11Cです。

よって、選択肢 4 は誤りです。



以上より、正解は 2,3 です。




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