問97-209 解説


問209

50歳男性。定期健康診断にて脂質異常症を指摘され、スタチン系薬剤による治療を開始することになった。


(物理・化学・生物)

 プラバスタチンナトリウムは、生体内で3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA (HMG−CoA) からメバロン酸が生成する反応を触媒する酵素Aに作用する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 1 酵素AがHMG−CoAを還元すると、メバロン酸が生成する。

 2 HMG−CoA 及びメバロン酸の矢印で示した不斉炭素原子は、いずれもS配置である。

 3 プラバスタチンナトリウムは、[  ]で囲んだ部分がHMG−CoAとの構造類似性が高いため、酵素Aを競合阻害する。

 4 プラバスタチンナトリウムの環状部位は、親水性を示す。






HMG-CoAとメバロン酸を比較してみると
カルボニル基(C=O)が、ヒドロキシル基(-OH)へと変わっています。
これは還元です。


左側が S 配置、右側が R 配置なので、誤りです。
立体配置をきちんと読み取らなくても、異なる部分に注目すると
優先順位が下がっており、立体配置が HMG-CoA とメバロン酸では
別であると判断すれば、「いずれも S 配置」ではないと考えることができると思われます。
 
よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 はその通りの記述です。
スタチン系薬物は、HMG-CoA還元酵素と、競合的に拮抗します。


環状炭化水素は、炭化水素なので、親水性ではなく、疎水性を示すと考えられます。
よって、選択肢 4 は誤りです。 



以上より、正解は 1,3 です。