問97-223 解説


問223

48歳男性。白血病に対する化学療法として、イマチニブメシル酸塩錠の投与が開始された。


(物理・化学・生物)

 イマチニブが作用する標的タンパク質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

2つ選べ。


 1 染色体転座により生成するキメラタンパク質である

 2 セリン又はトレオニンをリン酸化する活性を有する。

 3 持続的なキナーゼ活性を有する。

 4 Gタンパク質の一種で、細胞増殖を制御する。






イマチニブが作用する標的タンパク質は、bcr - abl チロシンキナーゼです。
このタンパク質は、第 9 番染色体と第 22 番染色体が相互転座し、 abl 遺伝子と bcr 遺伝子が
融合した、abc - bcr 遺伝子から翻訳されます。
そのため、キメラタンパク質と呼ばれます。

abc - bcr 遺伝子を持つ異常染色体は、フィラデルフィア染色体と呼ばれます。
abc - bcr 遺伝子から翻訳されるタンパク質は、恒常的に活性化されたチロシンキナーゼです。
白血病、すなわち血液のガンと呼ばれる疾病を引き起こすことから類推できるように
細胞増殖を促進させます。



以上より、正解は 1,3 です。