問97-225 解説


問225

72歳女性。肺癌に合併した閉塞性肺炎のため、入院中に抗菌化学療法を受けていた。

高熱と腹痛、頻回の水様下痢などの消化器症状を呈し粘血便が見られたため糞便培養検査を行ったところ

ディフィシル菌 (Clostridium difficil ) 及びその毒素が検出された。


(物理・化学・生物)

 上記の症状が誘起された原因として、正しいのはどれか。

1つ選べ。


 1 菌のゲノムDNAに変異が起こった。

 2 腸内の細菌叢が変化した。

 3 菌が芽胞を形成した。

 4 毒素タンパク質の高次構造が変化した。

 5 菌の薬物代謝酵素の発現が誘導された。







本問における症状は、いわゆる抗菌薬関連下痢症/腸炎です。
これは、健全な腸内細菌叢が、抗菌薬投与による環境の変化によって
毒素を出すクロストリジウム・ディフィシルが増えることで、下痢や腸炎がおきる感染症です。
よって、腸内の細菌叢の変化が、症状の原因であるといえます。


以上より、正解は 2 です。



参考)抗菌薬関連下痢症に対して、プロバイオティクス(人体に良い影響を与える微生物)を
投与すべきかという調査に関して
要約しか読めないかもしれませんが、現在も調査、データが集まっている最中であることを
感じることができるのではないかと思い、リンクを貼りました。