薬物吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 鼻粘膜は、全身作用を目的としたペプチド性薬物の投与部位として利用されている。 2 吸入されたステロイドは、その大部分が全身循環血に吸収され治療効果を示す。 3 ニトログリセリンの経皮吸収型製剤は、胸の近傍に貼付しなければならない。 4 ウィテプゾールを基剤とする坐剤は、体温で基剤が融解し主薬が吸収される。 正解 1,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問166 解説へ 問167 単純拡散による薬物の生体膜透過に関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 イオン形薬物は、非イオン形薬物と比べて透過性が高い。 2 脂溶性薬物は、水溶性薬物と比べて透過性が高い。 3 高分子薬物は、低分子薬物と比べて透過性が高い。 4 透過速度はMichaelis-Menten式で表される。 5 構造類似薬物の共存により、透過速度が低下する。 正解 2 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問167 解説へ 問168 薬物の組織移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 皮膚、筋肉、脂肪などの組織では、組織単位重量あたりの血流量が小さいために、一般に血液から組織への薬物移行が遅い。 2 脈絡叢では上皮細胞どうしが強固に結合し、血液脳脊髄液関門を形成している。 3 分子量5,000以下の薬物は、筋肉内投与後、リンパ系に選択的に移行する。 4 組織結合率が同じ場合、血漿タンパク結合率が低い薬物に比べ高い薬物の分布容積は大きい。 問169 シトクロムP450 (CYP) に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ヒト肝組織中の存在量が最も多い分子種は CYP2D6 である。 2 エタノールの生体内での酸化反応に関与する。 3 グルクロン酸抱合反応を担う主な酵素である。 4 遺伝的要因により CYP2C19 の代謝活性が低い人の割合は、白人と比較して日本人の方が少ない。 5 セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を含む健康食品の摂取で、CYP3A4 の誘導が起こる。 正解 2,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問169 解説へ 問170 P−糖タンパク質に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 二次性能動輸送担体の1つである。 2 小腸上皮細胞に発現し、薬物の吸収を妨げる。 3 脳毛細血管内皮細胞に発現し、薬物の中枢移行を促進する。 4 肝細胞に発現し、薬物の胆汁排池を促進する。 5 腎尿細管上皮細胞に発現し、薬物の再吸収を促進する。 問171 薬物Bの併用が薬物Aの体内動態に及ぼす影響として、正しいのはどれか。 2つ選べ。
正解 2,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問171 解説へ 問172 ある薬物100 mgをヒトに静脈内投与したところ 下の片対数グラフに示す血中濃度推移が得られた。 この薬物を50 mg /hの速度で定速静注するとき 投与開始2時間後の血中薬物濃度 (μg/mL) に最も近い値はどれか。 1つ選べ。 問173 肝代謝のみで消失する薬物を経口投与する場合において 以下の変化が生じたとする。 血中濃度−時間曲線下面積 (AUC) が2倍に上昇するのはどれか。 2つ選べ。 ただし、この薬物の消化管からの吸収率は100%とし、肝臓での挙動はwell-stirred modelに従うものする。 1 肝血流速度が 1/2 に低下した場合 2 タンパク結合の置換により血中非結合形分率が 2 倍に上昇した場合 3 結合タンパク質の増加により血中非結合形分率が 1/2 に低下した場合 4 肝代謝酵素の誘導により肝固有クリアランスが 2 倍に増加した場合 5 肝代謝酵素の阻害により肝固有クリアランスが 1/2 に低下した場合 正解 3,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問173 解説へ 問174 薬物の溶解及び製剤からの放出に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ヒグチ (Higuchi) の式において、放出される薬物の累積量は時間の平方根に比例する。 2 ヒクソン−クロウェル (Hixson−Crowell) の式は、粒度分布を持つ粉体の溶解現象を表す式である。 3 固体分散体中の薬物は、その薬物結晶に比べて溶解速度が小さい。 4 安定形の結晶は、準安定形の結晶に比べて溶解速度が大きい。 5 無水物は、水和物に比べて水中での溶解速度が大きい。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問174 解説へ 問175 界面活性剤の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ソルビタンモノステアレートのHLB (hydrophile – lipophile balance) 値は、ソルビタンモノラウレートのHLB値に比べて小さい。 2 水溶液の当量伝導度(モル伝導率)は、ある濃度以上で急激に上昇する。 3 アルキル硫酸ナトリウムの直鎖アルキル基 (C10H21 〜 C18H37) の炭素数が増加すると、クラフト点は高くなる。 4 臨界ミセル濃度以上では、溶液中にミセルとしてのみ存在する。 問176 粉体の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 粉砕しても、その比表面積は変化しない。 2 粉砕すると、安息角は小さくなる。 3 粒子径が大きいほど、空隙率が大きい粉体層を形成する。 4 個数平均径Dnと質量平均径Dwを比較すると、Dn < Dwである。 5 ガス吸着法や空気透過法による粒子径測定では、粒度分布は得られない。 正解 4,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問176 解説へ 問177 無菌製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 懸濁性点眼剤中の粒子は、通例、最大粒子径75μm以下である。 2 注射剤の溶剤として、有機溶剤を用いることはできない。 3 点眼剤の添加剤として、ホウ酸を用いることはできない。 4 懸濁性注射剤は、静脈内に投与できる。 5 乳濁性注射剤は、脊髄腔内に投与できる。 問178 ピロカルピン塩酸塩1%点眼剤を100 mL調製するとき、等張化するのに0.66 gの食塩を必要とした。 ピロカルピン塩酸塩3%点眼剤を100 mL調製するとき、等張化するのに要する食塩の量 (g) に最も近い値はどれか。1つ選べ。 1 0.09 2 0.18 3 0.36 4 0.48 5 0.60 問179 製剤化に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 乾式顆粒圧縮法は、水分や熱に対して不安定な薬物を錠剤化するのに適する。 2 糖衣コーティングは、フィルムコーティングと比較して工程に要する時間が短い。 3 滴下法による軟カプセル剤の製造では、薬物の充てんとカプセル被膜の形成が同時に行われる。 4 凍結乾燥法で注射剤を製造する場合、賦形剤を添加することはできない。 問180 日本薬局方の製剤試験法に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 注射剤の採取容量試験法は、内容物が容器に表示量どおりに正確に充てんされていることを確認する試験法である。 2 点眼剤の不溶性異物検査法は、不溶性異物の大きさ及び数を測定する方法である。 3 眼軟膏剤には、無菌試験法が適用される。 4 軟膏剤には、鉱油試験法は適用されない。 |