問97-263 解説



問263

56歳男性。

骨髄内臍帯血移植が行われた。

移植後、真菌感染症が疑われ、以下の処方について主治医から医薬品情報管理室に相談があった。


 (処方)

   注射用アムホテリシンBリポソーム製剤 50 mg/バイアル 3バイアル

   注射用蒸留水 36 mL

   ブドウ糖注射液5% 250 mL

          1回 昼 4時間かけて点滴静注


 アムホテリシンBに関する記述のうち、正しいのはどれか。

1つ選べ。


 1 エルゴステロール生合成を阻害し、真菌細胞膜合成を抑制する。

 2 真菌細胞膜のエルゴステロールに結合し、真菌細胞膜を障害する。

 3 真菌細胞壁を構成するβ−グルカン生合成を阻害する。

 4 真菌細胞内でフルオロウラシルに変換され、真菌のDNA及びRNA合成を阻害する。

 5 スクアレンエポキシダーゼを活性化し、エルゴステロールの分解を促進させ、真菌細胞膜を障害する。





アムホテリシンBは、ポリエン系抗生物質の1つです。
真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールと結合し、膜障害を起こし、殺菌的に作用します。


以上より、正解は 2 です。



ちなみに、エルゴステロール生合成を阻害するのは、アゾール系抗真菌薬です。


β-グルカン生合成を阻害するのは、キャンディン系抗真菌薬です。


真菌細胞内でフルオロウラシルに変換されるのは、フルシトシンです。


スクアレンエポキシダーゼを「阻害」するのは、テルビナフィンや、ブテナフィンです。