問97-105 解説


問105

医薬品ア〜ウについて、正しい記述はどれか。2つ選べ。


 1 アの環内の窒素はsp混成である。

 2 イは、(S) -プロリン(L-プロリン)のN−置換体である。

 3 ウは、炎色反応試験で赤色を呈する。

 4 アが最も水に溶けやすい。





医薬品アは、イミプラミン(三環系抗うつ剤)
医薬品イは、カプトプリル(ACE阻害剤)
医薬品ウは、インドメタシン(インドール酢酸誘導体)
です(これを知らなければ解けないというものではないのですが、参考までに載せておきます)。

まず最初の選択肢ですが、医薬品アの窒素には3個の原子と非共有電子対が結合しているため、sp3混成です。
よって、選択肢 1 は誤りです。

また、プロリンの構造は以下のようなものです。
20種類のアミノ酸については全ての構造が書けるようになるといいと思います(特に国試を受ける方は)。


    


上図を見ると、医薬品イはプロリンのN-置換体であることがわかります。
選択肢 2 は正解です。

次に、炎色反応は金属原子及びハロゲンの存在を確認している、と読みかえると理解しやすいです。
金属原子の炎色反応は「Li 赤、Na 黄、K 紫、Cu 緑、Ca 橙、Sr 紅、Ba 緑」です。
ハロゲンの炎色反応は、緑~青色となります(ただしフッ素は炎色反応が起こりません)。

選択肢 3 のように、炎色反応試験で赤色を呈するということは、Liを含むということです。
医薬品ウはLiを含まないため、これは誤りです。
ちなみに、医薬品ウはCl を含むので、炎色反応では緑色を呈します。

選択肢 4 は水溶性についての問題ですが、アの医薬品(イミプラミン)のみ、・HClがあります。
これは塩酸塩であることを表しているので、水に溶けやすいと考えられます。
塩酸塩に限らず、塩を形成していれば基本的に水溶性であるといえます。
よって選択肢 4 は正解です。


以上より、正解は 2,4 です。