問97-109 解説


問109

チロシン由来のアルカロイドはどれか。2つ選べ。



モルヒネがチロシン由来であるというのは有名ですので、ぜひ覚えておいてください。
とはいえ、この問題はそのことを知らなくても差し支えなく解くことができます。

まず、チロシンの構造は以下のとおりです。
20種類のアミノ酸の構造はすべて書けるようにしておくと、薬剤師国試に臨む際には便利です。

    

これと選択肢の構造を見比べることで答えを見つけられます。

まず、特徴的なベンゼン環を有していない選択肢 2 は除外して良さそうです。
次に、チロシンはフェノール性水酸基を有しています。
フェノール性水酸基は強いo,p配向性を示し、反応性に富んでいますが、-OH自身が置換することはありません。
よって、ベンゼン環に酸素が結合していない選択肢 4, 5 についてもチロシン由来とはいえません。
また、選択肢 3 もフェノール性水酸基がありませんが、ヒドロキシル基がメトキシ基に変わる反応はあります。
つまり、ベンゼン上の炭素と酸素の間の結合はめったに切れませんが、水酸基の酸素と水素の間の結合は切ることができます。
よって正解は選択肢1, 3となります。

これで正解であるという確信をより得たいのであれば、窒素原子に注目すると良いかもしれません。
チロシンはフェノール性水酸基のp位に置換基があり、窒素は 2 位の炭素に結合しています。
選択肢 1 も 3 も、数えてみるとチロシンと同じく 2 位の炭素に窒素が結合していることがわかります。
選択肢 2, 4, 5 については、そのような説明ができません。
よって、やはりチロシン由来であるのは選択肢 1, 3 ということになります。