大規模地震の被災地に設けられた仮設病院で、透析患者が食後の胃痛を訴えた。 薬剤師は、その患者が胃潰瘍のためゲファルナートカプセル100mg を 1回1カプセル、1日2回で服用していたことを、お薬手帳から把握した。 仮設病院にはゲファルナートカプセル100mg の在庫がない。 医師に代替薬として提案する場合、最も適切な薬剤はどれか。 1つ選べ。 1 スクラルファート水和物細粒 2 ロペラミド塩酸塩カプセル 3 セトラキサート塩酸塩カプセル 4 乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒 5 ピコスルファートナトリウム水和物内用液 正解 3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問182 57歳男性。5時間前に左前胸部痛が突然出現し、2時間程続いたので近医を受診した。 急性心筋梗塞の疑いがあり、心電図上、心室性期外収縮の頻発を認めたため 緊急措置としてリドカイン塩酸塩の筋肉注射を受けた。 その後、救急病院に転送された。 救急病院入院時の心電図検査で胸部誘導にST 上昇が確認された。 この患者の病態及び治療に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 クレアチンキナーゼ(CK)の総活性は、筋肉注射の影響を受ける。 2 トロポニンTを測定したところ、高値を示した。 3 心エコー図で左心室の動きに、異常は認めなかった。 4 冠動脈内血栓溶解療法(PTCR)の適応も考えた。 5 リドカイン塩酸塩の静脈内投与を開始した。 正解 3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問183 再生不良性貧血に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 発症の原因の1つにウイルス感染症がある。 2 末梢血の血小板数が増加する。 3 末梢血の網状赤血球数は正常である。 4 血清鉄値が低下する。 5 エリスロポエチン産生が亢進する。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問184 胆石症に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 脂肪分の多い食事を大量に摂取した数時間後に、疝痛発作を起こしやすい。 2 胆石があっても、自覚症状のない患者が半数以上である。 3 胆石が総胆管に嵌頓(かんとん)するとALP、γ-GTP、総ビリルビン値の上昇が見られる。 4 重篤な疝痛発作のとき、第一選択薬としてモルヒネが用いられる。 5 胆嚢がんでは、胆石を伴うことが多い。 正解 4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問185 膵がんとその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 大多数は、膵内分泌腺から発生する。 2 黄疸を伴うことはない。 3 血糖値の上昇を伴うことがある。 4 化学療法として、ゲムシタビン塩酸塩が用いられる。 5 遠隔転移がある場合でも、5年生存率は80%以上である。 正解 3,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問186 副甲状腺機能亢進症に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 原発性は、骨形成の促進を伴う。 2 二次性は、高カルシウム血症を示す。 3 原発性及び二次性ともに、血清PTH(parathyroid hormone)高値を示す。 4 原発性は、副甲状腺がんに由来するものが多い。 5 維持透析下に発症した症例には、シナカルセト塩酸塩が有効である。 正解 3,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問187 50歳男性。徐々に筋力低下及び筋萎縮を認めた。 検査の結果、萎縮は神経原性と判明した。 以下の疾患のうち該当する疾患はどれか。 1つ選べ。 1 多発性筋炎 2 遠位型ミオパチー 3 筋萎縮性側索硬化症 4 筋強直性ジストロフィー 5 進行性筋ジストロフィー 正解 3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問188 アトピー性皮膚炎及びその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 非免疫学的要因として、皮膚バリアー機能の低下がある。 2 血清IgG 値が増加する。 3 アゼラスチン塩酸塩錠では、眠気を起こさない。 4 タクロリムス水和物軟膏が、使用できる。 5 重症例では、タクロリムス水和物カプセルの内服を行う。 正解 1,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問189 スティーブンス・ジョンソン症候群に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 失明の原因となりうる。 2 中毒性表皮壊死症が重症化した病態である。 3 皮膚粘膜移行部に、粘膜病変が認められる。 4 薬剤性が疑われる場合は、原因薬物同定のために、内服誘発テストを行う。 5 重症例では、副腎皮質ステロイド薬の外用剤が、第一選択薬として用いられる。 正解 1,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問190 抗リン脂質抗体症候群に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 基礎疾患として、全身性エリテマトーデス(SLE)が認められることが多い。 2 自己抗体が陽性である。 3 重篤な動静脈血栓症を引き起こしやすい。 4 流産及び胎児死亡などの危険因子である。 5 妊娠時には、ワルファリンカリウムの経口投与が用いられる。 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問191 造血幹細胞移植時における移植片対宿主病(GVHD)に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 移植後1週間以内に好発する。 2 予防として、移植前日から免疫抑制薬注射剤の持続投与を開始する。 3 レシピエントのリンパ球がドナーの造血幹細胞を攻撃して生着不全を起こす反応である。 4 ドナーのリンパ球が、レシピエントの組織を攻撃して起こる疾患である。 5 発症を予防するために、移植する造血幹細胞に対して放射線照射を行う。 正解 2,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問192 薬物治療の効果判定の統計処理に用いられる Tukey 法に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 すべての群の同時対比較を行う検定方法である。 2 1つの対照群と2つ以上の処理群を比較検定する方法である。 3 分散が等しくないデータの比較検定に適している。 4 正規分布に従わないデータの比較検定に適している。 5 パラメトリックなデータの比較検定に適している。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問193 必要治療数(NNT)に関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 統計的有意差を検出するために必要な症例数のことである。 2 相対危険度減少率の逆数で示される。 3 絶対危険度減少率が大きくなるほど大きい値となる。 4 必要治療数が大きいほど有効な治療法であると考えられる。 5 プラセボ群での有効率が25%、実薬群での有効率が50%の場合、必要治療数は4である。 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問194 ジクロフェナクナトリウム錠の内服を開始した患者に対して POS を利用した薬剤管理指導業務の一環として初期計画をたてた。 計画の分類及び内容が正しいのはどれか。 2つ選べ。 なお、分類のOP、CP、EPはそれぞれobservational plan、care plan、educational planを表す。 1 OP 血便、黒色便の有無をモニターし、消化管障害によるものか否かを確認する。 2 CP 血便や黒色便の原因が消化管出血であれば、坐剤に変更する。 3 CP 重篤な肝障害の初期症状について患者とその家族に説明し、初期症状が見られたらすぐに連絡するよう指導する。 4 EP 空腹時の服用を避けるよう患者に説明する。 5 EP 過度の体温低下、虚脱、四肢冷感に注意して患者の状態を観察するとともに、処方医にも同様の注意について情報提供する。 |