問286 経口及び経腸的に栄養摂取不能な体重50kgの男性患者に栄養輸液が処方された。 高カロリー輸液の調製時に、処方に含まれる1日当りの成分量を確認したところ、以下の様であった。 処方医に確認すべき項目はどれか。 1つ選べ。 1 糖質 :250g 2 アミノ酸 :75g 3 脂質 :150g 4 Na+ :100mEq 5 K+ :80mEq この患者の栄養状態の評価に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 体重が1週間に0.5kgの割合で増加している場合には、水分負荷の過剰を疑う。 2 上腕三頭筋の皮下脂肪厚は、体脂肪量の推定に用いられる。 3 筋タンパク質の推定には、上腕筋囲長が用いられる。 4 中心静脈栄養時は1日摂取熱量が一定なので、血糖値のチェックは不要である。 5 栄養状態の短期的変動を評価するには、血清トランスサイレチン値よりも血清アルブミン値の方が適している。 正解 2,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問287 解説へ 問288 68歳女性。体重51kg。副腎皮質ステロイド薬の吸入エアゾール剤で気管支ぜん息の治療を受けていた。 しかし、噴霧と吸気のタイミングを合わせることができず、以下の処方に変更された。 (処方) パルミコート200μgタービュヘイラー56吸入(注) 1回1吸入 1日2回 朝夕食後 吸入 全1本 (注:ブデソニド1回吸入量200μgのドライパウダー吸入式ステロイド薬) この薬剤とピークフローメーターに関する指導内容として、適切なのはどれか。 2つ選べ。 1 まず息を吐いてから、薬物を深く吸い上げるように指導した。 2 この薬剤のマウスピースが汚れた場合には、水洗いするように指導した。 3 この薬剤の有効成分は、肺内に到達後、活性体になることを説明した。 4 ピークフローメーターは、最大吸気流量を簡便に測定するものであることを説明した。 5 ピークフロー値は、気道閉塞の状態の客観的な指標なので、毎日測定するように指導した。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問288 解説へ 問289 68歳女性。体重51kg。副腎皮質ステロイド薬の吸入エアゾール剤で気管支ぜん息の治療を受けていた。 しかし、噴霧と吸気のタイミングを合わせることができず、以下の処方に変更された。 (処方) パルミコート200μgタービュヘイラー56吸入(注) 1回1吸入 1日2回 朝夕食後 吸入 全1本 (注:ブデソニド1回吸入量200μgのドライパウダー吸入式ステロイド薬) この症例と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 口腔内カンジダ症の発症に対して注意が必要である。 2 ステロイド薬の投与量から、重症ぜん息症状が持続していると考えられる。 3 ステロイド薬の投与経路を、吸入から内服に変更することにより減量できる。 4 ぜん息発作時には、ロイコトリエン受容体拮抗薬が著効する。 5 インフルエンザの予防のためのワクチン接種は推奨されない。 正解 1 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問289 解説へ 問290 55歳男性。体重52kg。保険薬局に以下の処方せんを持参した。 (処方) レボドパ 250mg ・カルビドパ水和物 25mg 配合錠 1回1錠 (1日3錠) トリヘキシフェニジル塩酸塩錠 2 mg 1回1錠(1日3錠) 1日3回 朝昼夕食後 14日分 この症例の病態と薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 抗コリン約は認知症症状をきたしやすく、高齢者では使用を控える。 2 Wearing-off の症状に対する処方である。 3 Hoehn and Yahr の重症度分類が用いられる。 4 神経変性疾患として、アルツハイマー病より有病率が高い。 5 On-off とはレボドパ製剤の1回服用後の効果持続時間が短縮していく症状である。 正解 1,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問290 解説へ 問291 55歳男性。体重52kg。保険薬局に以下の処方せんを持参した。 (処方) レボドパ 250mg ・カルビドパ水和物 25mg 配合錠 1回1錠 (1日3錠) トリヘキシフェニジル塩酸塩錠 2 mg 1回1錠(1日3錠) 1日3回 朝昼夕食後 14日分 この患者に対する服薬指導時の対応として、適切なのはどれか。 2つ選べ。 1 前回の来局から本日までの日数と前回の投与日数を確認した。 2 手のふるえが見られたが、患者に確認することなく PTP シートのまま投薬した。 3 尿が出にくくないか確認した。 4 自動車の運転は差支えないと説明した。 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問291 解説へ 問292 関節リウマチ患者 200 人をランダムに割付けし、単盲検の並行群間試験を実施したところ、103人が試験薬投与群、97人が対照群に割付けられた。14週間の試験期間において、試験薬投与群では35人が試験を完了できずに脱落、対照群では6人が脱落した。 [解析1] 脱落者を除き、試験を完了した試験薬投与群68人、対照群91人で治療効果を検討した。 [解析2] 脱落者も試験完了者とともに解析に組み入れた。 この研究結果を解釈するにあたって、適切でないのはどれか。 1つ選べ。 1 単盲検試験では、被験者は割付けの内容を知らない。 2 並行群間試験では、各群に被験薬又は対照薬が投与され、エンドポイントが観察される。 3 評価指標の内容が、真のエンドポイントを反映するかどうかを確認する。 4 関節リウマチの治療を意図したときの有効性をみるには、[解析2]よりも[解析1]の結果を重視する。 5 [解析2]の解析方法は、intention - to - treat analysis と呼ばれる。 正解 4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問292 解説へ 問293 被験者をエントリーするにあたり、関節リウマチの診断を行うための自己抗体の測定を行うこととした。選択基準として用いるのに適切なのはどれか。 1つ選べ。 1 抗二本鎖 DNA 抗体陽性 2 抗 Sm 抗体陽性 3 抗リン脂質抗体陽性 4 抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体陽性 5 抗マイクロゾーム抗体陽性 正解 4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問293 解説へ 問294 35歳男性。体重60kg。庭で作業中、スズメバチに刺された。局所が腫れ上がるとともに、呼吸困難を感じ、さらに全身にじんま疹が出現した。そこで救急外来を受診した。 この患者の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 マスト(肥満)細胞の脱顆粒が起こる。 2 症状のピークは数時間後である。 3 循環血液量が増加し、血圧が上昇する。 4 咽頭や気管の浮腫を伴う。 5 徐脈の合併が多い。 正解 1,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問294 解説へ 問295 35歳男性。体重60kg。庭で作業中、スズメバチに刺された。局所が腫れ上がるとともに、呼吸困難を感じ、さらに全身にじんま疹が出現した。そこで救急外来を受診した。 その後、入院加療にて改善した。今後、同様の反応を繰り返す危険性があるため、退院時にアドレナリンの自己注射薬が処方された。症状発現時にいつでも自己注射できるよう、薬剤師が「患者向医薬品ガイド」を参考に服薬指導した。「患者向医薬品ガイド」に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 「くすりのしおり」の別称であり、同一のものである。 2 当該医薬品の製造販売業者が作成している。 3 すべての医療用医薬品について作成されている。 4 薬剤の効果に関する内容は記載されていない。 5 医薬品医療機器総合機構が管理している医薬品医療機器情報提供ホームページから入手できる。 正解 2,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問295 解説へ 問296 35歳女性。体重52kg。左前胸部の肋骨に沿って帯状にかゆみが発生し、発赤し、数日後に激しく痛み出した。帯状疱疹と診断され、神経ブロックで痛みをとりながら薬物治療を行った。しかし、皮疹が治った後も疼痛は3ヶ月以上続いた。 1 両側性に症状がみられることが多い。 2 抗水痘帯状疱疹ウイルス抗体価が高値でも帯状疱疹に罹患する。 3 帯状疱疹では、その多くにウイルス血症を起こす。 4 ウイルス再感染が原因である。 5 免疫力低下や過労が危険因子である。 正解 2,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問296 解説へ 問297 35歳女性。体重52kg。左前胸部の肋骨に沿って帯状にかゆみが発生し、発赤し、数日後に激しく痛み出した。帯状疱疹と診断され、神経ブロックで痛みをとりながら薬物治療を行った。しかし、皮疹が治った後も疼痛は3ヶ月以上続いた。 疼痛に対してプレガバリンを処方することになり、医師から薬剤師に問い合わせがあった。当該医薬品の医薬品インタビューフォームを情報源とすることが適切でないのはどれか。 1つ選べ。1 開発時の臨床試験における副作用発現件数 2 日本で承認されている適応症以外の海外における適応症 3 投薬期間制限の有無 4 生殖発生毒性試験の結果 5 薬価 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問297 解説へ 問298 既存の降圧薬Xを対照とした新規降圧薬Yの非劣性を検討する治験を実施することになった。 YがXに対して非劣性でると結論づけられるケースとして、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 X と比較して Y の血圧低下幅が、統計的に有意に大きかった。 2 X と Y との間で、血圧低下幅に統計的に有意な差が認められなかった。 3 5 mmHg の差を許容しうる下限同等限界として試験を行った結果、X より Y の方が血圧低下幅が小さかったが、その差は統計的に5 mmHgより有意に小さかった。 4 投与前と比較してXは危険率 5% 未満、Y は危険率 1% 未満でいずれも統計的に有意に血圧を低下させた。 5 X と Y の血圧低下幅の母平均の比が 0.80~1.25 の範囲にあった。 この治験を院内で実施するにあたり以下の対応をした。適切なのはどれか。 2つ選べ。 1 治験審査委員会において、倫理的、科学的観点から治験の実施の適否に関する審査を行った。 2 治験審査委員会における審査を、病院長を含む5名以上に依頼した。 3 治験薬管理者として、治験責任医師を指名した。 4 被験者に対して治験内容の説明を文書で渡すとともに平易な言葉で行い、同意を文書で得た。 5 治験が中止となったので、この治験に関する記録を直ちに廃棄した。 1日20本程度喫煙していた。風邪気味であったため近医を受診した際 医師から禁煙を強く進められ、禁煙補助医薬品を使用することになった。 禁煙補助医薬品のニコチン含有製剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 ガム製剤は、処方せん医薬品である。 2 ガム製剤は、ゆっくり噛んで使用する。 3 貼付剤は、妊婦に使用出来る。 4 貼付剤の使用を開始した後、喫煙本数を徐々に減らす。 5 ガム製剤と貼付剤の併用が推奨される。 正解 2 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問300 解説へ 問301 42歳女性。体重48kg。喫煙をはじめてから20年になる。 1日20本程度喫煙していた。風邪気味であったため近医を受診した際 医師から禁煙を強く進められ、禁煙補助医薬品を使用することになった。 喫煙が発症のリスクファクターとされていない疾患はどれか。 1つ選べ。 1 食道がん 2 膀胱がん 3 自然気胸 4 潰瘍性大腸炎 5 慢性気管支炎 正解 4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問301 解説へ 問302 68歳男性。身長160cm、体重50kg。 2年前に大腸がんの手術を受けたが、再発を認めたため、以下の処方 (FOLFOLI)にて治療を受けることになった。 (処方1) 点滴静注 グラニセトロン塩酸塩注射液 (3mg/バイアル 1本) 3mg デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液 (6.6mg/アンプル 1本) 6.6mg 生理食塩水 100mL 主管より約15分で注入 (処方2) 点滴静注 レボホリナートカルシウム注射用 (100mg/バイアル 3本) 300mg 5%ブドウ糖注射液 250mL 主管より約120分間で注入 (処方3) 点滴静注 イリノテカン塩酸塩水和物注射液 (100mg/バイアル 2本、40mg/バイアル 1本) 225mg 5%ブドウ糖注射液 250mL 側管より約90分間で注入 (処方4) 点滴静注 フルオロウラシル注射液 (250mg/アンプル 3本) 600mg 生理食塩水 50mL 主管より約5分以内で注入 (処方5) 点滴静注 フルオロウラシル注射液 (1000mg/バイアル 3本、250mg/アンプル 3本) 3,600mg 生理食塩水 158mL 約46時間で注入 この処方に関する記述のうち、適切なのはどれか。 1つ選べ。 1 処方1は、インフュージョンリアクション(infusion reaction)の予防のために使用する。 2 処方2は、処方3の薬剤の効果を高めるために使用する。 3 処方3は、アルコールを含有しているため、アルコールに過敏な患者には使用しない。 4 処方4は、ルアーチップタイプの注射器を用いて混合・調製することが適切である。 5 処方5は、携帯型ディスポーザブル注入ポンプを用いることにより、入院しなくても 実施ができる。 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問302 解説へ 問303 68歳男性。身長160cm、体重50kg。 2年前に大腸がんの手術を受けたが、再発を認めたため、以下の処方 (FOLFOLI)にて治療を受けることになった。 (処方1) 点滴静注 グラニセトロン塩酸塩注射液 (3mg/バイアル 1本) 3mg デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液 (6.6mg/アンプル 1本) 6.6mg 生理食塩水 100mL 主管より約15分で注入 (処方2) 点滴静注 レボホリナートカルシウム注射用 (100mg/バイアル 3本) 300mg 5%ブドウ糖注射液 250mL 主管より約120分間で注入 (処方3) 点滴静注 イリノテカン塩酸塩水和物注射液 (100mg/バイアル 2本、40mg/バイアル 1本) 225mg 5%ブドウ糖注射液 250mL 側管より約90分間で注入 (処方4) 点滴静注 フルオロウラシル注射液 (250mg/アンプル 3本) 600mg 生理食塩水 50mL 主管より約5分以内で注入 (処方5) 点滴静注 フルオロウラシル注射液 (1000mg/バイアル 3本、250mg/アンプル 3本) 3,600mg 生理食塩水 158mL 約46時間で注入 この患者において、UDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)の遺伝子多型検査をした結果 UGT1A1*6 のホモ接合体であったため、FOLFOX6 に処方を変更することにした。 正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 グラニセトロン塩酸塩注射液をパロノセトロン塩酸塩注射液に変更 2 グラニセトロン塩酸塩注射液をアプレピタントカプセルに変更 3 イリノテカン注射液をオキサリプラチン注射液に変更 4 イリノテカン注射液をエピルビシン塩酸塩注射液に変更 5 フルオロウラシル注射液をシタラビン注射液に変更 6 フルオロウラシル注射液をメトトレキサート注射液に変更 てんかんの治療のためにバルプロ酸ナトリウムを投与することになった。 この患児において、定常状態におけるバルプロ酸の平均血清中濃度が60ug/mL となるように初期投与量を設定したい。バルプロ酸ナトリウムの1日経口投与量(mg) として、最も適切な値を1つ選べ。ただし、バルプロ酸ナトリウム投与により求めた 小児における経口クリアランスの代表値は、男児で12.5mL/h/kgとする。 1 18 2 30 3 180 4 300 5 1,800 正解 3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問304 解説へ 問305 1歳6ヶ月男児。身長80cm、体重10kg。 てんかんの治療のためにバルプロ酸ナトリウムを投与することになった。 この患児に、バルプロ酸ナトリウムシロップ5%が、前問で設定した1日投与量で 1日2回、30日分処方された。 調剤する際に、1回服用量が整数 mL になるように、単シロップを用いて最小限の 賦形を行うことにした。内容液剤容器の容量(mL)として、最も適切な容器を 1つ選べ。 ただし、内容液剤容器の選択は、薬剤の総量を超えた最小の容量のものを選択する。 |