問11 心臓に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 全身から集まってきた血液は、右心房に流入する 2 三尖弁は、左心房と左心室の間に存在する。 3 洞房結節は、拍動のペースメーカーとして働く。 4 冠状動脈は、心筋に酸素と栄養素を供給する。 5 心筋の収縮には、Ca2+が関与する。 選択肢 1 , 3 , 4 , 5 はその通りの記述です。 三尖弁は、右心房と右心室との境にある、3枚からなる薄い弁膜です。 左心房と左心室の間にあるのは、僧帽弁と呼ばれる、二枚からなる尖弁です。 問12 血小板の前駆細胞はどれか。 1つ選べ。 1 赤芽球 2 肥満細胞 3 巨核球 4 マクロファージ 5 形質細胞 血小板の前駆細胞は、巨核球です。 よって、正解は 3 です。 前駆細胞に関しては、以下の図がよくまとまっています。 ![]() ちなみに、赤芽球は、赤血球の前駆細胞です。 肥満細胞は、造血幹細胞由来の細胞です。 前駆細胞として、循環血中を経由した後、浸潤した組織において、最終的な分化をとげます。 マクロファージは、単球から分化します。 形質細胞は、Bリンパ球が分化した細胞です。 問13 タンパク質の翻訳後修飾において、糖鎖による修飾を 受けるアミノ酸残基はどれか。 1つ選べ。 1 L-アラニン 2 L-システイン 3 L-トリプトファン 4 L-アスパラギン 5 L-グルタミン酸 N-グリコシル化と、O-グリコシル化があります。 N-グリコシル化は、アスパラギン側鎖の N 原子に、糖が付加します。 O-グリコシル化は、セリン、もしくはトレオニンの、OH基の O に糖が付加します。 よって、正解は 4 です。 問14 ヒトの染色体に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 23対の染色体から構成される。 2 男性は X、Yの性染色体をもつ。 3 DNA はヒストンと結合している。 4 分裂期の細胞で明瞭に観察される。 5 末端部分をセントロメアとよぶ。 問15 マイコプラズマに関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。 1 一般細菌より大型である。 2 真核生物である。 3 増殖には生細胞への寄生が必要である。 4 細胞壁をもたない。 5 病原性は知られていない。 マイコプラズマは、細菌の一種です。 主に肺炎を引き起こします。 かなり小さな細菌です。 原核生物で、真核生物の細胞内に寄生します。 細胞外で、自己増殖可能です。増殖にはコレステロールなどが必要です。 特徴としては、細胞壁を持たないという特徴があります。 細胞壁を持たないため、細胞の形状が柔らかく変形します。 そのため、細胞壁を作用点とする抗菌薬、すなわちβ-ラクタム系の薬剤は意味がありません。 |