問98-11~問98-15 解説一覧


問11 

心臓に関する記述のうち、誤っているのはどれか。
1つ選べ。

1 全身から集まってきた血液は、右心房に流入する
2 三尖弁は、左心房と左心室の間に存在する。
3 洞房結節は、拍動のペースメーカーとして働く。
4 冠状動脈は、心筋に酸素と栄養素を供給する。
5 心筋の収縮には、Ca2+が関与する。



選択肢 1 , 3 , 4 , 5 はその通りの記述です。

三尖弁は、右心房と右心室との境にある、3枚からなる薄い弁膜です。
心房と左心室の間にあるのは、僧帽弁と呼ばれる、二枚からなる尖弁です。


以上より、正解は 2 です。






問12

血小板の前駆細胞はどれか。
1つ選べ。

1 赤芽球
2 肥満細胞
3 巨核球
4 マクロファージ
5 形質細胞




血小板の前駆細胞は、巨核球です。

よって、正解は 3 です。


前駆細胞に関しては、以下の図がよくまとまっています。

ファイル:Bloodcelldifferentiationchart(Japanese).jpg


ちなみに、赤芽球は、赤血球の前駆細胞です。

肥満細胞は、造血幹細胞由来の細胞です。
前駆細胞として、循環血中を経由した後、浸潤した組織において、最終的な分化をとげます。

マクロファージは、単球から分化します。

形質細胞は、Bリンパ球が分化した細胞です。







問13

タンパク質の翻訳後修飾において、糖鎖による修飾を
受けるアミノ酸残基はどれか。
1つ選べ。

1 L-アラニン
2 L-システイン
3 L-トリプトファン
4 L-アスパラギン
5 L-グルタミン酸



タンパク質の翻訳後修飾における、糖鎖が付加する反応は
N-グリコシル化と、O-グリコシル化があります。

N-グリコシル化は、アスパラギン側鎖の N 原子に、糖が付加します。
O-グリコシル化は、セリン、もしくはトレオニンの、OH基の O に糖が付加します。

よって、正解は 4 です。





問14

ヒトの染色体に関する記述のうち、誤っているのはどれか。
1つ選べ。

1 23対の染色体から構成される。
2 男性は X、Yの性染色体をもつ。
3 DNA はヒストンと結合している。
4 分裂期の細胞で明瞭に観察される。
5 末端部分をセントロメアとよぶ。



選択肢 1 ~ 4 はその通りの記述です。

染色体の末端は、テロメアと呼ばれます。
染色分体どうしが結合する、真ん中の部分がセントロメアです。
選択肢 5 は誤りです。


よって、正解は 5 です。






問15

マイコプラズマに関する記述のうち、正しいのはどれか。
1つ選べ。

1 一般細菌より大型である。
2 真核生物である。
3 増殖には生細胞への寄生が必要である。
4 細胞壁をもたない。
5 病原性は知られていない。



マイコプラズマは、細菌の一種です。
主に肺炎を引き起こします。
かなり小さな細菌です。
原核生物で、真核生物の細胞内に寄生します。
細胞外で、自己増殖可能です。増殖にはコレステロールなどが必要です。

特徴としては、細胞壁を持たないという特徴があります。
細胞壁を持たないため、細胞の形状が柔らかく変形します。
そのため、細胞壁を作用点とする抗菌薬、すなわちβ-ラクタム系の薬剤は意味がありません。


よって、正解は 4 です。