皮膚に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 2つ選べ。 1 表皮の細胞は、ケラチンを合成している。 2 マイスネル( Meissner )小体は、温覚の受容器である。 3 体性感覚の刺激は、視床下部で中継され、大脳皮質に投射される。 4 交感神経刺激により立毛筋が収縮すると、鳥肌が立つ。 5 皮膚ではビタミン D が合成される。 正解 2,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問112 図は、ある内分泌器官の顕微鏡像をスケッチしたものである。この器官に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 A層から分泌されるホルモンは、腎臓に作用してNa+や水の再吸収を促進し、体液を保持する。 2 B層から分泌されるホルモンには、抗炎症作用、免疫抑制作用がある。 3 C層から分泌される主要なホルモンは、ペプチドホルモンである。 4 皮膚の機能が亢進するとアジソン病になる。 5 髄質を支配する交感神経終末からは、ノルアドレナリンが放出される。 正解 1,2 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問113 コレステロールに関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 コレステロール生合成に関与する肝臓の3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA(HMG-CoA)還元酵素遺伝子はコレステロールによって発現が抑制される。 2 細胞内のコレステロールの量が増加すると、細胞表面にある低密度リポタンパク質(LDL)受容体の数が増加する。 3 肝臓でコレステロールから生成した胆汁酸は、その大部分が糞便中へ排泄される。 4 細胞膜のコレステロールは、その大部分が脂肪酸とのエステル型として存在する。 5 精巣では、コレステロールからアンドロゲンが生合成される。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問114 図は、アロステリック酵素として知られるある酵素について、基質Aの濃度と反応初速度の関係を示したものである。 曲線1及び3は、酵素反応系に、それぞれ酵素に結合する物質X及びYを加え、また曲線2は何も加えずに測定した結果である。なお、X及びYは基質Aと構造上の類似性が低い。 この結果に関する考察のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 X及びYのいずれも存在しないとき、基質Aの濃度を高めていくと、ある濃度以上になると 反応初速度が急に増加する。 2 基質Aの濃度が十分に高いときには、X、Yの存在あるいは非存在にかかわらず、反応初速度はほぼ等しい。 3 Xの存在下では、酵素の基質Aに対する見かけの親和性が低下する。 4 基質Aの濃度が低いときには、Yによって酵素活性が阻害される。 5 X及びYが結合する酵素の部位は、基質Aが結合する部位とは異なると考えられる。 正解 3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問115 神経伝達物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 グルタミン酸は、オキサロ酢酸にアスパラギン酸のアミノ基が転移し生合成される。 2 グリシンは、中枢神経系ではセリンからセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼの働きで生合成される。 3 γ-アミノ酪酸(GABA)は、アスパラギン酸の脱炭酸により生合成される。 4 セロトニンは、チロシンの水酸化と脱炭酸により生合成される。 5 アドレナリンは、酸化的脱アミノ化とメチル化を受け、体外に排泄される。 正解 2,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問116 核酸及び遺伝情報に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 DNAの塩基の構成比率を調べたところ、グアニンとシトシンの和が40%であった。 このDNAはアデニンとチミンをそれぞれ30%含むと推定される。 2 核酸の構成単位であるヌクレオチドは、塩基、ヘキソース及びリン酸から成る。 3 DNAの熱変性は、分子内ホスホジエステル結合の加水分解による。 4 遺伝情報は、DNAからmRNAに転写され、その情報をもとにタンパク質が合成される。 5 64種類のコドンのうち、対応するアミノ酸のないコドンは1つである。 正解 1,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問117 遺伝子工学に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ヒト皮膚より作製した cDNA ライブラリーには、ヒトゲノムDNA配列のほとんどすべてが含まれる。 2 制限酵素は、特定のDNA塩基配列を認識し切断するエキソヌクレアーゼである。 3 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、標的とするDNA領域を少量の試料から短時間で増幅することができる。 4 DNAの塩基配列決定法には、ジデオキシリボヌクレオチドを用いる方法がある。 5 ヒトの糖タンパク質をコードする遺伝子を大腸菌で発現させると、ヒトと同一のアミノ酸配列及び糖鎖を有する糖タンパク質が合成される。 正解 3,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問118 レトロウイルスに関する記述のうち、誤っているのはどれか。 2つ選べ。 1 ゲノムとして2本鎖DNAをもつ。 2 増殖の過程に逆転写酵素が関与する。 3 宿主細胞の表面に存在する受容体に結合したのち、細胞内に侵入する。 4 ウイルスゲノムに由来するDNAが、宿主細胞ゲノムに組込まれプロウイルスとなる。 5 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)及びB型肝炎ウイルス(HBV)は、いずれもレトロウイルス科に属する。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問119 細胞傷害性のリンパ球を誘導する実験を (1)~(4)の手順で行った。 この実験に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 (1) 系統が異なる系統A及び系統Bのマウスから脾臓を摘出し細胞を単離した。 (2) 系統Aのマウス由来の脾臓細胞にX線を照射し、細胞の増殖能を失わせた。 (3) (2)でX線照射した脾臓細胞及び無処理の系統Bのマウス由来の脾臓細胞を混合し、5日間培養した。 (4) 新たに、系統Aあるいは系統Bのマウスから単離した組織の細胞を標的細胞として用い、(3)で培養した 脾臓細胞と混合した後、それぞれの標的細胞に対する細胞傷害活性を調べた。 1 系統B由来のマウスを標的細胞として用いたときに細胞障害が観察される。 2 (3)で培養した脾臓細胞からT細胞を除去すると、細胞傷害性が低下する。 3 (3)の培養中に、系統Bのマウス由来のリンパ球の増殖が認められる。 4 系統A及び系統Bのマウスの間で、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の差異が小さい場合には、細胞傷害性が高くなる。 正解 2,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問120 アレルギー及び自己免疫疾患に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 アナフィラキシーショックは、IgE抗体の関与するI型アレルギーの機序で引き起こされる。 2 接触性皮膚炎は、主に活性化されたT細胞やマクロファージによって引き起こされるIV型アレルギーである。 3 胎児の赤血球抗原により母体が感作され生成する抗体は、IgMクラスであるため、胎盤を通過しやすく新生児溶血性貧血の原因となる。 4 ニコチン性アセチルコリン受容体に対する自己抗体は、重症筋無力症の発症に関与する。 5 バセドウ病は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体に対する自己抗体の作用による甲状腺機能亢進が原因となる。 |