問98-19 解説


問19

要因曝露に起因する疾病発生頻度が得られる疫学研究手法はどれか。
1 つ選べ。

1 無作為化比較試験
2 症例対照研究
3 記述疫学
4 横断研究
5 コホート研究




無作為化比較試験とは、治験や臨床試験等において、被験者を無作為に処置群と比較対照群に
割り付けるような試験です。
これは、処置の評価を行う試験であり、要因曝露に対する疾病発生頻度は得られません。
選択肢 1 は誤りです。

例えば
新薬Aによる胃潰瘍の治療と
従来の薬Bによる治療の
違いを評価する試験のことです。


症例対照研究とは、疾病の有無に注目し、それぞれの群の曝露要因について調査する研究です。
要因曝露がどの程度寄与するかはわかりますが、要因曝露に起因する疾病発生頻度がどれくらいか
がわかるわけではありません。
選択肢 2 は誤りです。

例えば、肺がんになった患者と、そうでない患者を100人ずつ集めて
喫煙歴があるかないかを調査するような研究です。
これで、肺がんになった患者の方が、喫煙歴がある患者が多かったとしても
喫煙によって、どれくらい肺がんになったのかはわかりません。


記述疫学とは、結果の頻度や分布を調べ、原因の仮説を立てることです。
要因曝露に起因する発生頻度は得ることができません。
選択肢 3 は誤りです。

代表例としては、水俣病に関する研究が挙げられます。
謎の症状が、ある地域で流行した時、症状が発生した家を記述していき
どのような分布の特徴があるか、考えられる原因が何かを考えるといった
研究です。


横断研究とは、複数の調査対象者を、同時に調査していく研究方法です。
要因曝露に起因する発生頻度は得ることができません。
選択肢 4 は誤りです。

例えば、年齢で分けた集団において、要因を曝露させてみた時に
どのような違いがあるかを調査するといった研究です。


コホート研究とは、特定の要因に曝露した集団と、曝露していない集団を
一定期間追跡し、研究対象となる疾病の発生率を比較する研究です。
要因暴露に起因する発生頻度を得ることができます。


正解は 5 です。