問98-226~98-245 解説一覧



問226

45歳の男性に対して、ブドウ糖を25%含む高カロリー輸液用基本液(1,400mL)
アミノ酸を10%含む総合アミノ酸輸液(600mL)、高カロリー輸液用微量元素製剤(2mL)
総合ビタミン製剤(5mL)、ダイズ油を20%含む脂肪乳剤(100mL)が処方された。


この処方における非タンパク質性カロリー(kcal)/窒素量(g)の値(NPC/N)はいくつか。
Atwater係数を用いて計算し、最も近い値を1つ選べ。
ただし、アミノ酸の窒素の含有量を16%、脂肪乳剤(100mL)に含まれるダイズ油以外の
分のカロリーを20kcalとする。

1  130   2  150   3  170   4  190   5  210



Atwater係数とは
炭水化物 4 kcal/g
タンパク質 4 kcal/g
脂肪 9 kcal/g
という関係のことです。


本問において、炭水化物すなわちブドウ糖は
1400 × 0.25 = 350 mL → × 4 = 1400 kcal
脂肪 20mL → × 9 = 180 kcal
脂肪乳剤に含まれる、油以外のカロリーが 20 kcal
で、合計 1600 kcal です。


アミノ酸中の窒素の量は
600 × 0.1 × 0.16 = 9.6 g


よって、NPC/N 
1600 ÷ 9.6 ≒ 170

となり、正解は 3 です。






問227

45歳の男性に対して、ブドウ糖を25%含む高カロリー輸液用基本液(1,400mL)
アミノ酸を10%含む総合アミノ酸輸液(600mL)、高カロリー輸液用微量元素製剤(2mL)
総合ビタミン製剤(5mL)、ダイズ油を20%含む脂肪乳剤(100mL)が処方された。


この処方の調剤及び使用に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 微量元素製剤は、アミノ酸と配合変化を生じるため混合しない。
2 脂肪乳剤は、他の薬剤とは混合しない。
3 脂肪乳剤投与時は、インラインフィルターを使用しない。
4 総合ビタミン製剤は水溶性ビタミンのみ含有するため、脂溶性ビタミンを別途投与する必要がある。




微量元素製剤は、アミノ酸と配合変化を生じるわけではありません。
よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2,3 はその通りの記述です。


総合ビタミン製剤は、脂溶性ビタミンも含まれています。
よって、選択肢 4 は誤りです。


以上より、正解は 2,3 です。






問228

生後11ヶ月男児。約2週間前より体に発赤や湿疹が多数出現し、小児科を受診した。
その結果、食物によるアトピー性皮膚炎と診断され、薬物治療とともに
原因食物除去も医師より提案された。
母親が処方せんを保険薬局に持参し、薬剤師に薬物治療のみならず
日常の食事や生活の注意点についても相談した。


食物によるアトピー性皮膚炎における日常生活の注意点について、薬剤師が母親
に説明をした。説明の内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 薬物治療で症状が改善した場合、母親の判断で薬剤の服用をすぐ中止する。
2 皮膚の清潔を保持し、保湿するなどのスキンケアも重要である。
3 乳児期に発症する食物アレルギーは、成長に伴い耐性を獲得する場合が多い。
4 症状が改善した場合には、すぐに食物制限を解除する。




薬物治療で症状が改善しても、治療の継続が必要なこともあり、母親の
自己判断で中止をするよう説明するのは適切ではありません。
よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2,3 はその通りの記述です。


症状が改善しても、すぐに食物制限を解除するのは適切ではありません。
よって、選択肢 4 は誤りです。


以上より、正解は 2,3 です。






問229

生後11ヶ月男児。約2週間前より体に発赤や湿疹が多数出現し、小児科を受診した。
その結果、食物によるアトピー性皮膚炎と診断され、薬物治療とともに
原因食物除去も医師より提案された。
母親が処方せんを保険薬局に持参し、薬剤師に薬物治療のみならず
日常の食事や生活の注意点についても相談した。


食物アレルギー原因食品とその表示に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。

1 乳児期の食物アレルギーの原因食品として最も多いのは、大豆である。
2 鶏卵中の食物アレルギーの主な原因物質は、卵黄に存在するタンパク質であ
る。
3 食品中のアレルギー物質の表示は、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化
に関する法律」(JAS 法)に定められている。
4 落花生は重篤な症状を引き起こし、生命に関わることもあるので、特定原材料
に指定されている。
5 小麦に関しては、キャリーオーバーの場合でも、表示が義務づけられる。




乳児期の食物アレルギーの主要な原因は、鶏卵と牛乳です。
よって、大豆が最も多いわけではありません。
選択肢 1 は誤りです。


鶏卵中のアレルギーの主な原因物質は、卵白アレルギーです。
よって、卵黄に存在するタンパク質ではないので、選択肢 2 は誤りです。


アレルギー物質の表示義務については、食品衛生法に定められています。
よって、JAS 法ではないので、選択肢 3 は誤りです。


特定原材料とは、特にアレルギーを起こしやすいとされる食品のうち、発症数、重篤度から考えて
表示する必要が高いものとして、表示が義務化された 7 品目のことです。
すなわち、えび、かに、卵、乳、小麦、そば、落花生です。


キャリーオーバーとは、食品の原材料の製造や加工において使われ、かつ、当該食品の製造や加工の時には
使われないもので、少量含まれているもののことです。
義務品目である7品目以外について、キャリーオーバーに関しては表示義務はありません。
小麦は、義務品目であるので、表示が義務づけられます。


以上より、正解は 4,5 です。



問230 

一部の遺伝子疾患は新生児マススクリーニングにより診断され、早期に適切な治療を行うことができる。
一方、成長後に発症することで明らかになる遺伝子疾患もある。


新生児マススクリーニングに関する記述について、正しいのはどれか。2つべ。

1 先天性代謝異常等検査ともいう。
2 対象疾患には、血友病が含まれる。
3 検体には、生後約1週目に採取した尿が用いられる。
4 検査には、公費負担制度がある。
5 対象は、発見頻度が非常に低い(数百万人に1人程度の)疾患である。



選択肢 1 はその通りの記述です。


新生児マススクリーニングの対象疾患は、6疾患です。
すなわち、ガラクトース血症、フェニルケトン尿症、メープルシロップ尿症
ホモシスチン尿症、クレチン症、先天性副腎皮質過形成です。
よって、血友病は含まれていません。
選択肢 2 はその通りの記述です。


新生児マススクリーニングは、平均生後5日目の新生児の
踵から血液を採取して検査を行うというものです。
よって、用いるのは、生後約1週目の尿ではありません。
選択肢 3 は誤りです。


新生児マススクリーニングは、公費で行われる検査です。


新生児マススクリーニングの対象疾患の中で最も発見確率が高いのは
クレチン症です。
発見される頻度は、約4000人に一人です。
よって、対象が発見頻度が非常に低い、数百万人に1人程度の疾患というわけではありません。
選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 1,4 です。






問231

一部の遺伝子疾患は新生児マススクリーニングにより診断され、早期に適切な治療を行うことができる。
一方、成長後に発症することで明らかになる遺伝子疾患もある。


14歳女児。かつて新生児マススクリーニングで異常は見つからなかった。しか
し、肝機能の異常が認められたため精査した結果、遺伝性疾患であるウイルソン病
と診断され、以下の薬剤が処方された。

(処方1)
ピリドキサールリン酸エステル水和物錠10mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回朝昼夕食後28日分
(処方2)
ペニシラミンカプセル200mg 1回1カプセル(1日3カプセル)
酢酸亜鉛水和物カプセル25mg 1回1カプセル(1日3カプセル)
1日3回朝昼夕食前(1時間前) 28日分


この処方の調剤に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 ペニシラミンと酢酸亜鉛水和物を同時に内服すると、作用が減弱するので疑義照会する。
2 ピリドキサールリン酸エステル水和物は、酢酸亜鉛水和物の副作用を防止する目的で
使用することを患者に説明する。
3 酢酸亜鉛水和物は、ウイルソン病の病態として生じる吸収低下による
亜鉛欠乏の改善を目的として使用することを患者に説明する。
4 貧血の症状が現れた場合、受診するよう患者に説明する。



ウィルソン病とは、体内に銅が蓄積することにより、脳・肝臓・腎臓・眼などが冒される病気です。
治療としては、銅を多く含む食品の摂取を制限するとともに
D-ペニシラミンなどのキレート薬で銅を排出します。
キレート薬と酢酸亜鉛水和物を併用する時は
作用減弱を避けるため、間隔を1時間以上あけて使用します。


ピリドキサールリン酸エステル水和物は、ペニシラミンによるビタミンB6不足の改善目的で使用されます。
よって、酢酸亜鉛水和物の副作用を防止する目的ではないので
選択肢 2 は誤りです。


酢酸亜鉛水和物は、摂取した亜鉛が、腸管粘膜上皮細胞において、金属キレート作用を有するメタロチオネインの生成を誘導することにより作用します。よって、亜鉛欠乏の改善が目的ではありません。
選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 はその通りの記述です。


以上より、正解は 1,4 です。






問232

小児と一緒に薬局を訪れた母親から、薬剤師に対して予防接種に関する相談があった。


小児に予防接種を受けさせる場合に、接種時期に関わらず任意接種となることを
説明すべき疾病はどれか。2つ選べ。

1 ジフテリア
2 インフルエンザ
3 流行性耳下腺炎
4 ポリオ




ジフテリアは、接種時期によっては、定期接種となります。
具体的には、生後3ヶ月~1歳までにおける、1期初回と呼ばれる3回の接種、及び
1期追加と呼ばれる、1期初回3回めの接種から、1年~1.5年後の接種は、定期接種です。

よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2,3 は、接種時期に関わらず、任意接種です。


ポリオは、接種時期によっては、定期接種となります。
具体的には、生後3ヶ月~1歳までにおける、1期初回と呼ばれる3回の接種、及び
1期追加と呼ばれる、1期初回3回めの接種から、1年~1.5年後の接種は、定期接種です。

よって、選択肢 4 は誤りです。


ちなみに、現在(2013.4時点)では、ジフテリアや、ポリオは、まとめて四種混合ワクチンという形での
定期接種が行われています。
現在は、「三種混合ワクチンと、ポリオワクチン」から、「四種混合ワクチン」の移行期間となっています。


以上より、正解は 2,3 です。






問233

小児と一緒に薬局を訪れた母親から、薬剤師に対して予防接種に関する相談があった。


予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 我が国においては、麻疹の感染は完全に抑えられているとは言えない。
2 麻疹と風疹の混合ワクチンの接種時期は、生後12~ 24月未満と小学校就学前
である。
3 結核の予防接種は行われていない。
4 DPT 混合ワクチンには、百日咳菌のトキソイドが含まれている。




選択肢 1,2 はその通りの記述です。


結核の予防接種として、BCG(Bacille de Calmette et Guérin)接種が行われています。
よって、選択肢 3 は誤りです。


DPT混合ワクチンとは、ジフテリア、百日咳、破傷風の3つの病原菌に対するワクチンです。
ワクチンには、ジフテリアのトキソイド、及び破傷風菌のトキソイドに加えて
毒性を減毒した百日咳菌が入っています。

よって、百日咳菌のトキソイドは入っておらず、選択肢 4 は誤りです。






問234

42歳女性。健康診断(人間ドック)で眼底出血を指摘され、薬局の薬剤師に相談した。


対応した薬剤師は、過去に患者が定期的な健康診断を受けていなかったこと、及
生活習慣病との関連性を疑わせるような生活背景が聴き取れたので
内科への受診勧奨をすることにした。
その時に直接的な原因として想定しておくべき生活習慣病はどれか。
優先順位の高いものを2つ選べ。

1 脂質異常症
2 肥満症
3 糖尿病
4 高尿酸血症
5 高血圧症



高血圧が続くと動脈硬化がおきやすく
又、糖尿病が続くと微小血管に障害がおきやすくなります。

これらの原因により、血管がもろくなり、眼底出血がひきおこされると
考えられます。
よって、出血の原因として想定しておくべき生活習慣病は
糖尿病及び高血圧症です。


以上より、正解は 3,5 です。






問235

42歳女性。健康診断(人間ドック)で眼底出血を指摘され、薬局の薬剤師に相談した。


特定健康診査及び特定保健指導に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つべ。

1 特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目したものである。
2 特定健康診査の結果、腹囲、血圧、脂質検査、血糖検査などの基本項目が
つでも正常値から外れると、特定保健指導の対象者となる。
3 特定保健指導には,リスクの程度に応じて、動機付け支援、積極的支援がある。
4 特定健康診査は、三次予防に重点を置いている。



特定健康診査とは、メタボリックシンドロームに着目し
この該当者及び予備軍を的確に抽出するために行う検査です。

この検査により、複数のリスクがみつかった場合は
医師、保健師、管理栄養士などにより、特定保健指導が行われます。

指導の内容は、対面や電話、メールなどによる動機づけ支援と、積極的支援に分類されます。


以上より、正解は 1,3 です。


ちなみに、三次予防とは、リハビリテーションのことです。
つまり、治療の過程において、機能回復を図り、社会復帰の支援や再発予防を行うことです。
メタボリックシンドロームに対する健康診査は、一次予防に対応します。



問236

48歳男性。アセトアミノフェン錠を大量に服用し、病院に搬送されてきた。
服用後4時間程度と推定され、血漿中アセトアミノフェン濃度は200μg/mLを超えており
解毒薬による治療が必要と判断された。


アセトアミノフェンは代謝活性化を受けて毒性を示す。
活性代謝物と考えられているのはどれか。1つ選べ。




アセトアミノフェンは、通常はグルタチオン抱合を受けて代謝されて無毒化されます。

しかし、大量のアセトアミノフェンを摂取すると、グルタチオンが枯渇し
別の代謝経路により代謝されることで、N-アセチル-p-ベンゾキノンイミンが生成され
毒性を示します。

イミンとは、R-C=N-R構造を持つ化合物です。

よって、選択肢からこの構造を持つものを選ぶと
正解は 4 と考えられます。






問237

48歳男性。アセトアミノフェン錠を大量に服用し、病院に搬送されてきた。
服用後4時間程度と推定され、血漿中アセトアミノフェン濃度は200μg/mLを超えており
解毒薬による治療が必要と判断された。


この男性に使用すべき解毒薬はどれか。1つ選べ。

1 フルマゼニル
2 ペニシラミン
3 プラリドキシムヨウ化物(PAM)
4 N -アセチルシステイン
5 アトロピン硫酸塩



フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン系薬物による鎮静の解除及び、呼吸抑制の改善を示す
特異的解毒剤です。


ペニシラミンは、体内でキレート複合体を作ることで、体外への金属の排出を促進する
金属に対する解毒剤です。


プラリドキシムヨウ化物は、有機リン剤中毒の特異的解毒剤です。


N-アセチルシステインは、アセトアミノフェンによる肝障害に対する予防効果のある
解毒剤です。


アトロピン硫酸塩は、有機リン系殺虫剤由来の中毒症状に対する、対症療法的に用いられる
解毒剤です。


本問では、アセトアミノフェン中毒なので、N-アセチルシステインを用いるのが
適切であると考えられます。


よって、正解は 4 です。






問238

50歳男性。近医にて高血圧、不眠症のため以下の薬剤が処方され来局した。

(処方1)
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回朝食後14日分
(処方2)
トリアゾラム錠0.125mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回就寝前14日分


薬剤師が薬歴を確認したところ、他院より爪白癬のためイトラコナゾール錠が処
方されており、服用中であった。そこで、今回の処方医に疑義照会を行い処方薬の
変更を提案した。その内容として、最も適切なのはどれか。
1つ選べ。

1 エナラプリルマレイン酸塩錠をテルミサルタン錠に変更
2 エナラプリルマレイン酸塩錠をニフェジピン錠に変更
3 トリアゾラム錠をゾルピデム錠に変更
4 トリアゾラム錠をゾピクロン錠に変更
5 トリアゾラム錠をジアゼパム錠に変更



イトラコナゾールが、トリアゾラム(ハルシオン)の代謝酵素CYP3A4を阻害するため、血中濃度が高くなり
副作用がおきやすくなるため、併用禁忌です。

よって、イトラコナゾールと併用しても問題のない睡眠薬を提案する必要があります。


ゾルピデム(マイスリー)は、特にイトラコナゾールとの併用注意もなく使用できる薬です。


ゾピクロン(アモバン)は、CYP3A4を阻害する薬剤とは、併用注意です。
よって、最も適切とはいえません。


ジアゼパム(セルシン)は、抗不安薬なので、睡眠薬として適切であるとはいえません。


以上より、正解は 3 です。






問239

50歳男性。近医にて高血圧、不眠症のため以下の薬剤が処方され来局した。

(処方1)
エナラプリルマレイン酸塩錠5mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回朝食後14日分
(処方2)
トリアゾラム錠0.125mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回就寝前14日分

変更の根拠となる相互作用の機序として、正しいのはどれか。
1つ選べ。

1 PXR を介した CYP3A4 の誘導
2 代謝物による CYP3A4 の活性化
3 代謝物による CYP3A4 の不可逆的阻害
4 CYP3A4 のヘム鉄への配位による阻害
5 CYP3A4 の分解促進



本処方においては、イトラコナゾールが、トリアゾラム(ハルシオン)の代謝酵素CYP3A4を阻害するため
血中濃度が高くなり、副作用がおきやすくなるため、併用禁忌です。
よって、変更の根拠となる相互作用の機序は CYP3A4 の阻害です。

そして、アゾール系抗菌薬は、CYPにおけるヘム鉄との配位が
CYP阻害の作用機序となります。


以上より、正解は 4 です。





問240

身近な家庭用品に含まれる化学物質には、健康への影響があり
法律による規制を受けるものがある。


下着、靴下などのしわや縮みを防ぐために樹脂加工剤が使用される。
この樹脂加工剤に由来し、ヒトの健康に影響を与える化学物質として
これらの繊維製品に含まれる可能性が最も高いのはどれか。
1つ選べ。

1 トリクロロエチレン
2 塩化ビニル
3 メタノール
4 ホルムアルデヒド
5 トリフェニルスズ化合物



防縮や、防しわに用いられる代表的な化学物質は、ホルムアルデヒドです。

又、本問とは関係ありませんが
ホルムアルデヒドは、建築内装の接着剤としてもよく用いられており
代表的なシックハウス症候群の原因物質の1つでもあります。


正解は 4 です。


ちなみに

トリクロロエチレンは、洗浄液などに用いられる化学物質です。


塩化ビニルは、ビニールとして用いられる化学物質です。


メタノールは、有機溶剤の原料などに幅広く用いられる化学物質です。


トリフェニルスズ化合物は、防菌、防かび剤として用いられます。



問241

身近な家庭用品に含まれる化学物質には、健康への影響があり
法律による規制を受けるものがある。


有害物質を含有する家庭用品に対しては、「有害物質を含有する家庭用品の規制
に関する法律」による規制基準が定められている。この化学物質の場合、どのよう
な性質を想定してこの基準が定められているか。
1つ選べ。

1 肝臓障害を起こすおそれがある。
2 発がん性を有する。
3 アレルギーを起こしやすい。
4 中枢神経障害を起こすおそれがある。
5 生殖機能障害を起こすおそれがある。




ホルムアルデヒドは、問240の解説にも補足として記述しましたが
シックハウス症候群の原因物質として知られています。
つまり、アレルギーの原因物質としての性質を想定されています。


よって、正解は 3 です。






問242

水道水を高架水槽に貯水し、改めて塩素消毒装置を通したのち
校内に給水している学校で、学校薬剤師が水道水及び給水せんにおける水の
両方について水質試験を実施した。
その結果の一部を以下に示す。

         貯水する前の水道水  給水せんにおける水
pH                 6.8                           6.9
遊離残留塩素 0.16mg/L                  0.010mg/L
塩化物イオン  25.1mg/L                  26.0mg/L
全有機炭素    1.4mg/L                    5.6mg/L
一般細菌       3集落/mL                 115集落/mL
大腸菌          不検出                     不検出


この結果から推測される内容として適切なのはどれか。
2つ選べ。

1 校内給水系統での汚染はない。
2 校内給水系統に、し尿浄化槽排水が混入しているおそれがある。
3 高架水槽内部が汚染されているおそれがある。
4 塩素消毒装置が機能を果たしていない可能性がある。
5 貯水する前の水道水が汚染されているおそれがある。



本問の水の経路を簡単に図にまとめると、下図になります。



試験結果から、給水せんにおける水において、遊離残留塩素が低いことと
全有機炭素や一般細菌が増えていることが読み取れます。

よって、汚染は見られると考えられるため
選択肢 1 は誤りです。


又、し尿浄化槽排水が混入しているとすれば、尿に由来するpH の変化や
便に由来する大腸菌が見られるのではないかと考えられるため
この試験結果からは、し尿浄化槽排水が混入しているおそれがあるとは
考えられません。
よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3,4 はその通りであると考えられます。
水道水の部分では検査結果に問題がないため、高架水槽内部の
汚染は、可能性があります。
又、水道水においては、遊離残留塩素がある程度あるのに
消毒装置を通した後であるはずの給水せんにおいて遊離残留塩素濃度が
減少していることから、塩素消毒装置が機能を果たしていない可能性があります。


貯水される前の水道水は、検査結果に問題なく、汚染されていないと
考えられます。
選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 3,4 です。






問243

水道水を高架水槽に貯水し、改めて塩素消毒装置を通したのち
校内に給水している学校で、学校薬剤師が水道水及び給水せんにおける水の
両方について水質試験を実施した。
その結果の一部を以下に示す。

         貯水する前の水道水  給水せんにおける水
pH                 6.8                           6.9
遊離残留塩素 0.16mg/L                  0.010mg/L
塩化物イオン  25.1mg/L                  26.0mg/L
全有機炭素    1.4mg/L                    5.6mg/L
一般細菌       3集落/mL                 115集落/mL
大腸菌          不検出                     不検出


学校薬剤師が試料採取の現場で測定する必要のある項目はどれか。
1つ選べ。

1 遊離残留塩素
2 塩化物イオン
3 全有機炭素
4 一般細菌
5 大腸菌



学校の水栓の検査において、本問選択肢の中でその場で検査するのは
残留塩素濃度です。
よって、選択肢 1 が正解です。


その他の検査値に関しては、採取後検査の可能な所に持って帰って検査します。

日本薬剤師会学校薬剤師部会のホームページに掲載されていたので
参照ください。


正解は 1 です。






問244

抗がん剤の調製時には曝露防止対策をとり、使用した器具や汚染物を適切に処理する必要がある。


抗がん剤調製時の曝露及び汚染防止対策として、適切でないのはどれか。
2つべ。

1 クリーンベンチ内で調製を行った。
2 バイアルから薬液を吸引する時に、薬液を吸引しやすいようにバイアル内を一時的に陽圧にした。
3 床や作業台が汚染したので、手袋を装着し、汚染箇所をペーパータオルで
外側から中心に向かって拭きとった。
4 使用済みの器具や空の容器、残液などの廃棄物を密封できるコンテナに入れて廃棄した。




抗がん剤の調製は、安全キャビネット内で行うのが適切です。
クリーンベンチではありません。
よって、選択肢 1 は誤りです。


バイアル内を陽圧にすると、バイアルから液が噴き出す危険性があるため
不適切です。
よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3,4 は適切な記述です。



以上より、正解は 1,2 です。






問245

抗がん剤の調製時には曝露防止対策をとり、使用した器具や汚染物を適切に処理する必要がある。


病院で抗がん剤調製時に生じた廃棄物のうち、特別管理産業廃棄物に該当するのはどれか。
2つ選べ。

1 消毒用アルコール綿
2 ガーゼ
3 破損したガラス容器
4 ペーパータオル
5 注射針




特別管理産業廃棄物とは、排出の段階から処理されるまでの間、特に注意して
扱わなければならない産業廃棄物のことです。

代表例としては、感染性産業廃棄物、すなわち、医療機関等から排出される
血液や血液が含まれるチューブ、使用済み注射針、破損したガラス製品といった鋭利な物
などがあります。


よって、正解は 3,5 です。