問98-209 解説



問209

48歳男性。
腎移植後、拒絶反応予防のため、タクロリムス水和物顆粒剤を1回5mg で1日2回経口投与されている。


タクロリムス水和物に関する記述のうち、正しいのはどれか。
1つ選べ。



1 テトラサイクリン系抗生物質に分類される。
2 L-プロリンを含む。
3 テトラヒドロフラン環を含む。
4 四角で囲んだ三置換アルケンの立体化学はE である。
5 強アルカリ性で安定に存在する。





テトラサイクリンの構造を以下に示します。




4つの環構造が横並びになっているような構造を持つのが
テトラサイクリン系抗生物質です。
タクロリムスは、テトラサイクリン系抗生物質ではありません。
よって、選択肢 1 は誤りです。


プロリンの構造を以下に示します。


このような構造は、含まれていません。
よって、選択肢 2 は誤りです。


テトラヒドロフランの構造を以下に示します。


このような構造は含まれていません。
よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 はその通りの記述です。
E-Z表記については
簡単にいうと、優先順位の高い置換基が同じ側なら Z 配置、反対側ならば E 配置です。


タクロリムスは、アルカリ性で分解されやすいです。
よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 4 です。