問98-93 解説


問93

式は、相転移温度と圧力の関係を表したクラペイロンの式である。
相転移に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。


1 固体と液体が共存する状態では、純物質は圧力をかけると固体から液体へと変化する。
2 純物質は、圧力が高くなると沸点が上昇する。
3 純物質の状態図における昇華曲線の傾きは負となる。
4 相転移に伴うエンタルピー変化と相転移温度から、相転移に伴う
エントロピー変化を求めることができる。





一般的な相図は、横軸に温度T、縦軸に圧力Pをとると
以下のようになります。


固体と液体が共存するのは、固液境界線におけるようなTとPの時です。
(一例として、グラフにおける◯の部分)

ここでPが増加すると、点で表している状態は、上に移動するので
物質は固体になると考えられます。
よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 はその通りの記述です。
すなわち、圧力が高いと、より状態は上に移動するので、固体と液体や
液体と気体の境界線は、より右側になります。
つまり、気体になるための温度がより高くなるので、圧力が高くなると
沸点が上昇するといえます。

(相図でわかりにくければ、圧力が高い→ぎゅっと押し付けられている
→気体になるというのは、粒子がそれぞれ自由に動けるということ
→よりエネルギーが必要になる
→より温度が高い必要がある
ぐらいで考えてもよいと思います。)


昇華曲線とは、固体と気体の境界線のことです。
一般的に傾きは正です。
よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 はその通りの記述です。

エン「トロ」ピー変化 Δ Sは、エントロピーの定義から
ΔS = q/T です。

ここで、qは相転移に伴う熱量なので
「相転移に伴うエンタルピー変化」です。
よって、q と T がわかれば ΔS が求められます。

つまり
相転移に伴うエンタルピー変化(q)と、相転移温度(T)から
相転移に伴うエントロピー変化を求めることができます。


以上より、正解は 2,4 です。