問98-270 解説



問270

10歳男児。体重30kg。てんかんのためフェノバルビタールを服用していた。
最近、傾眠傾向にあり、母親が心配になり、男児と医療機関を受診した。
薬剤師がフェノバルビタールの血清中濃度を測定したところ40μg/mLであり
治療有効濃度を超えていた。男児の肝機能及び腎機能は正常であった。


この患者への処置として、最も適切なのはどれか。

1 アトロピン硫酸塩水和物の静注
2 フルマゼニルの静注
3 炭酸水素ナトリウムの点滴静注
4 塩化アンモニウムの点滴静注
5 ホリナートカルシウムの静注



アトロピンは、有機リン中毒に対する対症療法として用いられる解毒剤です。

フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン系薬物による過鎮静に対する解毒剤です。

炭酸水素ナトリウム(メイロン)を静注することにより、尿の pH がアルカリ側に変化します。
フェノバルビタールは酸性薬物なので、尿に溶けやすくなることで
尿中への排出量が増加することが知られています。

塩化アンモニウムは、高度な低 Cl 性アルカローシスの是正における
電解質補液の電解質補正に用いられます。

ホリナートカルシウムは、メトトレキサートの副作用を予防する薬です。
又、テガフール・ウラシルの作用増強にも用いられます。
葉酸の活性型製剤です。


以上より、最も適切なのは、炭酸水素ナトリウムの点滴静注です。


正解は 3 です。