グラフは、摘出平滑筋の収縮に対する薬物Aと薬物Bの濃度-反応曲線を示している。 この実験結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 ただし、これらの薬物は同一の受容体結合部位にのみ作用し また、受容体への結合は可逆的で速やかに起こるものとする。 1 薬物 A は部分刺激薬(partial agonist)である。 2 薬物 A の pD2 値は約 6 である。 3 薬物 B は完全刺激薬(full agonist)であり、その内活性(intrinsic activity) は 100 である。 4 10-5M の薬物 B による収縮は、10-6M の薬物 A により抑制されると推定でき る。 正解 1,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問152 薬物依存に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 テトラヒドロカンナビノールは、身体的依存を生じるが、精神的依存は生じない。 2 エタノールは、身体的依存及び精神的依存を生じる。 3 休薬により退薬症状を生じる状態を、身体的依存と呼ぶ。 4 依存性薬物は、脳内報酬系におけるドパミン作動性神経を抑制する。 正解 2,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問153 交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 アテノロールは、アドレナリンα1受容体を遮断し、脳血管平滑筋を弛緩させる。 2 ドブタミンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、鼻粘膜の血管を収縮させる。 3 メトキサミンは、アドレナリンα1受容体を刺激し、末梢血管を収縮させる。 4 プロカテロールは、アドレナリンβ2受容体を刺激し、気管支平滑筋を弛緩させる。 5 エフェドリンは、交感神経終末でのノルアドレナリンの再取り込みを促進し、気管支平滑筋を弛緩させる。 正解 3,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問154 中枢性及び末梢性筋弛緩薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ベクロニウムは、筋小胞体のリアノジン受容体を遮断する。 2 ダントロレンは、骨格筋のニコチン性アセチルコリン受容体を遮断する。 3 チザニジンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、脊髄多シナプス反射を抑制する。 4 スキサメトニウムは、血漿中のコリンエステラーゼにより加水分解を受けて活性体を生じる。 5 A型ボツリヌス毒素は、運動神経終末からのアセチルコリン遊離を抑制する。 正解 3,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問155 催眠薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ゾルピデムは、ベンゾジアゼピンω1受容体に選択性の高い催眠薬で、筋弛緩 作用に基づく副作用は少ない。 2 ラメルテオンは、メラトニン受容体を刺激し、睡眠覚醒リズムを調節する。 3 エスタゾラムは、中枢のヒスタミンH1受容体を遮断し、睡眠を導入する。 4 フェノバルビタールは、抗痙れん作用が現れる用量以下で鎮静・催眠を引き起こす。 正解 1,2 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問156 抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 カルバマゼピンは、電位依存性 Na+チャネルを遮断し、強直間代発作を抑制する。 2 バルプロ酸は、セロトニン5-HT1A 受容体を遮断し、すべての型の全般発作を抑制する。 3 プリミドンはGABA トランスアミナーゼを阻害するので、フェノバルビタールとの併用で相乗効果が期待できる。 4 クロナゼパムは、ベンゾジアゼピン受容体を遮断し、複雑部分発作を抑制する。 5 エトスクシミドは、T 型Ca2+チャネルを遮断し、欠神発作を抑制する。 正解 1,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問157 心不全治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 カルペリチドは、アデニル酸シクラーゼを活性化し、利尿作用と血管拡張作用を示す。 2 デノパミンは、アドレナリンβ1受容体を刺激し、心筋収縮力を増大させる。 3 エナラプリルは、アンギオテンシンAT1受容体を遮断し、心負荷を軽減させる。 4 オルプリノンは、グアニル酸シクラーゼを直接活性化し、心筋収縮力を増大させる。 5 ピモベンダンは、トロポニンのCa2+感受性を上昇させ、心筋収縮力を増大させる。 正解 2,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問158 虚血性心疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ジピリダモールは、アデノシンの細胞内への取り込みを促進し、冠血管を拡張させる。 2 ニトログリセリンは、静脈還流量を減少させ、心臓に対する前負荷を軽減する。 3 ビソプロロールは、心拍数と収縮力を減少させることで、心筋の酸素消費量を低下させる。 4 ニコランジルは、ATP 感受性K+チャネルを遮断し、冠血管を拡張させる。 正解 2,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問159 利尿薬に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 マンニトールは、尿細管からほとんど再吸収されず、尿細管腔内の浸透圧を上昇させる。 2 ブメタニドは、近位尿細管においてNa+-H+交換系を阻害する。 3 トリアムテレンは、遠位尿細管から集合管においてNa+チャネルを遮断し Na+の再吸収を抑制する。 4 トリクロルメチアジドは、遠位尿細管においてNa+-Cl-共輸送系を抑制する。 5 カンレノ酸は、アルドステロン受容体を遮断し、Na+の再吸収を抑制する。 正解 2 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問160 呼吸興奮薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 アセタゾラミドは、炭酸脱水酵素を抑制することで代謝性アルカローシスを起こし 呼吸中枢を刺激する。 2 ジモルホラミンは、延髄の呼吸中枢に直接作用し、呼吸興奮を起こす。 3 フルマゼニルは、ベンゾジアゼピン受容体に結合し、ベンゾジアゼピン系薬による呼吸抑制を改善する。 4 ドキサプラムは、オピオイドμ受容体を遮断し、モルヒネによる呼吸抑制を改善する。 正解 2,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問161 抗アレルギー薬の薬物名及び主たる作用機序の組合せのうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 薬物名 作用機序 1 オザグレル トロンボキサン合成酵素阻害 2 ザフィルルカスト トロンボキサンA2受容体遮断 3 スプラタスト IgE 抗体産生抑制 4 ラマトロバン ヒスタミンH2受容体遮断 5 オロパタジン ロイコトリエン受容体遮断 正解 1,3 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問162 消化器系疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ラモセトロンは、セロトニン 5-HT3 受容体の刺激により、下痢型過敏性腸症候群の症状を改善する。 2 アトロピンは、Oddi 括約筋のれん縮を抑制する目的で、急性膵炎の疼痛の治療時にモルヒネと併用される。 3 モサプリドは、消化管のドパミン D2 受容体の遮断により アセチルコリンの遊離を増大させ、消化管運動を促進する。 4 ラクツロースは、腸内で乳酸菌により分解されて有機酸を遊離し、アンモニア産生菌の生育を抑制する。 正解 2,4 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問163 副腎皮質ホルモンとそれに関連する薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 メチラポンは、11β-ヒドロキシラーゼ(CYP11B1)の阻害によりコルチゾール産生を抑制する。 2 リシノプリルは、アンギオテンシン II の産生阻害により、副腎皮質におけるアルドステロン分泌を抑制する。 3 ヒドロコルチゾンは、細胞内に存在する受容体と複合体を形成し 標的遺伝子に結合することで遺伝子発現を変化させる。 4 デキサメタゾンは、コルチゾールに比べて、糖質コルチコイド作用は強いが、鉱質コルチコイド作用は弱い。 5 エプレレノンは、糖質コルチコイド受容体の遮断により利尿作用を示す。 正解 5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問164 骨粗しょう症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 アレンドロン酸は、ヒドロキシアパタイトに結合し、骨芽細胞の機能を亢進する。 2 イプリフラボンは、副甲状腺ホルモン受容体を遮断し、骨形成を促進する。 3 エルカトニンは、カルシトニンの分泌を促進し、骨粗しょう症の疼痛を緩和する。 4 カルシトリオールは、活性型ビタミンD3 製剤で、Ca2+の腸管からの吸収及び腎臓での再吸収を促進する。 5 ラロキシフェンは、エストロゲン受容体を刺激し、骨吸収を抑制する。 正解 4,5 ※白黒反転で、解答番号が見えます。 正解の右側をドラッグして下さい。 問165 抗菌薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 バンコマイシンは、ペプチドグリカン末端に結合し、細胞壁の合成を阻害する。 2 ミノサイクリンは、細胞膜を障害し、細菌の細胞内物質を漏出させる。 3 イソニアジドは、ミコール酸の生合成を阻害し、結核菌に対して抗菌作用を示す。 4 ホスホマイシンは、細菌のリボソーム30S サブユニットに作用し、アミノアシルtRNA とリボソームの結合を阻害する。 5 セフジニルは、DNA 依存性RNA ポリメラーゼを阻害し、RNA 合成を抑制する。 |