問98-255 解説


問255

70歳男性。経皮的冠動脈形成術 (PCI) が適用される急性冠症候群 (不安定狭心症、非ST上昇心筋症) の患者に以下の薬剤が処方された。

(処方)
クロピドグレル硫酸塩錠75mg 1回1錠 (1日1錠)
1日1回 朝食後 30日分


1 肝臓で活性代謝物に変換され、抗血小板活性を示す。
2 ADP受容体サブタイプP2Y12受容体を刺激する。
3 血小板のアデニル酸シクラーゼ活性を増強する。
4 血小板のシクロオキシゲナーゼを阻害する。
5 抗凝固薬と併用しても、出血傾向は増強されない。




クロピドグレル硫酸塩錠は、経口投与後、肝臓で代謝を受けて活性代謝物となり
不可逆的にADP受容体サブタイプP2Y12と結合することにより、ADPの結合を抑制します。
これにより、ADP刺激による血小板の活性化を抑制することで血小板凝集を抑制します。

ADP刺激による血小板の活性化は、アデニル酸シクラーゼ活性を抑制し、cAMP濃度を低下させることにより
行われます。
このADP刺激を、クロピドグレル硫酸塩錠は抑制するため、アデニル酸シクラーゼ活性は、増強されます。

以上より、正解は 1,3 です。

血小板のシクロオキシゲナーゼを阻害するのは、アスピリンです。
ちなみに、抗凝固薬と併用すると、出血傾向は増強されるので、注意が必要です。