薬理 必須2 問題解説まとめ





※ 第100回 問31、第99回 問31、、、第100回 問32、第99回 問32、、、
という順番で並んでいます。


問31 

心室筋の活動電位を

下図の実践から破線へ変化させるのはどれか。

1つ選べ。



1 プロパフェノン

2 メキシレチン

3 プロカインアミド

4 ジベンゾリン

5 アミオダロン

.


活動電位を破線のように変化させるのは

クラス Ib 群 の抗不整脈薬です。


選択肢 1 ですが

プロパフェノンは、Ic 群の抗不整脈薬です。

よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 は、正しい選択肢です。

ちなみに、クラス Ib 群には

リドカイン、アプリンジンなどもあります。


選択肢 3 ですが

プロカインアミドは、Ia 群の抗不整脈薬です。

よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが

ジベンゾリンは、Ia 群の抗不整脈薬です。

よって、選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが

アミオダロンは、III 群の抗不整脈薬です。

よって、選択肢 5 は誤りです。


ちなみに

クラス I は、Na+チャネル阻害薬です。

活動電位時間への影響により更に Ia,Ib,Ic と分類されます。

また、クラス III は、K+チャネル阻害薬です。


参考) 薬理学まとめました 2-4 1)

(代表的な抗不整脈薬)

.



問31 ペロスピロンが統合失調症の陽性症状を改善する機序はどれか。

1つ選べ。


1 アドレナリンα受容体刺激

2 セロトニン 5-HT 受容体遮断

3 セロトニン 5-HT 受容体刺激

4 ドパミンD受容体遮断

5 ドパミンD受容体遮断

.


ペロスピロンは

SDA (セロトニン・ドパミン拮抗薬)です。

参考) SDA に分類される薬は他に、リスペリドンがあります。



統合失調症の陽性症状の改善には

D 受容体遮断作用が有効です。



よって、正解は 5 です。




参考)

ちなみにペロスピロンは

5-HT 受容体遮断作用も示します。


.



問31


選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害により

抗うつ作用を示すのはどれか。

1つ選べ。


1 パロキセチン

2 ミアンセリン

3 アモキサピン

4 トラゾドン

5 ミルナシプラン

.

パロキセチン(パキシル)は、SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)です。

SSRIとしては、他に、フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)、セルトラリン(ジェイゾロフト)

などがあります。

セロトニンの再取り込みを選択的に阻害することにより、抗うつ作用を示します。


よく効いてくるまでに2~3週間以上かかることがあります。

又、飲み始めに吐き気がおきることがあります。

この吐き気は、たいてい2週間ほどで軽くなってきます。

自己判断で服用を中止しないようによく指導する必要があります。



ミアンセリン(テトラミド)は、四環系抗うつ薬です。

四環系抗うつ薬としては、他に、マプロチリン(ルジオミール)、セチプチリン(テシプール)

などがあります。

三環系抗うつ剤と比べて、抗コリン作用が弱いことが特徴です。



アモキサピン(アモキサン)は、三環系抗うつ剤です。

三環系抗うつ剤としては、他に、イミプラミン(トフラニール)、クロミプラミン(アナフラニール)

アミトリプチリン(トリプタノール)などがあります。

抗コリン作用が強いことが特徴です。



トラゾドン(デジレル)は、非三環系抗うつ剤です。

セロトニン受容体の拮抗作用に加え、弱い取り込み阻害作用を示します。



ミルナシプラン(トレドミン)は、SNRIです。

セロトニン、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害します。




以上より、正解は 5 です。


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問31

GABAトランスアミナーゼ阻害作用を有する抗てんかん薬はどれか。

1つ選べ。


 1 カルバマゼピン    2 フェニトイン    3 ジアゼパム

 4 エトスクシミド    5 バルプロ酸

.

抗てんかん薬はその作用機序により、大きく4つに分類されます。

ⅰ.GABA受容体タイプ

ⅱ.Na+チャネル遮断タイプ

ⅲ.T型Ca2+チャネル遮断タイプ

ⅳ.GABAトランスアミナーゼ阻害タイプ



GABAトランスアミナーゼ阻害タイプの代表的な薬は、バルプロ酸です。

よって、正解は 5 です。



ちなみに、カルバマゼピン、フェニトインは、Naチャネル遮断タイプ


ジアゼパムはGABA受容体タイプ


エトスクシミドは、T 型Ca2+チャネル遮断タイプです。





参考) 薬理学まとめました 2-1 4) 代表的な中枢神経疾患の治療薬


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問32 

カリウム保持性利尿薬はどれか。

1つ選べ。


1 スピロノラクトン

2 ブメタニド

3 アセタゾラミド

4 D - マンニトール

5 メフルシド


.

選択肢 1 は、正しい選択肢です。


選択肢 2 ですが

ブメタニドは、ループ利尿薬です。

カリウム保持性利尿薬では、ありません。

よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 ですが

アセタゾラミドは、炭酸脱水酵素阻害薬です。

カリウム保持性利尿薬では、ありません。

よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが

D - マンニトールは、浸透圧性利尿薬です。

カリウム保持性利尿薬では、ありません。

よって、選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが

メフルシドは、非チアジド系利尿薬です。

チアジド系利尿薬とは骨格構造が異なりますが

作用機序は類似した薬です。

カリウム保持性利尿薬では、ありません。

よって、選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 1 です。


参考)薬理学まとめました 3-3 1)

(利尿薬)

.



問32 心臓に対する選択性が高く、頻脈性不整脈に用いられる

Ca2+チャネル遮断薬はどれか。1つ選べ。


1 アゼルニジピン  2 エホニジピン  3 シルニジピン

4 ベラパミル  5 マニジピン


.

不整脈にも使われる

Ca2+チャネル遮断薬は

ベラパミルです。



よって、正解は 4 です。




ちなみに、その他の、語尾がジピンである

Ca2+チャネル拮抗薬は

ジヒドロピリジン系 Ca 拮抗薬と呼ばれます。


血管に選択的に作用し、心筋への作用が

ほとんどないという特徴があります。


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問32


ジゴキシンの強心作用の機序はどれか。1 つ選べ。


1 アドレナリンβ1 受容体刺激

2 Na+-K+-2Cl-共輸送系阻害

3 Na+,K+-ATPase 阻害

4 ホスホジエステラーゼⅢ阻害

5 アデニル酸シクラーゼ活性化


.

ジゴキシンは、強心配糖体です。

Na+、K+-ATPase を阻害することにより、心筋収縮力増強作用を持つ心不全薬です。



ちなみに、β1刺激薬は、ドブタミン、デノパミンなどです。

β1受容体を刺激することにより、Gsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼが活性化されます。

それにより、細胞内cAMPが増加することにより、心筋収縮力が増強されます。



Na+-K+-2Cl-共輸送系阻害薬は、ループ利尿薬で、フロセミドなどです。

降圧薬として用いられます。



ホスホジエステラーゼIII阻害薬は、ミルリノンなどです。

心筋と血管平滑筋のホスホジエステラーゼIIIという、cAMP分解酵素を

選択的に阻害することで、細胞内cAMPを増加させることで、強心薬として作用します。



アデニル酸シクラーゼ(AC)活性化は、コルホルシンダロパートです。

ACとは、cAMPを合成する酵素です。

AC活性化により、細部内cAMPを増加させることで、心筋収縮力が増強されます。




以上より、正解は 3 です。




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問32

ドブタミンの強心作用発現に関わる作用点はどれか。

1つ選べ。


 1 アドレナリンβ1受容体     2 アセチルコリンM2 受容体

 3 アデニル酸シクラーゼ     4 プロテインキナーゼA

 5 ホスホジエステラーゼ


.

ドブタミンは、心不全治療薬です。


心不全治療薬は、大きく2つに分類されます。

・ 強心薬

・ 心臓への負担を軽減させる薬



ドブタミンは、心不全治療薬の中の、強心薬です。

作用機序は、β1受容体を刺激することにより

Gsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼ(AC:adenylate cyclase)が

刺激(活性化)されます。


アデニル酸シクラーゼが活性化されると細胞内サイクリックAMP(cAMP:cyclic AMP)が増加します。

細胞内cAMPが増加することで、心筋収縮力が増強されます。



以上より、正解は 1 です。





参考 薬理学まとめました 2-4 4) 代表的な高血圧治療薬




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問33 

胃腸管に発現する受容体で

刺激されることで

消化管運動を亢進させるのはどれか。

1つ選べ。


1 オピオイド μ 受容体

2 アセチルコリン Nm 受容体

3 アドレナリン β2 受容体

4 セロトニン 5 - HT4 受容体

5 ドパミン D2 受容体


.

選択肢 1 ですが

μ 受容体を刺激すると

腸の運動は、抑制されます。


消化管運動が亢進されるわけでは

ありません。

よって、選択肢 1 は誤りです。




選択肢 2 ですが

アセチルコリン Nm 受容体は

消化管運動を亢進させません。


アセチルコリンの受容体で

消化管運動を亢進させるのは

M 受容体です。

よって、選択肢 2 は誤りです。




選択肢 3 ですが

β2 受容体が刺激されると

平滑筋は 弛緩します。


つまり、消化管運動は亢進されません。

よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい選択肢です。

モサプリド(ガスモチン®)等の作用機序です。



選択肢 5 ですが

D2 受容体が刺激されると

アセチルコリン分泌が低下するため

間接的に、消化管運動は抑制されます。

よって、選択肢 5 は誤りです。


ちなみに、D2 受容体遮断薬

(メトクロプラミド(プリンペラン®)等)は

消化管運動改善薬として用いられています。

以上より、正解は 4 です。

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問33 交感神経終末へのノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで

透析時の血圧低下を改善する薬物はどれか。1つ選べ。


1 アメジニウム  2 デノパミン  3 エチレフリン

4 フェニレフリン  5 ミドドリン


.

選択肢 1 ですが

アメジニウムは、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害する薬物です。

起立性調節障害や、透析時の血圧低下に用いられます。

選択肢 1 は正しいです。


選択肢 2 ですが

デノパミンは、β受容体刺激薬です。

ノルアドレナリンの再取り込み阻害作用はありません。

よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 ですが

エチレフリンは、α、β 受容体刺激薬です。

ノルアドレナリンの再取り込み阻害作用はありません。

よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが

フェニレフリンは、α 受容体刺激薬です。

ノルアドレナリンの再取り込み阻害作用はありません。

よって、選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが

ミドドリンは、α受容体刺激薬です。

ノルアドレナリンの再取り込み阻害作用はありません。

よって、選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 1 です。

.



問33


血管平滑筋のアドレナリンα1 受容体の選択的遮断により、降圧作用を示すのはどれか。

1 つ選べ。


1 べタキソロール

2 ロサルタン

3 フェントラミン

4 プラゾシン

5 クロニジン


.

ベタキソロールは、β遮断薬です。

β1選択的遮断薬です。

心臓を休ませる作用があり、高血圧や狭心症などに用いられます。



ロサルタンは、ARBです。

降圧薬です。



フェントラミンは、α受容体拮抗薬です。

非選択的α遮断薬です。

褐色細胞腫の診断に用いられる薬です。


褐色細胞腫とは、副腎髄質などから発生する

カテコラミン産生腫瘍です。

腫瘍細胞において、カテコラミンが過剰産生することで、各種の症状が発症します。

代表的な症状は、高血圧です。



プラゾシンは、α遮断薬です。

α1受容体を選択的に遮断します。

降圧薬、及び前立腺肥大による排尿障害に用いられます。



クロニジンは、α2刺激薬です。

ノルアドレナリンの分泌を抑制することで、降圧薬として作用します。



以上より、正解は 4 です。


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問33

L型 Ca2+ チャネルを遮断することにより冠動脈拡張作用を示すのはどれか。

1つ選べ。


 1 ニトログリセリン    2 ジピリダモール    3 アルプレノロール

 4 ジルチアゼム      5 硝酸イソソルビド


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代表的な Ca2+ チャネル遮断薬は

◯◯ジピン(アムロジピン、シルニジピン等)、ジルチアゼムです。

血管平滑筋の膜電位依存型 L 型 Ca2+ チャネルを遮断することで、動脈を拡張します。

動脈が拡張することにより血圧が下がります。



よって、正解は 4 です。




ちなみに、ニトログリセリン、硝酸イソソルビドは、硝酸薬です。

体内の NO 遊離を介して血管拡張を引き起こす薬です。

狭心症薬として用いられます。



ジピリダモールは、アデノシン増強薬です。

アデノシンの分解の抑制などを介して、冠動脈に存在する A2受容体への

アデノシン結合量を増加させ

冠血管拡張を引き起こし、それにより心筋への酸素供給量を増加させます。

狭心症薬として用いられます。



アルプレノロールは、β遮断薬です。狭心症薬です。





参考 薬理学まとめました 2-4 4) 代表的な高血圧治療薬




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問34 ガベキサートの

急性膵炎治療効果に関わる機序はどれか。

1つ選べ。


1 タンパク質分解酵素阻害

2 H+、K+ - ATPase 阻害

3 ムスカリン性アセチルコリン受容体遮断

4 ヒスタミンH2 受容体遮断

5 シクロオキシゲナーゼ阻害


.

ガベキサートは

タンパク質分解酵素阻害薬です。

すなわち、消化酵素阻害薬です。

自己消化を防ぐことで

膵炎の症状を緩和します。



従って、治療効果に関わる機序は

タンパク質分解酵素阻害です。



以上より、正解は 1 です。

参考)薬理学まとめました 3-2 5)

(消化器系に作用する薬)


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問34 ミソプロストールの消化管粘膜保護作用に

関わる受容体はどれか。1つ選べ。


1 セロトニン 5 - HT3 受容体

2 ヒスタミン H2 受容体

3 アセチルコリン M1 受容体

4 ドパミン D2 受容体

5 プロスタノイド EP 受容体


.

ミソプロストールは

PG(prostaglandin)製剤です。

PG の誘導体です。

胃酸分泌抑制作用に加え、粘膜分泌を促進させることにより

消化管粘膜保護作用を示します。


PG の受容体は、プロスタノイド受容体です。


よって、正解は 5 です。


参考) プロスタノイド受容体について より詳しく


プロスタノイド → 対応する受容体


PGD  →   DP

PGE  →   EP 

PGF →   FP

PGI   →    IP

TXA2   →   TP


といったように、プロスタノイドそれぞれに対して

特異的な受容体があることがわかっています。


ちなみに、ミソプロストールは

PGE1 誘導体です。


PGE1 と PGE2 の違いは、分子内の

二重結合の有無です。


又、PG の受容体は

EP のサブタイプであるEP1 を除いて

PGE と、PGE2区別しません。


参考 終わり

.



問34


急性膵炎の治療に用いられるタンパク質分解酵素阻害薬はどれか。1 つ選べ。


1 プロパンテリン

2 ウルソデオキシコール酸

3 フロプロピオン

4 ニザチジン

5 ナファモスタット


.

プロパンテリンは、抗コリン薬です。

胃腸など、内蔵のけいれん性の痛みをとるお薬です。



ウルソデオキシコール酸(ウルソ)は、胆汁の流れをよくする薬です。

又、肝臓の炎症を軽減するなどの、肝機能改善作用もあります。



フロプロピオンは、COMT阻害薬です。

COMTは、カテコラミン分解酵素です。

ノルアドレナリンの分解を防ぎ、β受容体を介して、Oddi括約筋という

十二指腸の下の方における、総胆管及び膵管の出口の筋肉を

弛緩させます。


その結果、胆汁や膵液の十二指腸への排出を促進します。

結果として、胆道や膵臓のけいれん性の痛みをとります。



ニザチジン(アシノン)は、ヒスタミン受容体拮抗薬です。

胃酸の分泌を抑えます。



ナファモスタットは、タンパク質分解酵素阻害薬です。

急性膵炎の治療に用いられます。



以上より、正解は 5 です。


.



問34

Na+−K+−2Cl共輸送系の抑制により利尿作用を示すのはどれか。

1つ選べ。


 1 チアジド系利尿薬    2 ループ利尿薬     3 カリウム保持性利尿薬

 4 浸透圧利尿薬      5 炭酸脱水酵素阻害薬

.

Na+−K+−2Cl共輸送系の抑制により、利尿作用を示すのは、ループ利尿薬です。

ループ利尿薬の代表例はフロセミド、ブメタニド、アゾセミド、ピレタニドです。



副作用として低 K 血症があります。

この点を改良し、K 保持を実現したのがトラセミドです。



よって、正解は 2 です。




ちなみに、チアジド系利尿薬は

近位尿細管腔に分泌され、遠位尿細管前半部に作用します。

Na+-Cl-共輸送系を抑制することにより利尿作用を示します。

チアジド系利尿薬の代表例は、ヒドロクロロチアジド、トリクロルメチアジドです。


カリウム保持性利尿薬は

遠位尿細管に作用し、アルドステロン受容体に結合することにより

Na+-K+交換系を抑制します。

カリウム保持性利尿薬の代表例は、スピロノラクトン、カンレノ酸カリウム、エプレレノン、トリアムテレンです。


浸透圧利尿薬は

血液の浸透圧を上昇させることで、再吸収が抑制され

これらの作用の結果として、利尿作用を示します。

浸透圧性利尿薬の代表例は、D-マンニトール、イソソルビドです。


炭酸脱水酵素阻害薬は

近位尿細管の炭酸脱水酵素(CA:carbonic anhydrase)を阻害します。

これにより、Na+-H+ 交換系が抑制され

Na+ の再吸収が抑制されることにより利尿作用を示します。

炭酸脱水酵素阻害薬の代表例は、アセタゾラミドです。



参考) 薬理学まとめました 3-3 1) 利尿薬



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問35 デスモプレシンの

抗利尿作用の機序はどれか。

1つ選べ。


1 バソプレシン V1 受容体刺激

2 バソプレシン V1 受容体遮断

3 バソプレシン V2 受容体刺激

4 バソプレシン V2 受容体遮断

5 バソプレシン分泌抑制


.

V 1 受容体は、心筋、血管平滑筋、大腸平滑筋などに

分布しており、血圧や腸管運動に関与しています。


V 2 受容体は、腎集合管に存在しており

水の再吸収を調整しています。


V 2 受容体が刺激されると

水の再吸収が促進されます。

その結果、尿量は減少します。

これが、デスモプレシンの抗利尿作用の機序です。



従って、正解は 3 です。



.

問35 ヒドロコルチゾンの薬理作用として

誤っているのはどれか。1つ選べ。


1 尿中カルシウム排泄の増加

2 感染症の誘発及び増悪

3 脂肪組織での脂肪分解促進

4 胃酸分泌の抑制

5 血糖値の上昇


.

ヒドロコルチゾンは、ステロイドの一種です。

ステロイドの代表的な副作用は

易感染性、骨粗しょう症、糖尿病

高脂血症、消化性潰瘍などです。

これをふまえて、各選択肢を検討します。



選択肢 1 は正しいです。

カルシウム排泄が増加することにより

骨粗しょう症のリスクが高まります。


選択肢 2 は正しいです。

免疫が抑制されるため

易感染性となります。又、すでに感染症にかかっている場合は

増悪の危険性があります。


選択肢 3 は正しいです。

脂肪分解が促進されることにより

高脂血症が進行することがあります。


選択肢 4 は誤りです。

ステロイドは、胃酸分泌を促進させます。

その結果、消化性潰瘍が発症することがあります。


選択肢 5 は正しいです。

血糖値が上昇することがあります。




以上より、正解は 4 です。

.



問35


ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)αを刺激するのはどれか。

1 つ選べ。


1 フルバスタチン

2 エゼチミブ

3 コレスチラミン

4 フェノフィブラート

5 コルヒチン


.

フルバスタチン(ローコール)は、スタチン、すなわちHMG-CoA還元酵素阻害剤です。

コレステロールの生合成における律速段階である、メバロン酸を合成する酵素を

阻害することにより、コレステロールの合成を抑制します。

脂質異常症に対して用いられます。


横紋筋融解症に注意が必要な薬です。

初めて飲む人には、初期症状である、筋肉痛や、赤みがかった尿がでたら、直ちに

服用を止め、受診することを伝える必要があります。



エゼチミブ(ゼチーア)は、小腸コレステロールトランスポーター(NPC1L1)阻害薬です。

主にコレステロール値を下げますが、中性脂肪の低下作用もあります。


コレスチラミンは、陰イオン交換樹脂です。

胆腸管内で、胆汁酸と結合することにより、胆汁性コレステロールの再吸収をおさえ、排出を促進します。

中性脂肪は下げません。



フェノフィブラート(リピディル)は、フィブラート系高脂血症治療薬です。

核内受容体であるPPARα(peroxisome proliferator - activated receptor)に結合することで

PPARαを活性化し、様々な作用を介して、主に中性脂肪を低下させます。



コルヒチンは、対症療法に用いられる、痛風治療薬です。

微小管タンパクである、チュブリンに結合することで、細胞分裂を抑制させます。

主に好中球に作用し、抗炎症作用を示します。



以上より、正解は 4 です。

.



問35

ムコタンパク質のジスルフィド結合 (−S−S−) を切断して低分子化し

喀痰の粘度を低下させるのはどれか。

1つ選べ。



 1 アンブロキソール    2 ジヒドロコデイン    3 アセチルシステイン

 4 ジモルホラミン     5 ノスカピン

.

◯◯システイン(カルボシステインを除く)は

粘液のムコタンパク質のS-S結合を切断することで

粘液の粘度を低下させます。



よって、正解は 3 です。




ちなみに、アンブロキソールは、気道粘膜潤滑薬です。

肺表面活性物質(肺サーファクタント)の分泌促進を主な作用として持ちます。

痰の排出を容易にします。



ジヒドロコデインは、麻薬性中枢性鎮咳薬です。

延髄咳中枢を抑制することにより鎮咳作用を示します。



ジモルホラミンは、中枢性呼吸興奮薬です。

過度の呼吸抑制がおきたときに使用される薬物です。



ノスカピンは、非麻薬性中枢性鎮咳薬です。





参考) 薬理学まとめました 2-5 2) 代表的な鎮咳・去痰薬