問100-65 解説





問65 
がん化学療法による
好中球減少症に対して用いられるのはどれか。
1つ選べ。

1 メスナ
2 レノグラスチム
3 ラスブリカーゼ
4 ホリナートカルシウム
5 パロノセトロン塩酸塩



好中球減少症に対して用いるのは
G-CSF 製剤などです。



選択肢 1 ですが
メスナは
シクロホスファミドなどの抗がん薬治療時の
副作用である出血性膀胱炎を抑制するために
併用する薬です。

好中球減少症に対しては、用いられません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、正しい選択肢です。



選択肢 3 ですが
ラスプリカーゼは
遺伝子組換え尿酸オキシダーゼです。
点滴静注薬です。
がん化学療法に伴う、高尿酸血症の治療に用います。

好中球減少症に対しては、用いられません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 ですが
ホリナートカルシウム(ロイコボリン)は
フルオロウラシルの作用増強に用いられます。

他にも、副作用軽減の目的で
メトトレキサートとの服用の場合に用いられます。

好中球減少症に対しては、用いられません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
パロノセトロンは、5-HT3 受容体拮抗剤です。
がん化学療法時の、悪心・嘔吐に対して
制吐剤として用いられます。

好中球減少症に対しては、用いられません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 2 です。



雑感 -----
このあたりの薬は
病院実習で一気になじみが増えた薬たちでした。。


「副作用」というのは、薬につきものですが
強すぎる副作用を、別の薬で抑えていく という発想は
複数の生薬を用いて、最適な効果を目指していく
漢方的な発想との類似点を感じたものです。


また、抗がん薬使用時の副作用に関する
漢方薬の活用としては

口内炎に対する半夏瀉心湯の使用や
食欲不振に対する六君子湯の活用 などがあり

更には、その機序も急速に解明が進んでいたりと
非常に興味深かったことを思い出します。

専門薬剤師の道などもありますし
興味のある人たちは、ぜひ楽しんで勉強できると
いいなぁと思います。


逆に、あんまり興味ない人は
このあたりの薬も、一つ一つ構造を見たりすると
馴染みやすいかもしれません。

メスナの構造は、あまりにもシンプルな
炭素数 2、チオール基を含む単純な構造で
一目見るとなかなか印象深かったりします。


他にも
レノグラスチムのインタビューフォームを見ると
アミノ酸配列決定後、大腸菌及びほ乳動物細胞のそれぞれで
発現させた所、活性に大きな違いがあり
そこから、糖鎖の違いによる活性の違いや
N末端メチオニンの有無による抗体産生の違い などが
判明したことがわかります。


色んなことから、何とか興味を持って
少しでも無理せず勉強を進めていけるといいなと思い
本問からの、いくつかの連想を載せました。

以上 雑感-----




参考)
(造血薬)
(ラスプリカーゼを含む、尿酸関連薬について)