100-306~100-325 解説一覧


問306-307 
32歳女性。
皮膚科より尋常性乾癖と診断を受け
以下の薬剤を初めて服用することになった。
なお、医師からは治療の説明を受けている。

エトレチナートカプセル 10mg 
1回2カプセル(1日4カプセル)
1日2回 朝夕食後 14日分


問306 (実務)
薬剤師は
処方せん受付時に
患者が医師から受けた説明内容を確認した。

この薬剤を使用するにあたり
確認すべき項目のうち
優先度が高いものはどれか。2つ選べ。

1 日光浴
2 避妊
3 食事の回数
4 起床時間
5 献血



問306 解説
エトレチナートは、ビタミン A 誘導体です。
強い催奇性があるため、服用中及び服用後 
女性は、最低 2 年間の避妊が必要です。


また、体内に長期間蓄積されることから
献血を少なくとも 2 年間は行わないように
指導しなければいけません。


以上より、正解は 2,5 です。




問307 (法規・制度・倫理)
この患者に関する情報の
薬局における取扱いとして適切なのはどれか。
2つ選べ。
なお、必要な事項は薬歴に記載している。

1 患者から薬歴開示の求めがあったが
薬歴は薬局の情報であるという理由で
示を拒否した。

2 患者が不慮の事故で亡くなったので
薬歴の情報を
家族の同意を得ずに
第三者に提供した。

3 患者の勤務先から
健康診断の準備のためとして
処方内容の問い合わせがあったが
患者の同意がないとの理由で
回答を拒否した。

4 処方せんに疑義が生じたため
患者の同意を得ずに
処方医に疑義照会した。



選択肢 1 ですが
患者本人からの求めであれば、原則として
開示が求められている事項に該当する部分を
遅滞なく、コピーなどの書面などで交付する必要があります。

だたし、本人や第三者の生命、身体、財産などの
権利利益を害するおそれがある場合や
業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合や
他の法令に違反する場合などには、拒否できます。

本選択肢のように、単に薬局の情報であるから
という理由では、拒否できないと考えられます。


よって、選択肢 1 は誤りです。


ちなみに
家族からの求めである場合は
明らかに本人の同意を得ていると
確認できない限り、薬歴の開示はできません。



選択肢 2 ですが
故人の情報も、個人情報と同等の
安全管理措置が必要となります。


よって、第三者に勝手に提供することは
許されないと考えられます。


この選択肢については
個人情報は、預金のような、財産として考えると
イメージしやすいのではないかと思います。

すなわち、故人の預金口座を
勝手に第三者が扱ってよいわけはなく
そして、そのような場合には、家族に対して
連絡をするだろうと考えるとよいかと思います。



選択肢 3,4 は、正しい選択肢です。




以上より、正解は 3,4 です。



問308-309
病院では、医療法の規定に基づき
医療の安全管理体制を
確保することになっている。


問308 (法規・制度・倫理)
病院の管理者が
医療法の規定に基づいて
医薬品に係る安全管理体制の確保のために
講じなければならない措置はどれか。
2つ選べ。

1 従業者に対する研修の実施
2 医薬品購入に係る委員会の設置
3 情報の収集などの改善方策の実施
4 医薬品保管庫の保守点検の実施



問308 解説

講じなければならない措置は
5つあります。

1:責任者の設置
2:従業者に対する、医薬品安全使用のための研修実施
3:医薬品安全使用のための、業務手順書作成
4:手順書に基づく業務の実施
5:医薬品安全使用のために必要な情報収集等の
改善のための方策の実施

です。



本問の選択肢に含まれるのは
研修の実施と、情報の収集などの改善方策の実施 です。



以上より、正解は 1,3 です。




問309 (実務)
医薬品安全管理のために
薬剤師が病棟における薬剤の在庫確認を行った。

内科病棟を巡回した際
医療安全の観点から、病棟に在庫することが
適切でない成分を含む注射剤として
指摘すべきものはどれか。
1つ選べ。


1 ペンタゾシン
2 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム
3 L-アスパラギン酸カリウム
4 リドカイン塩酸塩
5 アドレナリン



問309 解説

誤った投与により、死亡を含む深刻な影響を
もたらしうる代表的な薬剤として
(「危険薬」と呼ばれることもあります。
高濃度カリウム塩があります。


L-アスパラギン酸カリウムは
高濃度カリウム塩です。


病棟に在庫することにより
誤って使われた時に
もっとも致命的な過誤につながるものとして

医療安全の観点から
病棟に在庫することが適切でないと、指摘すべきです。


以上より、正解は 3 です。





問310-311 
薬剤師が医師に同行して
糖尿病治療中の在宅患者を訪問した際
患者の家族より
おしりが赤くなっていると訴えがあった。

医師が診察したところ
尾骨部周辺から多くの滲出液がでていた。

薬剤師は、医師から
「褥瘡になっている。
まず、外用剤に滲出液を吸収させたい。
適切な薬剤はないか。」
と相談された。


問310 (実務)
以下の製剤のうち
薬剤師が提案するものとして
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。

1 白色ワセリン
2 親水クリーム(親水軟膏)
3 マクロゴール軟膏
4 単軟膏
5 吸水軟膏



問310 解説

外用剤に滲出液を吸収させたい、という点から
水溶性基剤を選択する必要があります。


選択肢 1 ですが
白色ワセリンは、代表的な油脂性の基剤です。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
親水クリーム(親水軟膏)は、代表的な
o/w 、乳剤性の基剤です。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 は、正しい選択肢です。
マクロゴール軟膏は、代表的な水溶性の基剤です。



選択肢 4 ですが
単軟膏は、代表的な油脂性の基剤です。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
吸水軟膏は、代表的な
w/o、乳剤性の基剤です。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 3 です。



(代表的な半固形製剤の種類と性質)




問311 (法規・制度・倫理)
後日、この患者の処方せんを
薬局がファクシミリで受け取った。

薬剤師は、再度患者宅を訪問し
以下の業務を行った。
適切なのはどれか。
2つ選べ。


1 薬剤の効果を確かめるために
患者から同意を得た上で
採血を行い血糖を測定した。

2 患者が服薬しやすいように
服薬カレンダーに薬剤をセットした。

3 患者宅の残薬が服用可能であったため
薬剤師の判断で
処方された数量を変更して調剤した。

4 薬剤の効果が不十分と考えられたため
処方医に疑義照会した。

5 薬剤の副作用が
発現していると考えられたため
薬剤師の判断で
服用量の減量を指示した。



問311 解説

選択肢 1 ですが
採血を行うことは、できません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、正しい選択肢です。

糖尿病治療において
痛みなどの自覚症状が乏しいことから
服薬を自己判断で中止するケースなどが見られます。

他にも、薬を飲んだと勘違いすることによる
服薬忘れなども考えられます。

服薬を容易にするために
服薬カレンダーに薬剤をセットするのは
適切であると考えられます。


選択肢 3 ですが
勝手な判断で、処方された数量の変更はできません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい選択肢です。



選択肢 5 ですが
勝手な判断で、服用量の減量を指示してはいけません。



以上より、正解は 2,4 です。




問312-313 
73歳男性。
突然、下肢に力が入らなくなり、来院した。
検査の結果、ギランバレー症候群と診断され
医師より免疫グロプリン製剤を手配するよう
院内の薬剤部に依頼があった。


問312 (実務)
免疫グロプリン製剤を管理する上で
行わなければならないのはどれか。
2つ選べ。

1 製造番号又は製造記号の記録
2 冷凍保管
3 献血、非献血に分けて保管
4 使用した患者の氏名及ぴ住所の記録
5 施錠できる場所に保管



問312 解説

ギランバレー症候群とは
急性、多発性の、運動神経の障害です。
自己免疫疾患の一種と言われています。

発症に先行する感染症が多く見られることや
抗ガングリオシド抗体値の上昇が見られること
などが特徴です。

治療は
血しょう交換や
免疫グロブリン大量投与が行われます。

免疫グロブリン大量投与が
簡便であるためよく用いられます。

免疫グロブリン製剤は
血しょう分画製剤の一種です。
特定生物由来製品に区分されます。



以上をふまえ
選択肢 1 は、正しい選択肢です。


特定生物由来製品の使用時には
万一の感染症時における、製品を使用した患者の特定を
迅速かつ容易に行うため
製品名、製造番号、患者氏名・住所、投与日を記録します。

記録は、20年間の保存義務があります。



選択肢 2 ですが
免疫グロブリン製剤は、禁凍結です。

ちなみに
アルブミン製剤や、血液凝固因子製剤なども
禁凍結です。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
特定生物由来製品には
献血・非献血 を示すラベルが貼ってあります。

しかしこれは
保管を分ける目的ではなく
製品使用の際に、患者の方の選択に資する意図で
表示されている情報です。
分けて保管する必要は、ありません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい記述です。

選択肢 1 の解説ですでに述べたように
製品名、製造番号、患者氏名・住所、投与日を
記録します。



選択肢 5 ですが
特定生物由来製品の保管に関して
施錠できる場所への保管義務はありません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 1,4 です。




問313 (法規・制度・倫理)
免疫グロプリン製剤等の
血漿分画製剤の
国内自給を推進するために必要とされている
国の方針でないのはどれか。
1つ選べ。

1 必要な献血量の確保
2 原料血漿の有効利用
3 国内製造品の製造費用の補助
4 医療関係者に対する意義の啓発
5 適正使用の推進


問313 解説

(リンク先の、「第三」の項目です。)
国内自給が確保されるための具体的な方策として

・献血量の確保

・献血により得られた血液及び原料血漿の有効利用
(→具体的には、採血から製造及び供給に至るまで
事業者の最大限の効率化及び合理化を図ること)

・医療関係者等に対する、血液由来製剤の意義の啓発 

・適正使用の推進 
(エビデンスに基づいた、アルブミン製剤の使用量が減少傾向など
いい傾向が見られており、その継続、推進)。


の4つがあげられています。
国内製造品の製造費用の補助は、あげられていません。


以上より、正解は 3 です。



ちなみに、試験本番では
この4つを覚えている人は少ないのではないかと思います。


そこで、それぞれの選択肢が
国内自給の推進につながるかを推測するのが
現実的ではないかと思います。


1 献血量が確保されれば、自給は推進されるだろう。
2 原料を有効に利用すれば、自給は推進されるだろう。
5 適正使用すれば、無駄遣いが減って、自給は推進されるだろう。

と考えれば、3,4 に絞れるのではないでしょうか。



3,4 に関しては、一例ですが

4は
医療関係者、つまり、医師、看護師、薬剤師などが
血液由来製剤の意義を理解すれば
現場での使用や在庫管理などにおいて
適正使用が推進され
結果として国内自給推進に貢献していく・・・?


3は
「製造費用を補助」すれば
「どんどん製造する」ようにはなるだろうけど
原料への需要も急騰する

→売血制度などにもつながりかねない。
(献血で、図書券などの金券が配られなくなったことなどを
知っていると、連想しやすいかもしれません。)

→確かに自給は推進されるが
国の方針としてはよろしくなさそう。。。

といった推測から、高い確率で 3 を選ぶことが
できるのではないかと考えられます。




問314-315 
50歳男性。
がんによる疾痛を緩和する目的で
在宅にてオキシコドン塩酸塩水和物徐放錠と
非ステロイド性抗炎症薬で
治療を行っている。

疼痛はコントロールできており
重篤な副作用もみられなかった。

昨晩より
突発性の疼痛が発現したとの訴えが主治医にあり
今回、オキシコドン塩酸塩水和物散が
臨時追加投与されることとなった。


問314 (実務)
オキシコドン塩酸塩水和物散の
服薬指導に関する記述として
誤っているのはどれか。
1つ選べ。


1 今まで処方されている鎮痛剤
(非ステロイド性抗炎症薬〉は
今後も服用してください。

2 以前よりも
便秘症状がひどくなることがあります。

3 食事に関係なく服用しても大丈夫です。

4 オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠との
服用間隔は
2時間以上あけてください。

5 この薬剤の追加投与で
ウトウトすることがあります。



本症例は、疼痛管理における
レスキュー薬の使用に関する事例です。

レスキュー薬とは、痛みが増強した際に追加する
臨時薬剤です。


選択肢 1 は、正しい選択肢です。
他の鎮痛剤に上乗せするのが
レスキュー薬です。



選択肢 2 は、正しい選択肢です。
オキシコドンの血中濃度が上昇するため
副作用である便秘症状が強くなる可能性があります。

痛みのコントロールが重要であるため
副作用の増強に驚いて
使用に関して勝手な自己判断を下さぬよう
服薬指導を行うことが重要です。



選択肢 3 は、正しい選択肢です。
痛みに対して、頓服で使用するため
食事に関係なく使用してかまいません。



選択肢 4 ですが
服用間隔をあける必要はありません。
痛みを感じた時に、頓服で使用します


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、正しい選択肢です。
オキシコドンの血中濃度が上昇するため
副作用である眠気が強くなる可能性があります。



以上より、正解は 4 です。



問315 (法規・制度・倫理)
オキシコドンは麻薬として規制されている。
麻薬に関する規制のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。

1 薬局の開設者は
特段の申し出がない限り
麻薬小売業者の免許を受けた者とみなされる。

2 麻薬小売業者が
麻薬処方せんを受け付ける場合は
麻薬施用者の医師免許番号
記載されていることを
確認しなければならない。

3 麻薬小売業者は
麻薬の滅失等の事故が生じたときは
すみやかに都道府県知事に
届け出なければならない。

4 麻薬小売業者は
特段の許可なく
別の麻薬小売業者に
麻薬を譲渡することができる。

5 麻薬小売業者は
年に1回
1年間に譲渡、譲受した麻薬の品名及ぴ数量を
道府県知事に届け出なければならない。



選択肢 1 ですが
麻薬小売業者免許を希望する人は
開設手続とは別個に、申請が必要です。
(開設と同時に免許を受けることは、可能。)


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
医師免許番号ではなく
麻薬施用者番号の記載を確認する
必要があります。

ちなみに 麻薬処方せんの記載事項は
以下の7つです。

① 患者の氏名、年齢(または生年月日)
② 患者の住所
③ 麻薬の品名、分量、用法、用量(投薬日数を含む)
④ 処方せんの使用期間(有効期間)
⑤ 処方せん発行年月日
⑥ 麻薬施用者の記名押印または署名、免許番号
⑦ 麻薬診療施設の名称、所在地
(院内処方せんの場合は、②、④、⑦の記載を省略できる。)



選択肢 3 は、正しい選択肢です。



選択肢 4 ですが
麻薬小売業者間の麻薬の譲渡には
麻薬小売業者間譲渡許可が必要です。

また、この譲渡許可は
同一都道府県内の薬局と共同して
譲渡許可を得る事が必要です。

特段の許可なく、麻薬の譲渡はできません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、正しい選択肢です。



以上より、正解は 3,5 です。





問316-317 
タイル職人が、タイルの汚れを落とす目的で
薬局に塩酸を買いに来たので、販売することにした。



問316(実務)
塩酸(塩化水素35%含有)使用時の
注意事項の説明として正しいのはどれか。
2つ選べ。

1 屋内での使用時は換気を行ってください。
2 漂白作用を強める場合、塩素系漂白剤と混ぜて使用してください。
3 強い刺激臭があるので吸い込まないよう注意してください。
4 皮膚に付着した時は、すぐにアルカリ液で中和してください。


問316 解説

選択肢 1 は、正しい記述です。
揮発性があり、吸入すると有害です。
そのため、換気の良い場所か、屋外でのみ
使用するよう注意書きがあります。



選択肢 2 ですが
塩酸は強酸なので、塩素系漂白剤と混ぜると
酸化還元反応により、塩素が発生して危険です。

よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 は、正しい記述です。



選択肢 4 ですが
皮膚に付着した場合は、ただちに流水/シャワーで
洗い流します。
アルカリで中和するわけでは、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



以上より、正解は 1,3 です。




問317(法規・制度・倫理)
塩酸(塩化水素35%含有)は
毒物劇物取締法により劇物に指定されている。
物、劇物の取扱いについて正しいのはどれか。
2つ選べ。

1 薬局開設者は、特段の申し出がない限り
毒物劇物営業者とみなされる。

2 毒物又は劇物の販売業の登録には
一般販売業、農業用品目販売業及び
特定品目販売業の3種がある。

3 毒物劇物営業者は、毒物を貯蔵する場所に
「医薬用外」及び「毒物」の文字
表示しなければならない。

4 毒物劇物営業者は
20歳未満の者に、毒物又は劇物を交付してはならない。

5 毒物劇物営業者における
販売又は授与にかかる書面の保存義務期間は
2年間である。



選択肢 1 ですが
毒物・劇物の販売を行うためには
販売業の登録が必要です。
開設と同時に、みなされるわけではありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、正しい選択肢です。
一般販売業で登録すれば、全ての毒物・劇物を
扱うことができます。



選択肢 3 は、正しい選択肢です。



選択肢 4 ですが
18歳未満への毒物・劇物の交付は、できません。
20歳未満では、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
書面保存期間は、 5 年間です。
2 年間では、ありません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 2,3 です。



(毒物及び劇物取締法)




問318-319 
30歳女性。
薬局に便秘薬を求めて来局した。
会話の中からこの女性は
授乳中であることがわかった。


問318(実務)
一般用医薬品に含有される成分のうち
この女性が、授乳している期間は使用しないか
使用中は授乳を避けるべきものはどれか。
1つ選べ。

1 日本薬局方センナ末
2 ピコスルファートナトリウム水和物
3 ビサコジル
4 水酸化マグネシウム
5 日本薬局方グリセリン



授乳中に避けるべき便秘薬に含まれる成分
といえば、センノシドです。
乳汁に移行し、乳児が下痢をおこす可能性が
あることが知られています。


正解は 1 です。



ちなみに、その他の選択肢は
授乳中でも使用可能です。


また、センノシドは
妊婦に使用しても、いけません。
大量服用による子宮収縮誘発から
流産や早産の危険性があるためです。



問319(法規・制度・倫理)
この女性から
購入した一般用医薬品の外箱に表示された
「医薬品副作用被害救済制度」について質問された。

この制度の説明として正しいのはどれか。
2つ選べ。

1 救済の内容としては
医療費、医療手当、障害年金などの給付があります。

2 医療用医薬品も対象となりますが
一部、この制度の対象とならないものもあります。

3 副作用被害が生じた場合
担当医師が独立行政法人医薬品医療機器総合機構
(PMDA)に対して、医療費等の給付の請求を行うことになります。

4 製造販売業者の賠償責任が
明らかな健康被害が生じた場合でも
この制度による救済が行われることがあります。

5 海外で買ってきた
外国でのみ製造販売承認を受けた医薬品も
この制度の対象になります。


選択肢 1 ,2 は、正しい選択肢です。

選択肢 2 において
制度の対象にならない場合としては
法定予防接種の場合
不適正な使用によるものの場合 などです。


選択肢 3 ですが
副作用救済給付の請求は
本人が、機構に直接行います。
担当医師では、ありません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 ですが
製造販売業者等の損害賠償責任が
明らかな場合は、救済対象にはあてはまりません。


この制度は、医薬品が
適正に使用されてもなおリスクが存在する
という特性に基づき

避けることのできない被害者を救済する
という趣旨のもと作られた制度です。

そのため
製造販売業者に明らかに責任がある場合
例えば、不適切な製造過程が原因で
医薬品の使用者に適切な効果が表れなかったと
いった場合は、趣旨から外れるものであり
この制度による給付の対象とはなりません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
国内で正規に流通していない医薬品については
健康被害について、救済対象とはなりません。

選択肢のような場合に加えて
個人輸入で入手した医薬品などについても同様です。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 1,2 です。




問320-321 
咳込み状態が改善しないため
医療機関を受診した患者が
以下の処方せんを持って保険薬局に来局した。

その際、後発医薬品変更について
教えてほしいと説明を求められた。
ただし、処方1~3は先発医薬品
処方5は後発医薬品名である。


問320(実務)
後発医薬品への変更についての記述のうち
適切でないのはどれか。 1つ選べ。

1 処方1について
後発医薬品に変更できないのでこのまま調剤する。

2 処方2について
後発医薬品の説明を行ったうえで
患者が希望した場合は、後発医薬品を調剤する。

3 処方3について
後発医薬品の説明をするが
患者が先発医薬品を希望する場合は
そのまま調剤する。

4 処方4について
一般名処方なので先発医薬品で調剤する。

5 処方5について
在庫がないので、患者の了解が得られれば
医師に確認しないで同一金額以下で
同一成分の別銘柄の後発医薬品を調剤する。



選択肢 1は、正しい選択肢です。
変更不可に印があるため、後発医薬品に
変更できません。



選択肢 2,3は、正しい選択肢です。
あくまでも、患者の希望に従うという点がポイントです。



選択肢 4 ですが
一般名処方では、原則として
後発医薬品が使用されるよう説明を行います。
無条件で先発医薬品で調剤するわけでは、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、正しい選択肢です。

※ 同一金額以下というのは、意外と実務上重要です。
というのも、後発医薬品だけど、高いものもあるからです。
自分の勤務する薬局にある在庫について
しっかり把握しておく必要があります。

(わからないと、その場で薬価事典でぱっと調べるのですが
余計な時間がかかってしまうので
よく来る薬については。◯◯は高いから変更不可 みたいな
付箋がついていたり、各自で工夫していました。。)



以上より、正解は 4 です。



問321(法規・制度・倫理)
この患者は、後発医薬品への切り替えを希望した。
当該患者への後発医薬品に関する説明のうち
正しいのはどれか。2 つ選べ。

1 後発医薬品は、先発医薬品の
再評価が終了した後に市場で提供されます。

2 後発医薬品は、先発医薬品と
同等の臨床効果、作用が得られる医薬品です。

3 後発医薬品は、先発医薬品と比べて
多くの場合、価格が安くなります。

4 後発医薬品に含まれる添加剤は
どれも先発医薬品と同一です。

5 日本は欧米諸国に比べて
後発医薬品の使用割合が高い状況です。



選択肢 1 ですが
後発医薬品は、先発医薬品の特許が終了した後に
市場で提供されます。
再評価では、ありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2,3 は、正しい選択肢です。



選択肢 4 ですが
添加物に関しては、後発医薬品メーカーによって
異なります。
どれも先発医薬品と同一であるとは、いえません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
日本の使用割合は、欧米諸国と比べ
かなり追いついてきましたが
高い状況とまではいえません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 2,3 です。




問322-323 
30歳女性。
片頭痛のため
リザトリプタン安息香酸塩錠(以下「薬剤1」とする)が
処方され、保険薬局を訪れた。

この女性の姉(32歳)も
昨年より片頭痛のため、当薬局から
クリアミン配合錠A 1.0(以下「薬剤2」とする)の
投薬を受けている。今日は付き添いで一緒に来局した。

注)薬剤2:エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・
イソプロピルアンチピリン配合錠


問322(実務)
この姉妹から、これらの薬について説明を求められた。
薬剤師が行った説明の中で適切でないのはどれか。
1つ選べ。

1 薬剤1は、定期的に服用して下さい。

2 薬剤1は、服用しても痛みが治まらない時は
2時間以上あければ追加して服用できます。

3 薬剤2は、片頭痛の予兆や前兆が現れた時にも
服用してください。

4 薬剤2は、妊婦又は妊娠している可能性のある女性は
服用できません。

5 姉妹間での薬のやり取りはしないで下さい。


選択肢 1 ですが
リザトリプタンは、5 - HT1B/1D 受容体作動薬です。
頭痛発生時に用いる片頭痛治療薬です。
予防薬ではなく、定期的に服用する薬では
ありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



その他の選択肢 は、正しい選択肢です。



ちなみに、選択肢 4 ですが
エルゴタミンは、おなかの赤ちゃんの血流を悪くしたり
流産の原因にもなりかねないため、服用できません。
さらに、授乳中も控えます。


以下 雑感-----

(この点、トリプタン系の偏頭痛治療薬は
治療上の便益を考慮した上で、使用が可能です。

妊婦であるから、頭痛薬が飲めない、というのは
ただでさえ体の変化で不安も多いと思われる中
心細いことだと思われます。

同じ疾患において、異なる作用機序の薬が複数あり
選択肢が存在する、ということが
医療におけるすばらしい豊かさ であり

そのような選択肢を増やしていく「創薬」を行っているのが
世界でも、数カ国である、ということに思いをはせた時

創薬を行うことができているこの国で
薬学を学ぶことができる ということが
どれだけ人の幸せに貢献しうることにつながることなのか、と驚きます。

また、薬剤師として実際の現場で患者さんと接する時に
せっかくの豊かさを、100%目の前の患者さんのために活用し
薬の適正使用を実現できるかどうかは
薬剤師の知見、能力に大きく左右される、ということも
こうした問題から感じることができるのではないか と考えられます。)

以上 雑感-----



また、選択肢 5 に関連してですが
本症例のような、家族で同じ症状に対する
異なる薬を服用している例としては
他にも、降圧薬や高血糖治療薬など
様々なケースが考えられます。

家族間でのやり取りを、絶対に行わないように
意識して、定期的に指導することはとても重要といえます。



問323(法規・制度・倫理)
これらの2つの薬剤の効果と費用は
いずれも異なっている。

薬剤師は、エルゴタミンを含む配合剤に対する
リザトリプタン安息香酸塩錠の費用対効果を
評価した資料を調べた。

この資料では、質調整生存年(QALY)を用いた
効果の期待値と費用の期待値から
増分費用効果比が算出されていた。

この薬剤経済分析の手法として
最も適切なのはどれか。1つ選べ。

1 費用最小化分析
2 費用効果分析
3 費用効用分析
4 費用便益分析
5 費用感度分析



QALY を用いている、という点から
費用効用分析である、とわかります。


よって、正解は 3 です。



ちなみに、選択肢 1 ですが
費用最小化分析とは、治療効果が同等である
複数の治療法の中で、発生する費用を比較する方法です。

例としては、先発薬と後発薬の比較や
注射と内服などの、剤形が異なる薬の比較で用いられます。

効果の期待値が用いられていることから
治療効果が同等ではないと考えられます。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
費用効果分析は、複数の治療法があった時に
治療によるアウトカム(例として、生存率など)を評価して
治療によって発生する費用と比較する分析手法です。


費用効果分析の中で、効果の指標として
質調整生存年(QALY)を用いたものが
特に、費用効用分析と呼ばれます。

そのため、選択肢 2 は、誤りではありませんが
最も適切とはいえません。


よって、選択肢 2 は誤りです。




選択肢 4 ですが
費用便益分析は、効果を全て金銭価値に置き替える
評価方法です。

質調整生存年という
金銭価値以外を効果指標に用いている点から
誤りであると判断できます。



選択肢 5 ですが
感度分析とは、ある変数が変化した時に
どれぐらい結果に影響するかを分析する 
ということです。

費用や効果を数値化する際
ある程度幅のある数値を用います。
また、発症率のような確率を用いるものもあります。

このような、変動する可能性のある値を
いろいろと変化させてみることで
分析の妥当性を評価するのが、感度分析です。

本問では、値を変化させていない点から
誤りであると判断できます。



問324-325 
80歳女性の家族より
「一昨日、処方せんにより調剤してもらった薬を
服薬してから母親の体のふらつきがひどくなり
今朝転倒した。」と薬局に連絡があった。

調剤した薬剤師が確認したところ
薬剤量を誤って多く調剤した可能性が疑われた。


問324(実務)
この時点での当該保険薬局における対応として
適切でないのはどれか。1 つ選べ。

1 本人の状況・状態を確認する。

2 家族を安心させるため
補償を約束する旨を伝える。

3 状況を管理薬剤師・開設者に報告する。

4 確認した事実関係を隠さないで
患者側に説明する。

5 他の患者への事象拡大を
防止するための策を講じる。



調剤事故の連絡を受けた薬剤師は
必要な情報を患者から聞き取った上で
速やかに管理者や開設者へ報告し
組織的な対応の準備を行う必要があります。
(選択肢 1,3)


調剤ミスにより
誤った薬剤を患者に交付してしまった場合
まず、患者の健康被害の有無を確認し
健康被害が疑われる場合は
必要に応じた緊急措置を講じることが重要です。

そして、必要に応じて
他患者への被害拡大の可能性を判断し
速やかに対応します。
(選択肢 5)


また、連絡を受けてから
全ての過程について客観的事実を
詳細に記録することが非常に重要です。

事故の原因や経過に不明な点があるうちに
患者側に対して確定的な説明や回答は、避けるべきです。
安易な金銭的解決を図るといったことも、不適切です。
(選択肢 2 (選択肢の内容は、誤り))


説明の報告においては
事実を省いたりせず、ごまかさずに
伝えることが重要です。
(選択肢 4)


以上より、正解は 2 です。



ちなみに
日本薬剤師会 の
一読をおすすめします。



問325(法規・制度・倫理)
処方された薬剤の用量を誤って調剤した場合
医療事故につながる可能性がある。

下図は
公益財団法人日本医療機能評価機構で収集した
医療機関におけるヒヤリ・ハット事例の
報告件数に基づいて作成されている。

図のア~オに入る語句とし
適切なのはどれか。1つ選べ。

なお、この報告件数には
以下の①~③に該当する事例が含まれている。

① 医療に誤りがあったが
患者に実施される前に発見された事例。

② 誤った医療が実施されたが
患者への影響が認められなかった事例
又は軽微な処置・治療を要した事例。

③ 誤った医療が実施されたが
患者への影響が不明な事例。

データの出所:公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集事業平成24年年報

(注)当事者とは、当該事象に関係したと
医療機関が判断した者であり、複数回答が可能である。



まず、図2に注目します。

医療機関におけるヒヤリハットにおいて
患者への医療の実施前に発見する職種
及び
気付かずに実施した時の当事者 として
ほぼ必ず関与しているであろう職種 は
「看護師」であろうと推測できると思います。

よって、ウが看護師です。
そこから、正解は 2 か 5 です。


そして
報告項目としては
例えば
薬の名前が違う、量が違う
投与する人が違うなど のヒヤリハットを考えると
「薬剤」が多いだろうと
判断できるのではないでしょうか。



以上より、正解は 2 です。












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