生物 (理論)





問111 
下図はヒト表皮の模式図である。
この図についての記述のうち正しいのはどれか。
2つ選べ。




1 ①の層は
ビメンチンが重合した中間系フィラメントを
豊富に合む。

2 ②の層には
毛細血管が豊富に分布している。

3 ②の層にある細胞Aは
触覚の受容に関与する。

4 ③の層では
細胞の新生と増殖が起こっている。

5 ③の層にある細胞Bは
日焼けに関連する物質を産生している。





問112 
神経細胞では
さまざまな刺激によって膜電位の変化が生じる。

図(1)及び(2)
異なる刺激に伴う神経細胞の膜電位の
経時変化を示している。

これに関する記述のうち
正しいのはどれか 2 つ選べ。
ただじ、図の横軸は時間、縦軸は膜電位を示す。




1 A で示した電位は静止膜電位と呼ばれ
通常 0 mV である。

2 静止膜電位は
主にCa2+ チャネルによって形成される。

3 Na+ が細胞内へ流入すると
図(1)矢印(あ)のように膜電位が変化する。

4 Kが細胞内へ流入すると
図(1)矢印(い)のように膜電位が変化する。

5 Cl- が細胞外へ流出すると
図(2)のように膜電位が変化する。

6 図(2)のように
膜電位変化を生じさせる神経伝達物質として
r-アミノ酪酸 (GABA) がある。






問113 
図(1)は
細胞の核内における
代表的な一対の相同染色体を表しており

図(2)~(5)は
体細胞分裂におけるこの染色体のようすを
模式的に描いたものである。
下の記述のうち正しいのはどれか。
2つ選べ。





1 細胞周期は
図(1)→(4)→(2)→(5)→(3)の順序で進行する。

2 図(2)では、紡錘体が観察される。

3 図(4)は、2 倍体細胞を表している。

4 図(5)は、S 期の細胞を表している。

5 図(2)及び(5)で観察される紡錘糸の形成は
コルヒチンによって促進される。






問114 
図はヒト解糖系の反応経路の概略を表したものである。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。
2 つ選べ。
なお、P はリン酸基を表している。





1 ①の反応は
ミトコンドリアのマトリックスで起こる。

2 ②の反応は
アロステリック酵素により触媒され
ATP により促進される。

3 ③の反応には
補酵素として NAD+ が用いられる。

4 ④の反応に伴い
ADPからATPが生成される。

5 ⑤の反応は
好気的条件下で促進される。






問115 
マウスのある組織から
目的のタンパク質を精製し
その性質を明らかにするため
以下の 2 つの実験を行った。

実験方法と考察に関する記述のうち
正しいのはどれか。
2つ選べ。


【 実験1 】 
精製したタンパク質のジスルフィド結合を還元後
ドデシル硫酸ナトリウム
(SDS)-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法を行った。

ゲル中のタンパク質を染色すると
単一のバンドが観察された。
分子量が既知の 5 種類の標準タンパク質についても
同様の操作を行い、図1の結果を得た。



【実験 2 】
精製したタンパク質を用いて
ゲルろ過クロマトグラフィーを行った。
分子量が既知の 6 種類のタンパク質についても
同様の操作を行い
図 2 の結果を得た。



1 【実験 1 】 では、電気泳動の前に
試料に SDS と 2 - メルカプトエタノール
(2 - ME) を含む緩衝液を加えて加熱した。

2 【実験 1 】 のタンパク質の染色には
臭化エチジウム(ethidium bromide) を用いた。

3 【実験 2】 では、カラムから溶出したタンパク質を検出するため
溶出液の 260 nm における吸光度を連続的に測定した。

4 【実験 1】 の結果より、精製したタンパク質の
単量体(モノマー)の分子量は
およそ 25,000 Da と考えられる。

5 【実験 1 】及び【実験 2】 の結果より
精製したタンパク質は 4 量体(テトラマー)として
存在すると考えられる。





116 
あるタンパク質の遺伝子において
1 塩基置換型の変異が起こった結果
対応するアミノ酸が
グルタミン酸からパリンに置き換わった
変異タンパク質が生じた。

えられるDNAの塩基の置換はどれか。
下表を参考にして、1つ選べ。



1 TAC → TAG
2 TAC → TGC
3 GAA → AAA_
4 GAA → GTA
5 GAG → GAA
6 GAG → GAT





117 
ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) 法により
図の破線で囲んだ塩基配列を増幅したい。
適切なプライマーの組合せはどれか。
1つ選べ。




なお、プライマーの塩基数は簡素化して
始めの 6 塩基のみを記している。
また、本法において用いる DNA ポリメラーゼは
5’ → 3’ の方向に DNA 鎖を伸長する。

5’- CTAGTT -3’
5' - ATCGGC -3’

5’ AAGGAT  3’
5’ -CCCGTT -3’

5’- TAGGAA -3’
5’- GGGCAA -3’

5’ AAGGAT -3’
5’- TTGATC -3’

5’- CGGCTA -3’
5’ -CCCGTT -3’





問 118 
1920年代後半、F.Griffithは
マウスを用いた肺炎球菌の感染実験を行った。
下記はその概要である。

この実験に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2 つ選べ


(1) 莢膜をもつ S 型菌(強毒株)の一定数を
マウスに投与したところ
マウスは肺炎を発症し死亡した。

(2) 莢膜をもたない R 型菌(弱毒株)を
(1)と同じ条件でマウスに投与しても
マウスは肺炎を発症しなかった。

(3) S型菌を加熱殺菌した後に
(1)と同じ条件でマウスに投与しても
マウスは肺炎を発症しなかった。


(4) (2)で用いたR型の生菌及び
(3)で用いた S 型の加熱死菌を混合し
マウスに投与したところ、マウスは肺炎を発症し死亡した。
また、マウスの死体か
S 型の生菌が多量に検出された。



1 (4) で S 型の生菌が多量に検出されたことから
加熱処理が不完全であったために
S 型菌が一部生存していたものと考えられる。 

2 (4) でマウスが発症したのは
S 型の加熱死菌由来の物質が 
R 型菌に取り込まれた結果
R 型菌の性質が変化したためと考えられる。

3 (4) でマウスが発症したのは
 S 型菌が芽胞を形成したことにより
加熱処理に対して
抵抗性を獲得したためと考えられる。

4 この実験結果から
接合とよばれる現象が細菌間の遺伝子伝達に
重要であることが示される。

5 この実験結果から
形質の変化をもたらす物質が
耐熱性であることが考えられる。





問119
下図は
ある抗原をマウスに投与したときの
血液中の抗体価を調べた実験結果である。


実験では
同一の抗原を矢印(1)及び(2)で示す時期に投与した。

曲線A及びBは
それぞれ IgG あるいは IgM のいずれかの測定値である。
これに関連する述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。


1 曲線 A は IgG 
曲線 B は IgM の測定値をそれぞれ示している。

2 曲線 B の
30日目以降に認められる抗体価の急激な上昇には
記憶細胞の形成が関与する。

3 (2)の抗原投与の後
曲線 B のように急激に抗体価が上昇する現象は
自然免疫の特徴である。

4 (2)の抗原投与の後
曲線 A に比べ曲線 B がより顕著に上昇する現象には
抗体のクラススイッチが関与する。





問120
感染防御に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。

1 ケモカインは
好中球及びマクロファージを感染局所に誘引するが
好酸球には作用しない。

2 マクロファージの細胞膜に存在する
Toll 様レセプター(TLR)は
細菌表面の特徴的な構造を認識する
免疫グロプリンである。

3 好中球の NADPH オキシダーゼにより
スーパーオキシドアニオンが生成する。

4 細胞小器官の一つであるゴルジ体は
細菌を取り込んだ食胞(ファゴソーム)と融合し
食胞内の細菌の消化・分解を促す。

5 インターフェロン(IFN) - γ は
マクロファージを活性化し
その殺菌作用を強化する。