問121 エネルギー代謝に関する記述のうち 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 非タンパク質呼吸商の値から 脂質と糖質の燃焼割合が推定できる。 2 基礎代謝量は 安静時エネルギー消費量とも呼ばれる。 3 糖質、脂質、タンパク質の物理的燃焼価を 四捨五入して得られた整数値は Atwater 係数と呼ばれる。 4 基礎代謝基準値は 年齢や性別にかかわらず一定である。 5 成人の推定エネルギー必要量は 基礎代謝量に身体活動レベルを乗じて 算出される。 問122 ある食品に含まれる 食品添加物を分析したところ 我が国では 使用が禁止されている着色料が検出された。 検出された禁止着色料はどれか。 1つ選べ。 問123 平成 20 年に 数種の有害化学物質で汚染された事故米を 食用の米と偽って転売する事件が起こった。 この事例に見られるように 米は化学物質による汚染が 比較的多い食品である。 米を汚染する可能性が高い 有害化学物質はどれか。 2つ選べ。 1 ベンゾ[α]ピレン 2 アフラトキシン B1 3 パツリン 4 パラジクロロベンゼン 5 メタミドホス 問124 図の A 及び B は 我が国における出生や死亡に関わる 人口動態指標の1950年以降の年次推移である。 この図に関する記述のうち 誤っているのはどれか。 1つ選べ。 1 A の値が低下傾向を示す一因に 晩婚化に伴う出産開始年齢の高齢化があげられる。 2 A の値は 総人口と出生数のみから求めることができる。 3 A の値が 1971年から1974年にかけて高い値を示すのは 第1次ベビーブーム世代の女性が 出産適齢期にさしかかったことによる。 4 B の値が 1983年頃から緩やかな上昇傾向を示しているのは 人口の高齢化の影響によるものである。 5 B の値は 人口の年齢構成の影響を受けるが A の値は影響を受けない。 問125 図は 我が国の平均寿命の 年次推移を示したものである。 1947年から1960年にかけての 平均寿命の著しい延伸の主な原因はどれか。 2つ選べ。 1 0-4 歳の 感染性疾患による死亡率の低下 2 10 歳代の 不慮の事故による死亡率の低下 3 20 歳代の 結核による死亡率の低下 4 40 歳代の 脳血管疾患による死亡率の低下 5 50 歳代の 胃がんによる死亡率の低下 問126 ある疾患を有する患者と 健常人から得られたゲノムDNAを使用し 疾患原因の候補遺伝子の 一塩基多型(SNP)と疾患との関連について 検討したところ下記の結果を得た。 この疾患の発症に関して 遺伝子型TTの その他の遺伝子型に対するオッズ比に 最も近い値はどれか。 1つ選べ。 1 0.5 2 1.3 3 6.8 4 9.1 5 12 問127 肝炎ウイルス感染症に関する記述のうち 正しいのはどれか。 2 つ選べ。 1 肝細胞がんによる死亡者の多くは C 型肝炎ウイルスの 持続感染者(キャリア)である。 2 B 型肝炎及ぴ C 型肝炎は 輸血によりまん延したことがある。 3 A 型肝炎ウイルスの持続感染者(キャリア)は B 型肝炎や C 型肝炎に比べて多い。 4 B 型肝炎ウイルスは 失活しやすく感染力が弱いため 医療施設内で感染することはない。 5 E 型肝炎ウイルスは 主に輸血により感染する。 問128 「感染症の予防及び 感染症の患者に対する医療に関する法律 (感染症法)」に関する記述のうち 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 1 類感染症の対象疾患は すべてウイルスが病因の疾患である。 2 3 類感染症の対象疾患は すべて細菌が病因の疾患である。 3 1~ 4 類感染症は すべて全数把握対象疾患である。 4 1~ 4 類感染症の患者は すべて特定業種への就業が制限される。 5 4 類及び 5 類感染症の対象疾患は いずれも人から人へ直接感染することはない。 問129 予防接種法に基づく 定期予防接種に関する記述のうち 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 学校内での集団感染を防ぐため インフルエンザワクチンは 6 歳で接種する。 2 ワクチン接種により起こる 痛み、腫れ、発赤等の軽度な副反応は 完全には防ぐことができない。 3 麻しん及ぴ風しんは 中学校就学以降に感染しやすいため そのワクチンは11 ~12歳で接種する。 4 乳児や小児の間で流行する 感染症の定期予防接種は 母子免疫が消失する前の 生後早い時期に設定されている。 5 BCG ワクチンは 予防効果を高めるため 1 歳と 5 歳で接種する。 問130 生体内での次の反応のうち シトクロム P450 による酵素反応が 関わらないのはどれか。 1つ選べ。 問131 Trp - P - 2 (下図)は シトクロムP450で酸化された後 第Ⅱ相反応を経て活性化される。 この代謝的活性化に関わる 第Ⅱ相反応はどれか。 2つ選べ。 1 グルクロン酸抱合 2 硫酸抱合 3 グルタチオン抱合 4 グリシン抱合 5 アセチル抱合 問132 化学物質とその毒性に関する記述のうち 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ハロタンは アレルギー反応を引き起こし 肝毒性を発現する。 2 ホルムアルデヒドは 紫外線による活性化を受けて 皮膚毒性を発現する。 3 カルパリルは 活性酸素種の産生を介して 肺毒性を発現する。 4 ジクロルボスは シトクロム c オキシダーゼに結合し 神経毒性を発現する。 5 アニリンとニトロベンゼンの血液毒性発現には 共通の代謝物の生成が関与する。 問133 ダイオキシン類に関する記述のうち 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 ダイオキシン類は コプラナ- PCBを除き 有機化合物の燃焼時や2,4, 5-Tなどの 除草剤製造時の不純物として生成される 非意図的生成物である。 2 ダイオキシン類の内分泌かく乱作用は ダイオキシン類が アンドロゲン受容体に アンタゴニストとして結合することに基づく。 3 ダイオキシン類の毒性は 塩素の置換数が多いほど強い。 4 ある土壌試料について ダイオキシン類を分析したところ 下表の結果を得た。 この土壌試料の毒性等量は 630pg - TEQ/ g である。 問134 紫外線 UVA、UVB、UVCに関する記述のうち 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 UVB は UVA より 皮膚透過性が高い。 2 UVB は UVA より オゾン層の透過率が小さい。 3 UVB は 皮膚に色素沈着(サンタン)を引き起こすが UVA はサンタンを引き起こさない。 4 UVB は皮膚の DNA に損傷を与える。 5 地上部での 光化学オキシダントの生成に寄与するのは 主に UVC である。 問135 生態系を維持するための 施策及び、意義に関する記述のうち 正しいのはどれか。2つ選べ。 1 ロンドン条約は 絶滅のおそれのある野生動植物種が 過度に国際取引に利用されることがないように これらの種を保護することを目的としている。 2 カルタヘナ議定書は 遺伝子組換え技術により改変された生物による 生物の多様性の保全に及ぽす 悪影響を防止するための措置を規定している。 3 京都議定書(1997年)において 温室効果ガスの排出量の削減目標を設定したが この値に森林吸収量や 他国での排出削減共同事業等による削減量は 考慮されなかった。 4 我が国では 特定外来種が在来種の生息、・生育を脅かしたり 農林水産業に被害を及ぽすなど、様々な被害を及ぽす場合 国等が必要に応じて防除を実施することが 法令で定められている。 5 遺伝子組換え作物の環境に対する影響は 食品安全委員会が評価する。 問136 以下は、水道水の水質基準項目の1つを 測定する試験法に関する記述である。 文中の( )に入れるべき試薬と字句の 正しい組令せはどれか。1つ選べ。 試験水に(ア)を含む反応、液を加えて反応させ 対照と比べて、(イ)の有無を観察する。 ア イ 1 a 青色蛍光の増加 2 a 黄色発色の増強 3 a 赤色沈殿の生成 4 b 青色蛍光の増加 5 b 黄色発色の増強 6 b 赤色沈殿の生成 問137 下水処理で用いられる 活性汚泥法に関する記述のうち 正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 下水処理工程の二次処理で用いられる。 2 第一(最初)沈殿池で得られた汚泥は 活性汚泥として利用される。 3 活性汚泥は静置した時 均一に分散しやすい特徴を有する。 4 汚水中の有機物の分解除去だけでなく 無機リンや窒素も除去される。 5 好気性微生物による酸化作用を利用している。 問138 ある工場排水の 生物化学的酸素要求量(BOD)を測定するため 試料に希釈植種水を加えて10倍に薄めたところ 希釈15分後の溶存酸素は 9.0 mg/L であり 20 ℃で 5 日間培養した後には 溶存酸素は 5.0 mg/L となった。 希釈植種水は、BOD 20 mg/L の河川水を5%含み 植種水の希釈に用いた水の 5 日間の溶存酸素消費量は 0.2 mg/L であった。 この排水のBOD (mg/L)に最も近い値はどれか。 1つ選べ。 1 20 2 25 3 30 4 35 5 40 問139 溶液導電率法を用いた 大気中の硫黄酸化物の測定に関する記述のうち 正しいのはどれか。2つ選べ。 1 二酸化硫黄 SO2 の 「大気汚染に係る環境基準」項目としての 測定法の 1 つとして定められている。 2 吸収液にはトリエタノールアミン溶液が用いられる。 3 試料大気中の SO2 が吸収液に吸収されると 亜硫酸イオン SO3- が生成するため 吸収液の導電率は増加する。 4 大気中の SO2 だけでなく 三酸化硫黄 SO3 も測定される。 5 アンモニアが共存すると干渉作用を起こすため アンモニアの妨害除去の目的で アジ化ナトリウムを吸収液に添加する。 問140 騒音に関する記述のうち、 正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 人間が聴覚で感じる音の大きさは 同じ音圧レベルの音でも 周波数が変われば変化する。 2 現在、騒音レベルの単位には デシベル(dB)が用いられている。 3 暗騒音とは 音として認識されない程度の 微小騒音の総和のことをいう。 4 騒音に係る環境基準は 騒音規制法により定められている。 5 新幹線鉄道騒音に加え 在来鉄道騒音に係る環境基準が定められている。 |