問100-92 解説





問92 
下の図は
マクスウェル・ボルツマン分布則に基づいた
温度の異なる
ある理想気体の運動の速さ分布である。



図中の曲線 A は
温度 T1 = 150 K の場合
曲線 B は
温度 T2 の場合を示す。

気体の運動に関する記述のうち
正しいのはどれか。
2 つ選べ。

ただし、図中の分子運動は
並進運動のみを表しているものとする。



1 T2 は、約 300 K である。

2 各曲線における最大確率速度 
(頂点における速度)は
それぞれの平均の速さより小さい。

3 分子量が 2 倍、温度 T1
理想気体における分布曲線は
曲線 A と比べて
側にシフトし広がる。

4  温度が高くなれば、速さ分布は広がる。



選択肢 1 ですが
最大確率速度(最確速度)は
温度 T の平方根に比例します。

つまり、最確速度が 2 倍になる時
温度は 4 倍です。

T1 が 150 ℃なので、T2 は、600 ℃になります。
300 ℃では、ありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、その通りの記述です。



選択肢 3 ですが
分子量が大きくなると、分布曲線は
左にシフトし、シャープになります。

イメージとしては
同じ温度であっても
軽いものなら、激しく動くこともあるけれど
重たいものだと、みんなほとんど動かない
ということです。


また別のたとえとして

温度が低い→素人の微妙なコントが放送されている。
温度が高い→名人のとてもおもしろいコントが放送されている。

分子量が小さい→お笑いをほとんど知らない集団が聞いている。
分子量が大きい→お笑い通の集団が聞いている。

ある分子の速度→コントを聞いて、うけた度合い

とした時に

温度が低い=微妙なコント でも
まだお笑いを知らない集団の中には
めちゃくちゃうける人も、案外いる。
(速度が大きい分子も、案外いる。)

しかし
お笑い通の集団では、まぁうけない。(分布が左による。)
微妙なコントでめちゃくちゃうける人なんてめったにいない。
(分布に広がりはなくなる。シャープになる。)
というイメージです。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、その通りの記述です。



以上より、正解は 2,4 です。