問100-94 解説





問94 タンパク質の構造に関する記述のうち
正しいのはどれか。
2 つ選べ。

1 円二色性スペクトル法により
タンパク質の一次構造を決定することができる。

2 α ヘリックスや β シートは
タンパク質中に見られる二次構造である。

3 基質が酵素分子に結合する際に生じる
誘導適合(induced fit)とは
酵素分子堅固な剛体として仮定したときに
生じる変化をいう。

4 酵素の等電点とは
その酵素の至適 pH のことである。

5 ヘモグロビンと酸素との結合は
協同性を示し
この協同現象はヘモグロビンの
四次構造変化により説明される。



選択肢 1 ですが
円二色性スペクトル法でわかるのは
タンパク質の二次構造です。
一次構造が決定できるわけでは、ありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、その通りの記述です。



選択肢 3 ですが
誘導適合とは
基質に合わせて酵素分子が形を変えることです。

一方、堅固な剛体と仮定するとは
形が変わらないと仮定する、ということです。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 ですが
等電点とは
正の荷電と負の荷電が等しくなる pH のことです。

酵素の性質としては
水などの溶媒に可溶化しにくくなる pH といえます。
いいかえると、沈殿しやすくなります。

沈殿しやすい pH かどうか、と
酵素の働きが至適となる pH であるかどうかは
同一ではありません。

従って
等電点が 酵素の至適 pH である
ということはできません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、その通りの記述です。



以上より、正解は 2,5 です。