100-41~100-55 解説一覧


問41
弱酸性藥物の単純拡散による
消化管吸収に及ぼす
管腔内 pH の影響として正しい記述はどれか。
1つ選べ。

ただし、藥物は全て溶解しているものとする。



1 pH が低下すると分子形分率が低下し、吸収が増加する。
2 pH が低下すると分子形分率が低下し、吸収が減少する。
3 pH が低下すると分子形分率が上昇し、吸収が増加する。
4 pH が低下すると分子形分率が上昇し、吸収が減少する。
5 pH の変化によって、吸収は変化しない。



単純拡散である ということは
分子形がより通過する ということです。

(脂質二重膜 を単純に通過する時は
脂溶性の物質が通過しやすい。
また、イオン形は、水溶性 であるからです。)


そして、弱酸性薬物である ということは
HA という構造を持ち
電離度がそれほど高くはない ということです。
(CH3COOH のような薬物である と
考えるとよいです。)

このような薬物は
周囲のpHが低くなる、つまり
周囲の H+ 濃度が高くなる と
自分は  「H+ + A」 の形に解離しにくくなります。
(周りに H+がいっぱいあるのに
わざわざ増やす必要がないから)

いいかえると、pH が低くなるほど
薬物の分子形の割合が上昇します。


以上をふまえて、各選択肢を検討します。



選択肢 1,2 ですが
pH 低下で分子形分率は、上昇します。
低下では、ありません。


よって、選択肢 1,2 は誤りです。


選択肢 3 は、正しい記述です。



選択肢 4 ですが
分子形分率上昇すると、膜通過しやすくなるため
吸収は増加します。
吸収が減少では、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
pH が変化すると、分子形分率が変化し
吸収も変化します。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 3 です。



問42 血液脳脊髄液関門の実体を形成している細胞はどれか。
1つ選べ。

1 神経細胞
2 毛細血管内皮細胞
3 脈絡叢上皮細胞
4 アストロサイト
5 周皮細胞



血液脳脊髄液関門の実体は
脈絡叢上皮細胞です。


よって、正解は 3 です。



以下は補足です。


そもそも
脳への薬物移行に関する重要な事項は
『血液脳関門』です。


すなわち
血中薬物のような異物が、脳にだだ漏れだと
脳の機能が維持できません。

そこで、そもそも漏れ出ることがないように
脳の毛細血管は、内皮細胞がぎゅっと詰まっていて
変なものがもれないような構造になっています。

これが、『血液脳関門(BBB)』です。



しかし
脈絡叢という、脳脊髄液が産生される部分では
この毛細血管が、すかすかなのです。

すると、血中薬物→脳脊髄液→脳 という薬物の流れが
成立してしまい、BBBがあっても意味がないのではないか
という話になってしまいます。

そこで、脈絡叢にも関門があります。
その関門が、何と何を遮っているかといえば
血液と、脳脊髄液なので
『血液脳脊髄液関門(BCSFB)』 と呼ばれます。

BCSFBの実体は、脈絡叢の外側
つまり、脈絡叢上皮細胞となります。


「血管の、内皮細胞 が BBB」
「脈絡叢の、上皮細胞が BCSFB」 という所を
間違いなく思い出せるようにするとよいと
思います。



問43
グルクロン酸抱合反応に関する記述のうち
誤っているのはどれか。
1つ選べ。

1 UDP - グルクロン酸転移酵素により触媒される。
2 シトクロムP450による酸化的代謝物にのみ起こる。
3 UDP-グルクロン酸が必要である。
4 薬物のフェノール性水酸基にも起こる。
5 主に細胞のミクロソーム画分に活性がある。



グルクロン酸抱合反応は
代謝の第 2 相反応 の1つです。

小胞体(ミクロソーム)において行われ
補酵素として、UDP-α-グルクロン酸が必要です。

反応を触媒するのは
グルクロン酸転移酵素(UGT)
です。

-OH、-SH、-NH2、-COOH
などの官能基に、グルクロン酸が転移されます。


参考 グルクロン酸の構造

グルコースと類似している点 と
カルボキシル基(COOH)がある点を
意識しておくとよい と思います。)


以上をふまえて、以下、各選択肢を検討します。



選択肢 1 は、正しい記述です。


選択肢 2 ですが
シトクロムP450による酸化的代謝物 とは
第 1 相反応を受けた物質 ということです。

第 1 相、第 2 相 というのは
反応の分類です。

分子量が大きく増加するかどうか で
分類されます。(第 2 相が、大きく増加。)

第 1 相反応を受けた物質でなければ
第 2 相を受けない ということは、ありません。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ~ 5 は、正しい記述です。



以上より、正解は 2 です。



問44
腎尿細管上皮細胞刷子縁膜に存在し
藥物の尿細管分泌に関与する
一次性能動輸送体はどれか。
1つ選べ。


1 H+/ペプチド共輸送体
2 Na+,K+ - ATPase
3 H+/有機カチオン逆輸送体
4 Na+/グルコース共輸送体
5 P-糖タンパク質



一次性能動輸送体とは
ATP を用いて
直接、濃度勾配に逆らい物質輸送を行う
輸送体のことです。

本問の選択肢の中では
2と5になります。

(ちなみに、選択肢1,3,4の輸送体は
二次性能動輸送体です。)



薬物の尿細管分泌に関与する
という記述から
P-糖タンパク質が正解と考えられます。

P-糖タンパク質は、様々な場所に発現し
薬物を始めとした物質の細胞外排出を
主に担います。


(ちなみに、選択肢 2 の
Na+,K+ - ATPase の役割は
細胞内外のNa+、K+ 濃度差 を保つことです。)


以上より、正解は 5 です。



補足
ちなみに、実際に国家試験を解く時に
全ての輸送体について
一次、二次が分類できる必要はないと思われます。


「ATPase」 とあれば、一次 と考える。

「P糖タンパク質が
一次性能動輸送体であることは
重要事項として覚えておく」

「P糖タンパク質の役割については
重要事項として理解しておく」


といった点が、回答には必要かつ十分
ではないかと考えられます。


その上で、余裕があれば
各選択肢の輸送体について
代表的な基質などを確認することで
理解を深めるとよいと思います。



問45 プロベネシドの併用によって
メトトレキサートの血中からの消失が
遅延する主要な原因はどれか。
1つ選べ。


1 肝代謝の阻害
2 肝取り込みの阻害
3 血漿タンパク結合の阻害
4 脳移行の阻害
5 腎排泄の阻害



プロベネシドが関与する
代表的な薬物相互作用は
排泄における相互作用です。

尿細管に薬を排出する分泌作用を
抑制するのが、プロベネシドの作用となります。

そして、メトトレキサートは
腎排泄型の薬です。


従って、メトトレキサートの腎排泄が
プロベネシドによって抑制されることにより
メトトレキサートの血中からの消失が
遅延することになります。


以上より
主要な原因は腎排泄の阻害です。
正解は 5 です。



問46 藥物の経口投与時における
バイオアベイラビリティを増加させるのはどれか。
1つ選べ。

1 消化管内での溶解性の低下
2 小腸上皮細胞における膜透過性の低下
3 小腸上皮細胞における薬物代謝酵素の誘導
4 肝臓における薬物代謝酵素の阻害
5 肝臓における胆汁中排泄の促進



選択肢 1 ですが
消化管内での溶解性が低下すると
溶けていない薬物はそのまま吸収されず
体外へ排泄されると考えられます。

すると、体内で利用される割合は下がるため
バイオアベイラビリティは、低下します。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
膜透過性が低下すると
薬物が上皮細胞から吸収されず
そのまま体外へ排出されると考えられます。

すると、体内で利用される割合は下がるため
バイオアベイラビリティは、低下します。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
小腸上皮細胞において
薬物代謝酵素が誘導されると
薬物は代謝をより受けることになります。

小腸上皮細胞における薬物代謝により
血中への薬物移行は、抑制されると考えられます。

つまり、薬物代謝酵素が誘導されれば
より薬物が代謝され、血中への薬物移行が減少します。

すると、体内で利用される割合は下がるため
バイオアベイラビリティは、低下します。
(ページ末尾に、補足あり。)


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい記述です。

肝臓において代謝を受けなくなることで
薬物がそのまま利用されます。
つまり、バイオアベイラビリティが
増加すると考えられます。



選択肢 5 ですが
薬物を胆汁中へ排泄するというのは
薬物を体外へ排出する一つの経路です。

胆汁中排泄が促進すれば
それだけ薬物が体外へ排出されるということなので
バイオアベイラビリティは、低下します。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 4 です。



問47 
体内動態が
線形 1 - コンパートメントモデルに
伴う藥物において
全身クリアランスと分布容積が
ともに 2 倍に上昇すると
消失半減期はどうなるか。
1つ選べ。

1 4 倍になる。 
2 2 倍になる。
3 変化しない。
4 1/2 倍になる。
5 1/4 倍になる。


CL = ke × Vd  

・CL・・・全身クリアランス
・ke ・・・排出速度定数
・Vd ・・・分布容積

という関係より
CL、Vd が共に 2 倍になると
ke が変化しない、ということがわかります。


そして
半減期を T1/2 と表して
『T1/2 = ln2/ke』 と表されるのですが
ke が変化していないのであれば
T1/2 も変化しません。


以上より、正解は 3 です。


cf ちなみに、ln2 は
国家試験においては
0.7 と近似して、全く問題ありません。
計算問題などは、ぜひ 0.7 で計算することを
おすすめします。



問48 藥物の経口投与量と
血中濃度時間曲線下面積(AUC)
の関係が下図のようになる理由として
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。





1 消化管吸収の飽和
2 消化管代謝の飽和
3 肝代謝の飽和
4 胆汁排泄の飽和
5 腎排泄の飽和



経口投与量を増やしていくというのは
イメージとしては、薬の錠剤を
今日は1錠→明日は2錠→明後日は3錠・・・
と増やしていくということです。


すると、ある程度以上錠数を増やすと
薬が消化管で溶けきれなくなることが
想像できます。

消化管で溶けきれないと
そのまま排泄されてしまうのですから
経口投与量を増やしても、ある程度以上
体内における薬物濃度は上昇しない
ということになります。


そして、AUC というのは
横軸に時間、縦軸に血中濃度をとった時の面積 ですので
血中濃度が上がらなくなると、AUC も上がらなくなります。
以下がイメージです。
(数字は適当です。)


以上より
AUC が図のように、つまり頭打ちになる理由は
消化管で薬が溶けきれなくなることです。
これは、いいかえると、消化管吸収の飽和です。


従って、正解は 1 です。



問49 一般に、薬物粉末の粒子径が小さいほど
薬物の溶解速度が大きくなる理由として
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。


1 飽和溶解度の増大
2 比表面積の増大
3 粒子表面の拡散層の減少
4 薬物分子の拡散係数の増大
5 飽和層と内部溶液の薬物濃度差の減少



本問の解き方を、2つ紹介します。


1つめは、薬剤学で、溶解速度 と来たので
ネルンスト-ノイエス-ホイットニーの式(下図参照)を
使う方法です。





左辺が溶解速度です。

右辺において
D は、拡散係数
S は、固体の(比)表面積
V は、溶液の体積
δ は、拡散層の厚さです。

V や δ は溶液側の話なので
今回は無視します。



拡散係数 D は更に


で表されます。

R、πは定数です。
ηは溶液の粘度なので、無視します。
Tは温度です。問題に記述がないので、無視します。
以上より、本問においてDに影響を与えるのは
r 及び N です。

r は粒子の半径です。
N は粒子数です。



粒子径が小さくなると
r が小さくなり、分母が小さくなるから
全体は大きくなります。

ですが、r が小さくなれば
粒子の数 N がその分増えているはずなので
D はそれほど変化がないか
むしろ大きくなっていると考えられます。



一方で、同じ重さの固体を考えると
粒子径を小さくして、小さなつぶをいっぱいにすれば
(比)表面積 S は大きくなります。



以上より、溶解速度が大きくなる理由としては
Sの増加、つまり比表面積の増加 が適切です。


以上より、正解は 2 です。



2つめの解き方としては
式で深く考えず
例えばコーヒー豆を挽いて粗くすると
水→コーヒーがあっという間なのはなぜか? 

豆を挽いて表面積が多くなって
水といっぱい接触するから
という感じで荒っぽく考えて

表面積の増加だから
正解は 2  と考えるという方法です。



どちらの考え方もできるようにしておくと
様々な問題に対応できるのではないかと思います。



問50 20 ℃の条件下で、表面張力が最も大きいのはどれか。
1つ選べ。


1 エタノール
2 クロロホルム
3 グリセリン
4 水
5 ベンゼン


身近なもので、表面張力が大きいものの
代表例が水なので、正解は 4 であろうと
考えればよいと思います。



もう少し、確信を得るために
「表面張力」 というキーワードから
『分子間力が強いほど、表面張力が強い』 
という知識を思い出し

各選択肢を検討すると、自信を持って
正解を選ぶことができるかもしれません。



選択肢の分子構造を考えると
O が 2 つあって
しかも双極子モーメントに着目した時に
非対称な形である 水 が一番極性が高そう
→分子間力が高そう
→表面張力が最も高そう

と考えられます。



最後に補足ですが
身近なもので
水よりも表面張力が(桁外れに)高いものとして
水銀があります。

関連づけて覚えておくとよいです。



問51 粉体の流動性を表す指標として
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。


1 真密度
2 安息角
3 比表面積
4 形状係数
5 接触角


選択肢 1 ですが
真密度とは、密度を求める際の体積として
『まさにその固体自身が占める体積のみ』を
用いて計算する密度です。

粉体を、容器に入れると
隙間ができるのですが
この隙間を体積として認めない ということです。

流動性を表す指標としては
適切では、ありません。


選択肢 2 は、正しい記述です。

ちなみに安息角とは
粉体を静かに落下させた時に
円すい形に堆積した時の
円すいの母線と、水平面のなす角です。

流動性、つまりさらさらしている度合いで
こんもり積もるか、ぺしゃっと積もるかが変わるので
安息角もそれに伴い変化します。



選択肢 3 ですが
比表面積とは
単位質量あたりの表面積、又は
単位体積あたりの表面積です。

流動性を表す指標としては
適切では、ありません。


選択肢 4 ですが
形状係数とは、粒子の形を円や球などと比べた時
どれくらい複雑かを表す指標のことです。

流動性を表す指標としては
適切では、ありません。


選択肢 5 ですが
接触角とは、下図のθのことです。
地面のように表されているのが、粉末のイメージです。
ぺしゃっと乗っているのは、液体のイメージです。

粉末の上に、液体を垂らした時に
液体がどのくらい広がるか(ぬれ具合)を表す指標です。



流動性を表す指標としては
適切では、ありません。



以上より、正解は 2 です。



問52 ニュートン流体のせん断速度を縦軸に
せん断応力を横軸になるよう
図を作成した。

得られた図に関する記述のうち
正しいのはどれか。1つ選べ。


1 粘度が大きいほど、直線の傾きは大きくなる。
2 縦軸との切片は降伏値を表す。
3 曲線はチキソトロピーを表す。
4 原点を通り、下に凸の曲線となる。
5 原点を通る直線となる。



選択肢 1 ですが
せん断応力(S) は、ニュートン流体であれば
粘度に比例します。

つまり、同じせん断速度に対して(例えば、y = 10)
粘度が大きくなれば、せん断応力は大きくなります。
(例えば、 x = 10 → x = 20 へと変化)

そうすると、直線の傾きは小さくなります。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
降伏値、つまり
「力を加えていって初めて動き出す時の力の大きさ」
が存在するのは、非ニュートン流体の一種である
塑性流体においてです。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
チキソトロピーとは、かき混ぜたりすることで
粘度が下がり、しかも時間経過に伴い粘度が
元に戻る という現象のことです。


ニュートン流体において
図は原点を通る直線となり
チキソトロピーを表す曲線ではありません。


よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが
ニュートン流体において
図は原点を通る直線となります。
下に凸の曲線では、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、正しい記述です。



以上より、正解は 5 です。



問53 カールフィッシャー法を用いて測定するのはどれか。
1つ選べ。


1 沈降速度
2 表面張力
3 水分
4 電気伝導率
5 密度



カールフィッシャー法は
水分の測定方法です。


反応式は、以下のようになります。

0+I+SO+CHOH+3RN 
→ 2RN・HI+RN・HSOCH



以上より、正解は 3 です。




問54 以下の添加剤のうち、崩壊剤として
用いられるのはどれか。
1つ選べ。


1 カルメロースカルシウム
2 ヒプロメロースフタル酸エステル
3 乳酸・グリコール酸共重合体
4 エチルセルロース
5 ステアリン酸マグネシウム



選択肢 1 は、正しい記述です。


選択肢 2 ですが
ヒプロメロースフタル酸エステルは
代表的なコーティング剤です。

胃酸で溶けない錠剤を作る
といった目的で用いられます。
崩壊剤としては、用いられません。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
乳酸・グリコール酸共重合体は
皮下注入型の放出制御製剤において
薬剤の分散に用いられます。
崩壊剤としては、用いられません。


よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが
エチルセルロースは
徐放性コーティングに用いられます。
崩壊剤としては、用いられません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 ですが
ステアリン酸マグネシウムは
代表的な滑沢剤です。
粉をさらさらにするために添加されます。
崩壊剤としては、用いられません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 1 です。




問55 生体に投与後、長時間 0 次放出を示す
製剤はどれか。1つ選べ。


1 腸溶性高分子コーティング顆粒
2 胃溶性高分子コーティング顆粒
3 腸溶性高分子固体分散体顆粒
4 ワックスマトリックス型錠剤
5 浸透圧ポンプ型錠剤



0次 である、ということは
例えば
1時間に濃度が 2 ずつ
濃度に関係なく減っていく
ということです。

つまり、投与後、ずっと一定の速度で
薬剤が放出されるような製剤である
といえます。


選択肢1~3は
「腸溶」や、「胃溶」という言葉を含んでいるため

胃でどぱっと溶けたり
胃では溶けず、腸でどぱっと溶けたりするので
投与後ずっと一定とは考えられません。



選択肢 4 ですが
マトリックス型製剤では
表面から徐々に薬物が放出されていきます。


そのため、薬物の拡散距離が時間とともに
段々長くなっていきます。
(Higuchi の式 が知られています。)


つまり、時間がたつと、薬物の放出量が
減少していきます。
投与後、ずっと一定の速度で
薬物が放出されるわけでは、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、正しい記述です。

ちなみに、浸透圧ポンプ型製剤においては
錠剤内への水の侵入に伴い、薬物が溶出します。



以上より、正解は 5 です。






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