問100-44 解説





問44
腎尿細管上皮細胞刷子縁膜に存在し
藥物の尿細管分泌に関与する
一次性能動輸送体はどれか。
1つ選べ。


1 H+/ペプチド共輸送体
2 Na+,K+ - ATPase
3 H+/有機カチオン逆輸送体
4 Na+/グルコース共輸送体
5 P-糖タンパク質



一次性能動輸送体とは
ATP を用いて
直接、濃度勾配に逆らい物質輸送を行う
輸送体のことです。

本問の選択肢の中では
2と5になります。

(ちなみに、選択肢1,3,4の輸送体は
二次性能動輸送体です。)



薬物の尿細管分泌に関与する
という記述から
P-糖タンパク質が正解と考えられます。

P-糖タンパク質は、様々な場所に発現し
薬物を始めとした物質の細胞外排出を
主に担います。


(ちなみに、選択肢 2 の
Na+,K+ - ATPase の役割は
細胞内外のNa+、K+ 濃度差 を保つことです。)


以上より、正解は 5 です。



補足
ちなみに、実際に国家試験を解く時に
全ての輸送体について
一次、二次が分類できる必要はないと思われます。


「ATPase」 とあれば、一次 と考える。

「P糖タンパク質が
一次性能動輸送体であることは
重要事項として覚えておく」

「P糖タンパク質の役割については
重要事項として理解しておく」


といった点が、回答には必要かつ十分
ではないかと考えられます。


その上で、余裕があれば
各選択肢の輸送体について
代表的な基質などを確認することで
理解を深めるとよいと思います。




参考) 97-170 
(P-糖タンパク質の役割について)