問100-170 解説





問170 
薬物を静脈内投与したとき、表に示すパラメータが得られた。
この薬物の全身クリアランスに関する記述として
最も適切なのはどれか。1 つ選べ。

ただし、この薬物は肝代謝と腎排泄によって体内から消失し
肝血流量は 100L/h とする。



1 肝血流量の変動の影響を顕著に受ける。

2 肝代謝酵素阻害の影響を顕著に受ける。

3 肝代謝酵素誘導の影響を顕著に受ける。

4 薬物が結合する
血漿タンパク質量の変動の影響を顕著に受ける。

5 腎機能の変動の影響を顕著に受ける。



全身クリアランスを、CLtot (表より、100 (L/h) )
肝クリアランスを、CLh
腎クリアランスを、CLr とおきます。

(ちなみに
h は、hepatic(肝臓の) の略
r は、renal(腎臓の) の略 です。)

CLtot = CLh + CLr です。

尿中未変化体排泄率が 10 % だから
腎クリアランスが CLtot × 0.1 = 10 (L/h) です。
100 = CLh + 10 なので
CLh = 90 (L/h) とわかります。

ここで、全身クリアランスのうち 90 % が
肝クリアランスなので
全身クリアランス≒肝クリアランスと考えます。



肝血流量が、問題文より 100 (L/h) で
肝クリアランスが、90 (L/h) とわかったので
肝抽出率(Eh)が、CLh/Qh なので
90/100 = 0.9 とわかります。


Eh > 0.7 の場合は
CLh = Qh と考えてOKです。
すなわち、血流依存性薬物と考えられます。


以上より、肝クリアランスが、肝血流の影響を顕著に受け
全身クリアランス≒肝クリアランスであるため

全身クリアランスが、肝血流の影響を顕著に受ける
ということがわかります。


従って、正解は 1 です。