問100-255 解説




問254-255 
64歳男性。
不安定狭心疾のため
PCI (経皮的冠動脈インターペンション)を受けた。

その後の治療薬として
新たに以下の薬剤が処方された。

(処方1)
アスピリン腸溶錠 100 mg 
1回1錠 (1日1錠)
1日1回  朝食後   14回分

(処方2)
チクロピジン塩酸塩錠 100 mg  
1回1錠(1回2錠)
1日2回  朝夕食後   14日分

(処方3)
ロスパスタチンカルシウム錠 2.5 mg 
1回1錠(1日1錠)
1日1回  朝食後   14日分



問255 (実務)
この患者への説明および指導の内容として
適切なのはどれか。
2つ選べ。


1 アスピリン腸容錠は
術後の経過が良ければ
一週間程度で中止します。

2 チクロピジン塩酸塩錠には
狭くなった血管を拡げる作用があります。

3 定期的に
血液検査を必要とする薬剤が
処方されていますので
2週間後に受診してください。

4 筋肉痛や脱力感が起こることがありますが
一時的なものなので心配ありません。

5 出血しやすくなるので
歯肉や鼻などからの出血があれば
受診してください。



選択肢 1 ですが
アスピリンは
予防的な血栓形成の抑制を
期待して投与されます。

そのため原則として
アスピリンの服用は継続します。

経過が良いからといって
一週間程度で中止するわけでは、ありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
チクロピジンは
血小板凝集を阻害する薬です。

血管拡張薬では、ありません。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 は、正しい選択肢です。



選択肢 4 ですが
チクロピジンは肝障害、顆粒球減少
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)など
重篤な副作用が多く知られています。

そのため、初期症状には特に注意が必要です。


筋肉痛は、顆粒球減少に伴う風邪の症状等として
脱力感は、TTPに伴う症状等として 
注意喚起が必要です。

このような症状が見られた場合は
すぐに服薬を中止した上で、病院へ行くように
指導します。

一時的なもので、心配ない という指導は
適切では、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。


補足
ちなみに
チクロピジンによる
重大な副作用の 約 9 割が
服薬開始後 2 ヶ月以内に
発現することが知られています。

この期間は
2週に1回の血液検査の実施が
副作用発見のため重要です。
(そのため、原則として
1回の処方せんで、2週間分が処方されます。)



選択肢 5 は、正しい選択肢です。



以上より、正解は 3,5 です。