問101-187 解説


問187 
58歳男性。
21歳のとき、統合失調症を発症。
その後、精神科への入退院を繰り返し
昨日、本院に入院。
検査の結果、耐糖能異常が診断された。
薬歴として以下の処方が記載されていた。

(処方1)
ハロペリドール錠1mg 1回2錠(1日6錠)
1日3回朝昼夕食後14日分

(処方2)
オランザピン錠5mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回朝食後14日分

(処方3)
フルニトラゼパム錠2mg 1回1錠(1日1錠)
酸化マグネシウム錠250mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回就寝前14日分

(処方4)
フルバスタチン錠20mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回夕食後14日分

この患者の処方に対して薬剤師が
医師に処方変更を提案するとき
削除を提案すべき薬剤はどれか。1 つ選べ。

1 ハロペリドール錠
2 オランザピン錠
3 フルニトラゼパム錠
4 酸化マグネシウム錠
5 フルバスタチン錠


薬に関して
以下簡単に列挙します。

ハロペリドールは、D
2 遮断薬。
オランザピンは、MARTA。色んな受容体に作用。
フルニトラゼパムは、Bz系 不眠症に用いる。
フルバスタチンは、スタチン。コレステロールを下げる。


検査の結果、耐糖能異常
つまり、糖尿病の一歩手前になっています。

血糖値の上昇が知られているのが
オランザピンです。
血糖値上昇による糖尿病性ケトアシドーシス
及び昏睡 について
緊急安全性情報が出たことがあります。

投与を続けると
致死的な転帰もありえるので
オランザピンの削除を提案すべきです。

以上より、正解は 2 です。



以下、雑感。国試では、必要なし。

ちなみに
現実にこの状況で
削除提案だけでいいのか?
→現実的には、代替薬まで
考える必要があると思われます。

少し調べてみると

2015 年 3 月
「Effects of switching from olanzapine to aripiprazole 
on the metabolic profiles of patients 
with schizophrenia and metabolic syndrome
: a double-blind, randomized, open-label study」

という文献があり
アリピプラゾールは、選択肢の 1 つ と
感じました。

本問のような問題は
とても勉強になると共に
国試の範囲は、あくまでもスタート地点であり
患者さんのためにできることを探して
考えるべきことは、いくらでもあるし
そのために学び続ける必要性を感じます。

一方で、自らの知識だけでなく
処方医の使い慣れた薬であるかどうか
なども、使用する薬物選択には
重要な要素です。

日頃から
知識を正確に更新すると共に
関与する方々と
適切にコミュニケーションが
取れていないと
最適な薬物療法に貢献するのは
難しいなぁと感じました。

以上、雑感 終わり。