問101-192 解説





問 192 
ある疾患Xは、日本人の有病率が 0.2%である。
Xに対する疾患マーカーMは
 Xに罹患した患者において 99%の確率で陽性を示すが
1%の確率で陰性を示す。
 また、Xに罹患していない患者では2%の確率で陽性を示し
98%の確率で陰性を 示す。

ある日本人患者が疾患マーカーMで陽性を示したとき
その患者がXに罹患 している確率(陽性予測値)として
最も近い値はどれか。1つ選べ。

1 9% 
2 25% 
3 73% 
4 97% 
5 98%


割合だけが与えられているので
適当な数を設定すると、イメージしやすいと思います。
「0.2 %」 という割合があるので
全体を、例えば 1000 人とします。

すると、病気を有するのは、2 人です。
(1000 × 0.2 × 0.01 = 2)
※ % を割合になおすため、0.01 をかけました。

さて、マーカー M で陽性になるのは
2つパターンがあります。

パターン1
病気のない人(998人)が
2 % の確率で陽性
→ 998 × 0.02 ≒ 1000 × 0.02 = 20 
(998のままだと計算がたいへんなので
大体 1000 としました。)

パターン2
病気の人(2 人)が
99 % の確率で陽性
→ 2 × 0.99 ≒ 2 × 1 = 2
(0.99 は、ほぼ 1 なので、1 としました。)

すると、陽性になる人が合計で 22 人ですが
実際に病気の人は 2 人です。

大体 10 % 弱なので、正解は 1 です。


以下雑感。試験には必要なし。

希少な病気のマーカーを作るのは
難しいんだなぁ、と感じる問題でした。。

1000人に1人ぐらいの病気は
結構あります。
で、その病気に特徴的なマーカーを作って
99%で陽性って
それだけ聞くとすごくいいマーカーと思います。

(以下、架空のプレスリリース

『XVII 型 加齢性全身性筋収縮剛直症 に
特徴的な遺伝子 CALMIOXX を標的とした
遺伝子マーカー 発見のお知らせ

・・・略

本マーカーは、99%の確率で、疾患を有する患者に対して
陽性を示すものであり、早期発見、早期治療に

・・・』

みたいな発表を聞いたら、お~って思う気がする
ぐらいの意味です。)


そして、病気のない人に対して2%で陽性を示すって
正直「ふ~ん、そっか~」ぐらいの感覚でした。

ところが、いざ
「マーカーを使った検査(全員を対象)」を考えてみると
10%程度の陽性予測値 であるというのが本問の答えです。

そうなると、例えば健康診断に加える検査として
費用対効果を考えると
このようなマーカーの意義がどの程度なのか。

このマーカー開発に
例えば50億円と、10人の研究に携わった人の
3年間の人生がつぎこまれたとしたら、これは妥当なのか。

それでも意義があることもあるだろうけれど
意義は言葉を尽くして語り尽くされるべきだろう などと
連想した問題でした。

以上、雑感