101-71~101-80 解説一覧


問71 
インフォームド・コンセントに関する記述のうち
正しいのはどれか。1つ選べ。

1 治療におけるデメリットについても
説明する必要がある。

2 プライバシーの保護のために
必須とされている。

3 医療従事者が治療を受ける場合には
必要とされない。

4 説明を受ける側の理解度は考慮しなくてよい。

5 パターナリズムに基づくものである。


インフォームド・コンセントとは
十分な説明を受け、納得して治療方針に
同意する、ということです。

選択肢 1 は、正しい選択肢です。
治療のメリット、デメリットを
出来る限り理解した上で
納得して治療選択する必要があります。


選択肢 2 ですが
プライバシーの保護のために
必須 というわけでは、ありません。

よって、誤りです。

ちなみに
プライバシー保護に十分留意して
インフォームド・コンセントを行う必要がある
といった記述であれば、正解と考えられます。


選択肢 3 ですが
医療従事者とはいえ
納得して治療方針を選択するために
十分な説明を受ける必要があるといえます。

よって、誤りです。


選択肢 4 ですが
納得して治療方針を選択してもらうために
相手の理解度を十分考慮します。

理解できていないようであれば
可能な限りわかりやすく表現するなどの
対応が必要です。

よって、誤りです。


選択肢 5 ですが
パターナリズムとは、強い立場のものが
弱い立場にある者の利益となるよう
本人の意思に反して介入することです。

本人の意思を尊重するのが
インフォームド・コンセントです。

よって、誤りです。


以上より、正解は 1 です。



問72 
専ら薬局開設者等に
医薬品を販売するのはどれか。1 つ選べ。

1 店舗販売業
2 配置販売業
3 卸売販売業
4 医薬品製造業
5 医薬品製造販売業


選択肢 1 ですが
店舗販売業とは
いわゆるドラッグストアのことです。

一般の人に対して
医薬品を販売します。
薬局開設者へでは、ありません。

よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 ですが
配置販売業とは
いわゆる置き薬販売業のことです。
一般の人への販売であり
薬局開設者では、ありません。

よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 は、正しい選択肢です。
スズケンさんや、メディセオさんや
アルフレッサさんが代表例です。
薬局実習での検品などを思い出すと
よいです。


選択肢 4 ですが
医薬品製造業とは
いわゆるメーカーです。

製造販売業者の委託を受けて
医薬品を製造したりします。

薬局開設者へ
販売しているわけでは、ありません。

よって、選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが
医薬品製造販売業とは
いわゆる製薬企業のことです。

ここからダイレクトに医薬品を
薬局開設者に販売するルートもありえますが
専ら では、ありません。

よって、選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 3 です。



問73 
薬剤師法において
薬剤師が、販売又は授与の目的で
調剤したときに

患者又は現にその看護に
当たっている者に対して
情報の提供とともに行わなければならない
とされているのはどれか。1 つ選べ。

1 療養の方法の指導
2 薬学的知見に基づく指導
3 療養上の世話
4 処方箋の写しの交付
5 疑義照会の有無の告知


選択肢 1 ですが
療養指導義務は
医師法23条に規定されている
医師の説明義務の一部です。

よって、誤りです。


選択肢 2 は、正しい選択肢です。
2014 年の改正により
薬剤師法 25 条の 2 に
服薬指導義務が明確に規定されています。
(それまでは「情報提供義務」でした。)


選択肢 3 ですが
療養上の世話 とは
看護師の本来的な業務の一部です。
保健師助産師看護師法5条に
規定されています。

よって、誤りです。


選択肢 4 ですが
調剤した時に、処方箋の写しを
交付する必要はありません。

よって、誤りです。


選択肢 5 ですが
薬剤師法24条に
疑義照会義務が規定されています。
しかし、その有無の告知は
必要ありません。

よって、誤りです。


以上より、正解は 2 です。



問74 
医療法の目的として、正しいのはどれか。
1 つ選べ。

1 保険給付の確保
2 副作用被害の救済
3 良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保
4 医薬品等の品質の確保
5 薬物乱用の防止


医療法第一条によれば
医療を受ける者の利益の保護及び
良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り
もって国民の健康の保持に寄与すること が目的です。

よって、正解は 3 です。 


法律の第一条には、目的または趣旨が
置かれることが一般的です。

参考までに
薬剤師法第一条は

「薬剤師は
調剤、医薬品の供給その他
薬事衛生をつかさどることによつて
公衆衛生の向上及び増進に寄与し
もつて国民の健康な生活を
確保するものとする。」 です。



問75 
麻薬小売業者の免許を受けている
薬局における麻薬
(ジアセチルモルヒネを除く)の取扱いのうち
事前に許可を受ける必要があるのはどれか。
1 つ選べ。

1 家庭麻薬の廃棄
2 同一都道府県内の麻薬卸売業者からの購入
3 麻薬処方箋に基づく調剤
4 同一都道府県内の薬局間での譲渡・譲受
5 調剤済麻薬の廃棄


麻薬小売業者とは
県知事の免許を受け、麻薬施用者が発行する
麻薬処方せんに基づき、調剤した麻薬を
譲り渡すことを業とする者 のことです。


選択肢 1 ですが
1 %以下のコデイン、ジヒドロコデインは
家庭麻薬という分類になります。

非常に紛らわしいのですが
家庭麻薬は、麻薬ではありません。
事前の許可は、不要です。

よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 ですが
麻薬の購入の相手は
県内の、麻薬卸売業者に限られます。

つまり
県内の麻薬卸売業者相手であれば
事前の許可は、不要です。
※「譲受証」と「譲渡証」は必要です。

よって、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 ですが
免許を受ければ
麻薬処方箋に基づく調剤に
事前の許可は、不要です。

(麻薬処方箋に基づく調剤を
行うための「免許」だから
さらなる事前の許可は不要
ということです。)


選択肢 4 は、正しい選択肢です。
同一都道府県内であろうと
「薬局間での譲渡・譲渡し」には
事前の許可が必要です。

つまり、例として
麻薬小売免許を受けている薬局で勤務中
麻薬処方箋を持った患者が来客
→在庫がないから、近くの薬局から譲ってもらいたい
→事前の許可がないとできない ということです。

選択肢 5 ですが
調剤済み麻薬の廃棄に関しては
廃棄「後」、30日以内に
届け出を提出する必要があります。
後、立会者が必要です。

事前の許可は、不要です。
※調剤されるかはわからないから
事前許可は現実的ではない、という話。

よって、選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 4 です。




問76 
長期大量投与により網膜症を生じて
薬害の原因となった医薬品はどれか。
1 つ選べ。

1 ソリブジン
2 クロロキン
3 サリドマイド
4 ペニシリン系抗生物質
5 アミノピリン


選択肢 1 ですが
ソリブジンは、代謝物による相互作用で
フルオロウラシルの血中濃度が上昇し
死者を含む
重篤な血液障害を引き起こした薬物です。

網膜症を生じた薬学の原因では、ありません。
よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 は、正しい選択肢です。
クロロキンは、抗マラリア薬でした。
抗炎症作用があり、リウマチなどにも
用いられました。
視覚障害などの副作用による
薬害の原因となった医薬品です。


選択肢 3 ですが
サリドマイドは、催眠薬でした。

強力な催奇形性により
アザラシ肢症を引き起こす
薬害の原因となった医薬品です。

網膜症を生じた薬害の原因では、ありません。
よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが
ペニシリン系抗生物質の
長期投与によって
網膜症を生じた薬害というのは
知られていません。

よって、選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが
アミノピリンは、鎮痛、解熱作用を有し
かつてアンプル入りかぜ薬の
成分として用いられました。

アミノピリンを含む
アンプル入りのかぜ薬が原因による
重篤なショックを引き起こした薬害が
発生したことがあります。

長期投与によって
網膜症を生じた薬害というのは
知られていません。

よって、選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 2 です。



問77 
日本国内において就業者数が
最も多いのはどれか。1 つ選べ。

1 医師
2 歯科医師
3 薬剤師
4 看護師
5 臨床検査技師


これは、看護師です。

考え方としては
まず病院実習を思い出して
どの職種が一番目についたかを
思い出すと
選択肢 1,3,4,5 の中では
4 となるのではないでしょうか。
後は、歯科医師と看護師の比較になります。

歯科医師は、医師よりも少ない
という事から、看護師が一番多い と
判断できるとよいのではないかと
考えられます。


本問の演習をきっかけとして
ざっくりとですが

医師 30 万
歯科医師 10 万
薬剤師 27 万
看護師 100 万
臨床検査技師 10 万はいかない。

ぐらいの大雑把な数を
覚えておけばよいのではないかと
思います。



以上より、
正解は 4 です。



問78 
すでに承認されている医薬品について
その時点での知見に基づいて
承認の可否を見直す制度はどれか。
1 つ選べ。

1 使用成績調査
2 医薬品リスク管理
3 薬価改定
4 再評価
5 製造販売後臨床試験


選択肢 1 ですが
使用成績調査とは
市販後調査の一つです。
安全性 に焦点を当てた調査です。

「承認の可否を見直す制度」では
ありません。

よって、選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 ですが
医薬品リスク管理とは
開発から市販後までの
一貫したリスク管理のことです。

ひとつの文書に分かりやすくまとめたものを
RMP(Risk Management Plan) と呼びます。


(リンク先は、PMDA。どれか一つ見ておくと
イメージしやすいと思います。)


選択肢 3 ですが
薬価改定は、薬価の見直しです。
2 年に 1 度行われています。
(毎年改定ではどうか
という提案も出ています。)

「承認の可否を見直す制度」では
ありません。

よって、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 は、正しい選択肢です。

再評価とは
承認済み医薬品に関して
現時点の学問水準に照らして
有効性や安全性を確認することです。

再評価により
薬が回収されたものとしては
ダーゼン という
消炎酵素製剤などがあります。


選択肢 5 ですが
製造販売後臨床試験は
第Ⅳ相試験とも呼ばれる試験です。

承認後の、さらなる効果や安全性に関する
情報を集めるための試験といえます。
この結果に基づき再審査が行われます。

あくまでも承認された薬に関する
安全性、治療効果に関する情報を得ることが
目的の制度であり
「承認の可否を見直す制度」では
ないといえます。

よって、選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 4 です。




問79 
医薬品の安全性に関する
非臨床試験の実施の基準はどれか。
1 つ選べ。

1 GLP 
2 GCP 
3 GMP 
4 GVP 
5 GPSP


選択肢 1 は、正しい選択肢です。
GLP:Good Laboratory Practice は
非臨床試験の実施基準です。
第Ⅰ相試験の基準 と覚えておくとよいです。


選択肢 2 ですが
GCP:Good Clinical Practice は
医薬品臨床試験の実施基準です。
第Ⅱ相以降の試験の基準 と覚えておくとよいです。


選択肢 3 ですが
GMP:Good Manufacturing Practice は
医薬品等の製造販売基準です。
メーカーさんの基準 と覚えておくとよいです。


選択肢 4,5 ですが
GVP:Good Vigilance Practice は
製造販売「後」安全管理基準 のことです。

イメージとしては
製造販売後の情報を
どう収集・検討、対応するかに関する
守るべきルールです。

GPSP:Good Post-marketing Study Practice は
製造販売「後」調査試験遵守事項 のことです。

イメージとしては
製造販売後に
使用成績調査の実施をしなさい といった
守るべきルールです。

この2つは
共に製造販売後に関する
基準であることを
覚えておくとよいです。

区別としては
GPSP の「S」がstudy だから
試験についての基準で
それ以外は GVP と
考えるとよいと思います。


以上より、正解は 1 です。




問80 
製造販売後臨床試験の実施において
臨床研究コーディネーターである薬剤師が
被験者候補者である患者に行った説明
(下線部)のうち、適切でないのはどれか。
1 つ選べ。

患者 「副作用が出たときはどうなるのですか。」
薬剤師 「健康被害が生じた場合は、適切な治療が行われます。」①
薬剤師 「健康被害を補償する保険にも加入しています。」②
患者 「この試験に参加しなければ、どうなりますか。」
薬剤師 「参加しなくても、不利益を受けることはありません。」③
患者 「参加しない場合、主治医のA先生に申し訳ないように思うのですが。」
薬剤師 「A先生に良く思われたければ、参加したほうがよいと思います。」④
患者 「途中でやめられますか。」
薬剤師 「参加してからも、いつでもやめることができます。」⑤

1 ① 
2 ② 
3 ③ 
4 ④ 
5 ⑤


臨床研究において、患者は
目的、方法、危険性などについて
十分に説明を受け理解した上で
参加するかどうかを
自由に決める権利があります。
いわゆる、インフォームド・コンセントです。

これをふまえて、選択肢を検討すると
明らかに、4は適切でありません。

選択肢 4 の発言は
患者が拒絶の意思を
示す際に感じうる罪悪感や
人によく思われたい 
という感情を、悪用することで

臨床試験への参加を
間接的に強要する意図があると
考えられます。

「主治医に対して申し訳ない
と感じる必要は全くございません。
あくまでも、この臨床研究に
参加するかどうかは
患者であるあなたが
自由に決断してよい判断です。」

といった内容の発言が適切であると
考えられます。


以上より、正解は 4 です。