生物 (理論)





問111
下図に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。



1 A は、肝静脈である。

2 直腸下部からの静脈血の大部分は
B を経て肝臓へ流入する。

3 C は、交感神経系の興奮により弛緩し
副交感神経系の興奮により収縮する。

4 D に存在するランゲルハンス島は
外分泌腺であり
その周辺には内分泌腺が散在する。

5 E には、 C 及び D からの
分泌液の排出を調節する
オッディ(oddi) 括約筋がある。





問112
下図はヒトの排卵周期を示している。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、男性においてホルモン A は精巣での
テストステロン合成を促進する。



1 排卵周期の約14日における
ホルモン A の大量分泌が排卵を引き起こす。

2 ホルモン B は黄体細胞に作用して
その細胞増殖を促進する。

3 ホルモン A の大量分泌に
先だったホルモン C の血中濃度の増加は
視床下部からの 性腺刺激ホルモン放出ホルモンの
分泌を抑制する。

4 排卵周期 14 日以降では
ホルモン D が子宮内膜からの
粘液の分泌を促進する。

5 ホルモン C の血中濃度の増加は
排卵周期 14 日以降の基礎体温の上昇を引き起こす。





問113 
酵素反応に関する説明を読んで以下の問に答えよ。

酵素の速度論的特性を解析するため
ミカエリス・メンテン(Michaelis-Menten)式
より導かれる下記の
ラインウィーバー・バーグ(Lineweaver-Burk)式
から図1が作成され汎用されている。


ある酵素 X は基質 S に作用し
2種類の阻害剤 Y と Z によって阻害される。

一定濃度の阻害剤 
Y 又は Z の存在下 及び 
非存在下で

酵素 X の基質 S に対する
反応初速度 v を測定し、図 2 を得た。
以下の記述のうち
正しい考察はどれか。2つ選べ。



1 阻害剤 Y は、基質 S と結合して
酵素 X の反応初速度 v を変化させる。

2 基質 S の濃度 [S] を
十分に増加させたときの最大速度 Vmax は
阻害剤 Y の有無に関わらず等しくなる。

3 阻害剤 Z は、基質 S が結合する
酵素 X の部位(基質結合部位)に結合する。

4 基質 S の濃度 [S] を
十分に増加させたときの最大速度 Vmax は
阻害剤 Z が存在しても変化しない。 

5 阻害剤 Z が存在しても
酵素 X の基質 S に対する
見かけの親和性は変化しない。




問114
下図は、ペントースリン酸回路
(一部)の概略を示している。

これに関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。
なお、P はリン酸基を表す。



1 1の反応では、ニコチンアミド
アデニンジヌクレオチドの酸化型
(NAD^+)から還元型(NADH)が
生成される。

2 2の反応では
二酸化炭素(CO2)が生じる。

3 代謝中間体 X を生成する 3 の反応において、
ADP から ATP が生成される。

4 4の反応で生成する代謝中間体 Y は
核酸合成に利用される。

5 1~4の反応は
主にミトコンドリアのマトリックスで行われる。





問115 
以下は、コレステロール量の
調節に関する説明文である。
これに関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

ヒト体内のコレステロールは
食事によって補給されるとともに
体内でも生合成される。

また、細胞内のコレステロール値は
一定量に保とうとする仕組みによって
厳密に調節されている。

なお、3-ヒドロキシ-3-メチル
グルタリルCoA還元酵素
(HMG-CoA reductase)は
コレステロール生合成反応の
律速酵素である。


1 コレステロールや
その生合成中間体であるメバロン酸は
HMG-CoA reductase の
活性を抑制する。

2 コレステロールは
HMG-CoA reductase の分解を
抑制する。

3 細胞内のコレステロール量が減少すると
HMG-CoA reductase の転写を
正に調節する転写因子が活性化される。

4 細胞内のコレステロール量が減少すると
コレステロールの細胞内取込みに関わる
低密度リポタンパク質
(low-density lipoprotein:LDL)受容体の 
mRNA 量が減少する。





問116 
下図は真核細胞における
二本鎖 DNA の複製過程を
模式的に表したものである。


二方向に複製が進行する際に
不連続な DNA 鎖(岡崎フラグメント)の
形成を介して複製されている部分の
組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。


1 アとイ
2 アとウ
3 イとウ
4 イとエ
5 ウとエ





問117
ヒト細胞における既知遺伝子の発現を
PCR (polymerase chain reaction) 法により
検出するために以下の実験を行った。

実験方法と考察に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

【実験】 
ヒト細胞から抽出した RNA を用いて
逆転写反応により
相補的 DNA(cDNA) を合成した。

この cDNA を鋳型として
既知遺伝子の部分的塩基配列を
増幅する特異的なセンスプライマー及び
アンチセンスプライマーを用いて
定法に従い 24,26,29 及び 33 サイクルでの
PCR 法を行った。

得られた増幅 DNA 断片を 
DNA 検出試薬を含む
アガロースゲル電気泳動法にて分離し
図のような結果(レーン 1 ~ 4)を得た。

なお、レーン番号の順序は
サイクル数の順序とは一致しない。

また、各サイクルの DNA 増幅率は
ほぼ 100% であり
上記サイクル数の間では
 DNA は指数関数的に増幅された。



1 PCR とは
DNA の熱変性→プライマーのアニーリング
→DNA 鎖の合成・伸長からなる3段階反応を
同一の温度下において繰り返すことで
目的 DNA を増幅する反応である。

2 本実験で行った逆転写反応では
mRNA の 5'末端に相補的な配列をもつ
プライマーを用いた。

3 レーン1~4のDNA断片のうち
レーン1は26サイクルのDNA断片と考えられる。

4 図の結果より、増幅されたDNA断片は
正の電荷を帯びていると考察できる。

5 図中のレーン2とレーン3では
両者のDNAは理論上約16倍異なると考えられる。




問118
抗体 A 及び酵素標識抗体 B を
用いる酵素免疫測定法
(ELISA、enzyme-linked 
immunosorbent assay)による

生体由来タンパク質 X の
定量キットの説明書に
以下のような測定原理を表す模式図があった。

この図に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。



1 1において、プレートに固定化した抗体 A は
測定対象となるタンパク質 X と共有結合を形成する。

2 2で加えるタンパク質 X は
あらかじめ精製しておかなければ測定できない。

3 3において、抗体 A と抗体 B は
タンパク質 X の異なる部位に結合する。

4 3において、プレートの内面に
抗体 B が結合するのを防ぐ必要がある。

5 4において、標識酵素による反応生成物の量は
タンパク質 X の量とは反比例の関係にある。





問119 補体に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 補体は主として
感染時に抗原刺激をうけた 
B 細胞により産生される。

2 補体は
その遺伝子が再構成されて
多様な抗原結合特異性を獲得する。

3 補体成分の分解生成物の中には
血管透過性を亢進させるものがある。

4 病原体の表面に結合した C3b は
食細胞による取り込みを促進する。

5 補体系の活性化は
病原体表面に結合した抗体が
補体成分を加水分解することにより始まる。





問120 
Ⅰ型アレルギーに関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 Ⅰ型アレルギーの原因となる IgE は
主としてヘルパー T 細胞により産生される。

2 Ⅰ型アレルギーでは、ヒスタミンが 
B 細胞の顆粒から放出される。

3 アレルゲンに対して産生された IgE は
肥満細胞上の特異的受容体と結合する。

4 ウルシによる接触性皮膚炎は
Ⅰ型アレルギーに分類される。

5 花粉、ダニ、ハウスダストなどが
抗原となって IgE が産生され感作された
状態では、同じ抗原が再度侵入した時に
Ⅰ型アレルギーの症状があらわれる。