問326 薬剤師がチーム医療の中で 積極的に行うことが期待されている 行為として適切なのはどれか。2 つ選べ。 1 薬剤の投与量、投与方法、投与期間 等を薬剤師の判断で変更する。 2 薬物の血中濃度や副作用の モニタリング等に基づき 薬剤師の判断で薬剤の変更を行う。 3 入院患者の 持参薬の内容を確認した上で 薬剤師の判断で服薬計画を立案し 医師に対し提案する。 4 在宅患者に対して 栄養状態を考慮したうえで 薬剤師の判断で輸液の投与を行う。 5 長期処方においては 薬局で患者の副作用の発現状況を 定期的に確認するために 薬剤師の判断で、医師に照会後 処方内容を分割して調剤する。 問327 以下の処方に従い調剤された 薬剤を鑑査した結果 問題とならない総重量(分包紙を含む)はどれか。 1 つ選べ。 なお、分包紙重量は4包= 2.5g とする。 (処方) エリスロマイシン エチルコハク酸エステルシロップ用20% 1回300mg (1日1,200mg)【原薬量】 1日4回 6時間毎 5日分 1 24.8g 2 32.5g 3 35.5g 4 42.7g 5 49.7g 問328 5歳女児。 欠神発作(てんかん小発作)と診断され 保険薬局へ処方箋を持参した。 処方量A mg と秤取量B g の組合せで 最も適切なのはどれか。つ選べ。 なお、エトスクシミドの原薬量は 成人量として1日450mg である。 小児への投与量は下記の式で計算せよ。 (処方) エトスクシミド散50% 1回A mg (1日(A×2)mg)【原薬量】 1日2回朝夕食後7日分 実秤取量(7日分) エトスクシミド散50% B g A B 1 90 1.3 2 90 2.5 3 180 2.5 4 180 5.0 5 360 5.0 6 360 10.0 問329 72歳男性。 薬局に以下の処方箋を持参した。 検査値を見せてもらうと血清カリウム値が 基準値の上限を超えていた。 (処方1) ランソプラゾール 口腔内崩壊錠30mg 1回1錠(1日1錠) スピロノラクトン錠50mg 1回1錠(1日1錠) アムロジピン錠5mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回朝食後14日分 (処方2) ピタバスタチンCa錠1mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回夕食後14日分 (処方3) メトプロロール酒石酸塩錠20mg 1回1錠(1日3錠) 1日3回朝昼夕食後14日分 薬剤師が処方医に 疑義照会すべき医薬品はどれか。1 つ選べ。 1 ランソプラゾール口腔内崩壊錠 2 スピロノラクトン錠 3 アムロジピン錠 4 ピタバスタチンCa錠 5 メトプロロール酒石酸塩錠 問330 薬局において薬剤師の判断で 行ってよい調剤行為はどれか。2 つ選べ。 1 水剤の調剤において 服用しやすくするために賦形剤を添加した。 2 処方箋に使用期限の指定はなかったが 交付年月日から3日目だったので調剤した。 3 処方箋中の錠剤を 同一銘柄の散剤に変更した。 4 処方箋中の医薬品名が 略語で記載されていたため 薬歴を参考にして調剤した。 5 処方箋中に疑義内容があったが 他の患者で照会済の内容であったので そのまま調剤した。 問331 薬剤師が以下の処方箋を受け取った。 薬局には図中1~5の調剤器具がある。 本処方箋の調剤に使用する 調剤器具として適切なのはどれか。2 つ選べ。 (処方1) セフジトレンピボキシル細粒10% 1回0.5g (1日1.5g) 1日3回朝昼夕食後7日分 (処方2) ヒドロコルチゾン酪酸エステル軟膏0.1% 1g 白色ワセリン2g 以上を混合する。 1回適量1日2回湿疹部に塗布 問332 非小細胞肺がんに対して 外来化学療法室で カルボプラチン/パクリタキセル (TC)療法を実施することになり レジメンに従って以下の処方が出された。 これら以外には 内服薬、注射薬ともに処方されていない。 (処方1) ファモチジン注射液20mg デキサメタゾンリン酸 エステルナトリウム注射液26mg 生理食塩液50mL 主管より約30分間で点滴静注 ※同時にジフェンヒドラミン 塩酸塩50mg を内服 (処方2) グラニセトロン塩酸塩注射液3mg 生理食塩液50mL 主管より約30分間で点滴静注 (処方3) パクリタキセル注射液210mg/m2 生理食塩液500mL 主管より約180分間で点滴静注 (処方4) カルボプラチン注射液 AUC = 6 ブドウ糖液5% 250mL 主管より約60分間で点滴静注 (処方5) 生理食塩液50mL 主管より全開で注入 これらの処方に関する記述として 誤っているのはどれか。2 つ選べ。 1 パクリタキセルとカルボプラチンの 投与順はどちらが先でもよい。 2 アルコールに過敏であるかを 事前に確認する必要がある。 3 カルボプラチンは 高度の催吐性リスクに分類される。 4 重大な副作用として 末梢神経障害がある。 5 腎機能を考慮して 投与量を決定する。 問333 手術時に使う手指消毒薬として クロルヘキシジングルコン酸塩を 0.2w/v%含有する 70vol%エタノールを3L 調製したい。 95vol%エタノール 5w/v%クロルヘキシジン グルコン酸塩を用いて調製する場合 それぞれ何mL 用いるか。1 つ選べ。 問334 麻薬の取扱いに関する以下の記述のうち 行わなければならない行為はどれか。つ選べ。 1 麻薬譲受証及び麻薬譲渡証をもって譲受し 検収時にロット番号を確認する。 2 麻薬帳簿とともに、鍵をかけた 堅固な金庫内に保管する。 3 麻薬処方箋に、麻薬施用者の 記名押印又は署名、免許証の番号が 記載されていることを確認する。 4 使用済みの貼付剤は すべて回収し、記録後に廃棄する。 問335 55歳女性。 3日前から腹部膨満感と嘔気があり 昨日からの腹痛と 間欠的な嘔吐のため受診した。 診察の結果 血圧 98/62 mmHg、脈拍 104 /分、尿量低下 Na+ 130mEq/L、K+ 3.5mEq/L、Cl- 90mEq/L であり、細胞外液減少を認めた。 この患者に投与する輸液の組成として 適切なのはどれか。1 つ選べ。 問336 調剤室にある錠剤棚の AとBに配置していた医薬品が採用中止となり 下記の新規採用医薬品と 入れ替えることにした。 この薬局の業務手順書は 法的及び安全管理の観点から 医薬品の一般名称での50音順で配列し 規制区分も考慮している。 新規採用医薬品: Aとして トラマドール塩酸塩カプセル50mg トリアゾラム錠0.25mg トリクロルメチアジド錠1mg Bとして フェノバルビタール錠30mg フェブキソスタット錠20mg フェンタニル舌下錠100μg 問337 下の図は一般的な外来初回診療の流れを示している。 選択肢の語句をA ~E に当てはめたとき C に入るものはどれか。1つ選べ。 受付 → A → B → C → D 又は E 1 検査 2 診断 3 診察 4 経過観察 5 治療 問338 54歳男性。 腎細胞がん治療の内服薬導入のため入院し 1週間で退院することとなった。 退院時に手足症候群への対応を含む 以下の処方箋が交付され 近所の薬局に持参した。 (処方1) ソラフェニブトシル酸塩錠200mg 1回2錠(1日4錠) 1日2回朝夕食後14日分 (処方2) 白色ワセリン100g 1回適量1日4回手、足に塗布 この患者への服薬指導として 適切でないのはどれか。2 つ選べ。 1 熱い風呂は、控えましょう。 2 直射日光に当たらないようにしましょう。 3 手足に痛みが現れたら 薬の使用を中止してください。 4 白色ワセリンは副作用の 予防になるので毎日使いましょう。 5 足に密着した きつめの靴下を履きましょう。 問339 病院における医薬品採用に関する記述として 最も適切なのはどれか。1 つ選べ。 1 医療用医薬品製品情報概要が 医薬品の情報源として最も重視される。 2 新しい作用機序をもつ医薬品は 医師の申請通りに採用する。 3 後発医薬品は主成分が同じなので 購入価格のみを考慮して採用を決定する。 4 薬事委員会などを設置し 採否について審議する。 5 新規医薬品採用時の安全性評価において 海外の臨床試験データは参考にしない。 問340 医薬品情報に関する記述のうち 正しいのはどれか。2 つ選べ。 1 二重盲検比較試験は メタアナリシスよりもエビデンスレベルが高い。 2 医療用医薬品の添付文書は 医薬品医療機器等法により その記載内容が規定された公的文書である。 3 能動的情報提供とは 医療従事者や患者などからの質問に対して 情報提供を行うことである。 4 二次資料は、新しい知見の報告を主体とし 原著記事を収載した資料である。 5 緊急安全性情報は 緊急に安全対策上の措置を講じる必要がある場合に 医薬品の製造販売業者等が作成する。 問341 8歳男児。 ぜん息でかかりつけ医に 以下の処方を出してもらっている。 (処方1) スプラタストトシル酸塩シロップ用5% 1回1.5g(1日3g) 1日2回朝夕食後30日分 (処方2) ツロブテロールテープ1mg 1回1枚 1日1回就寝前胸部に貼付30日分(全30枚) (処方3) フルチカゾンプロピオン酸エステル ドライパウダーインヘラー50μg 60吸入 1本 1回1吸入1日2回朝夕吸入 しかし 発作が頻発し症状が重篤化したため 救急車で病院に搬送された。 かかりつけ医が処方した薬の アドヒアランスを確認したところ しっかり服用できていた。 発作時の薬物療法として 適切でないのはどれか。1 つ選べ。 1 アミノフィリンの点滴 2 ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウムの点滴 3 クロモグリク酸ナトリウムの吸入 4 プロカテロール塩酸塩水和物の吸入 5 サルブタモール硫酸塩の吸入 問342 50歳女性。 関節リウマチの診断を受け 生物学的製剤の導入目的で入院した。 入院前よりメトトレキサート ジクロフェナクナトリウムを服用している。 入院2日目の朝、薬剤師が病棟へ行くと 「吐き気が4、5日前からあり、食欲もない。」 と訴えがあった。 さらに薬剤師が尋ねると 下痢はしていないが便は黒っぽい 胸や肩、頭の痛みはない ということであった。 入院時検査データ 血圧96/74mmHg、脈拍95回/分 白血球3700/μL、赤血球220万/μL、血小板15万/μL ヘモグロビン10.2g/dL、ヘマトクリット24.1% その他の所見 発熱(-)、粘膜乾燥気味、眼瞼結膜は蒼白 薬剤師は副作用を疑い 直ちに担当医師に報告した。 考えられる副作用として最も 可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。 1 髄膜炎 2 再生不良性貧血 3 消化性潰瘍 4 偽膜性大腸炎 5 血小板減少症 問343 62歳男性。 頭痛、のどの痛み、痰の絡む咳 鼻水に加え鼻閉症状を訴えて 来局した。 男性に質問したところ 仕事で車を運転していること 毎日晩酌し、1日20本の喫煙を していることがわかった。 現在、服用している薬はない。 そこで、下記の成分が含まれる 一般用医薬品を提案した。 販売時に薬剤師が 情報提供・指導する内容として 適切でないのはどれか。2 つ選べ。 1 低血糖を起こすことが ありますので注意してください。 2 薬を飲む前後は お酒を飲まないでください。 3 眠くなる成分は入っていませんので 服用後の車の運転は大丈夫です。 4 便秘をすることがありますので 注意してください。 5 のどが渇くことがあるので 適宜水分を補給してください。 問344 7歳女児。 近医の皮膚科にてアトピー性皮膚炎と診断され 母親が以下の処方箋を保険薬局に持参した。 (処方1) タクロリムス軟膏0.03%小児用20g 1回適量1日2回(朝就寝前)顔、頸部に塗布 (処方2) ベタメタゾン吉草酸エステルクリーム0.12% 20g 1回適量1日2回(朝就寝前)体幹、腕に塗布 (処方3) ヘパリン類似物質クリーム0.3% 100g 1回適量1日2回(朝就寝前)顔、頸部、体幹、腕に塗布 (処方4) フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg 1回1錠(1日2錠) 1日2回朝食後就寝前14日分 薬剤師が母親に服薬指導する内容として 適切でないのはどれか。1 つ選べ。 1 タクロリムス軟膏は 傷やただれているところに使用して下さい。 2 ベタメタゾン吉草酸エステルクリームは 症状が改善されても自己判断で 中止しないで下さい。 3 ヘパリン類似物質クリームは 皮膚の保湿効果があります。 4 ヘパリン類似物質クリームは 傷やただれがあるところに塗らないで下さい。 5 フェキソフェナジン塩酸塩は 眠気を起こしにくい薬です。 問345 52歳男性。 身長170cm。血液検査の結果 血清ナトリウム濃度が147mEq/Lであり 高張性脱水と診断され 輸液により水分を補給することになった。 この男性の水分欠乏量を 血清ナトリウム濃度から算出した場合 最も近い値はどれか。1つ選べ。 ただし、この男性の 健常時の体重は70kg 血清ナトリウム濃度の目標値を140mEq/L 体水分量を体重の60%とする。 1 1.0L 2 1.5L 3 2.0L 4 2.5L 5 3.0L |