102-108 解説


108

下図は、ある化合物の1H-NMRスペクトル(400MHzCDCl3、基準物質はテトラメチルシラン(TMS))である。この化合物の構造式として正しいのはどれか。1つ選べ。なお、イのシグナルは一重線であり、拡大図AB及びCの拡大率はそれぞれ異なる。また、エのシグナルはヒドロキシ基のプロトンに由来する。



アのピークを拡大図Aで見ると二重線の6Hになっています。ここで選択肢を見ると、126Hに相当する等価な2つのメチル基があり、隣接炭素に1つの水素が結合しているため、二重線であることに合致します。

一方、3は等価なメチル基が3つあるので9Hになってしまう上、隣接炭素に水素が付いていないのでこの9Hは一重線となるので不適です。また、42つのメチル基は等価ではなく、53つのメチル基もそれぞれ等価ではないので、45も不適です。

ここで12の構造の違いに注目すると、左側のメチル基の隣に酸素があるかないかが異なります。隣に酸素があればメチル基の3Hのシグナルは34ppmに出て、酸素がなければ2ppmあたりに出ると考えられます。今回は2.3ppmにシグナルがあるので、選択肢1が正解だと判断できます。