問130 グルタチオン抱合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 基質の求核性部位にグルタチオンが結合する。 2 この反応を触媒する酵素は、グルタチオンペルオキシダーゼである。 3 この抱合反応の後に起こるメルカプツール酸の生成には、アセチル抱合が関与する。 4 アセトアミノフェンの代謝的活性化に関与する。 5 1,2-ジブロモエタンの代謝的活性化に関与する。 選択肢 1 ですが グルタチオンのチオール基が 求核性を持ち、アタックするメカニズムです。 そのため 基質の「求電子性」の高い、電子密度の低い部分に結合します。 よって、選択肢 1 は誤りです。 選択肢 2 ですが グルタチオン抱合を触媒するのは グルタチオン-S-トランスフェラーゼです。 ペルオキシダーゼでは、ありません。 よって、選択肢 2 は誤りです。 選択肢 3 は、正しい記述です。 選択肢 4 ですが アセトアミノフェンは グルタチオン抱合を受けて代謝され 無毒化されます。代謝的活性化に関与するわけではありません。 よって、選択肢 4 は誤りです。 選択肢 5 は、正しい選択肢です。 これは、比較的新しい職業病として 印刷業者と胆管がんの関連から知られるようになった知見です。 ジクロロメタンや1,2ジクロロプロパン曝露に関する 調査結果の副次的知見です。 以上より、正解は 3,5 です。 |